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ロールパンナちゃんの運命から「生きる理由」を考察してみた。

何のために生まれて、何をして生きるのか?


 こんにちわ。Saraです。(*^^)v

 ずっと「私は何のために生まれて、何をして生きるのか。」そんな誰もが一度は抱いたことのある問いを、今もまた、自分の中から掘り起こそうとしている。

私はその応えをくれる存在をずっと、飢餓感の中で探し求めてきたのだが、多種多様な本や映画やドラマが潤沢に溢れている現代には、それぞれの正解があって、いつも私に、「明日も生きてみよう。生きてみないと視られない風景があるのだから。」と思い起こさせる勇気や希望を与えてくれている。

その中で、今日は、日本人なら誰でも馴染みのあるアンパンマンに登場するロールパンナちゃんから、「生きる理由」を考察してみようと思う。

「ロールパンナちゃん」の生い立ち

 私が初めてロールパンナちゃんというキャラクターに出逢ったとき、他のどんなアンパンマン図鑑に載っているキャラクターよりも、強烈なインパクトがあった。その時はなんでなのか疑問のままだったけれど、今は痛いほどよくわかる。

 そもそもロールパンナちゃんは、ジャムおじさんが、小さなメカが発酵中にこっそり入れたバイキンエキスに気が付かず、そのまま焼き上げてしまい、善と悪二つの心を持ち、それが本人の意志と関係なく、不定期で入れ替わるようになってしまった。ばいきんまんの力で、体内に眠るばいきん草のエキスを増幅させられてしまうと、悪の心を持つブラックロールパンナになってしまい、大切な人を傷つけてしまう。そんな残酷な宿命を背負った子なのだ。


ロールパンナちゃん

だからいつもロールパンナちゃんは、大切な妹であるメロンパンナちゃんやその仲間を守るためにも、どんなに寂しさが襲ってきても、悪の心で誰かにナイフを向けてしまわないように、みんなと一定の距離を保ち続けている。

あんなに平和そうに展開されているアンパンマンの世界観の中で、ロールパンナちゃんは、仲間と暮らせない異質な存在なのである。

幼児も対象としている子供向けのアニメは、複雑怪奇な感情表現は控えられていてる場合が多い中で、ロールパンナちゃんは、敵ではなく仲間でありながら、本当は一緒にいたいのに、共存できない闇を背負っているため、目立つのは至極当たり前のように思える。
闇が深いほど、どこか人とは違う何かを感じさせるのだろう。

ロールパンナちゃんは、私たちの仲間?

 私は、人なら誰でも、ロールパンナちゃんなのではないかと思うことがよくある。体内に眠っているバイキンエキスは、現実世界では、人間の欲望の種のように感じる。

ニーチェは、「悪とは何か。弱さから生ずるすべてのモノだ。」という言葉を残しているが、人は弱さから悪を生み出してしまうというのは、端的に本質を言い表していると思う。弱さ自身は、決して悪ではないのだけれど、悪という毒を生み出す材料になってしまうことはよくあると思う。弱さの一部が、人間の欲望であり、それがまさに、バイキンエキスなのだ。

 ロールパンナちゃんは、自分の意志とは関係なく、善悪が入れ替わってしまうので、本人になんの責任もなく、ただその運命を受け入れて生きなければならないので、リアルな人間世界とは設定は異なるけれど、私たち人間も、本能と感情からくる衝動や葛藤とは、まるでバイキンエキスのように、肉体を持った時から、逃避も迂回も難しいOS設定となって、欲望が増幅するか否かを試されているのではないだろうか?

 誰でも肉体を維持するためにも、子孫も残していくためにも、欲や飢餓感から、必要な何かを「欲しい」と思うようになっている。そのための欲というのは、誰でも満たす権利があるのだろう。

問題なのは、欲をどう捉えて扱っていくのかだと思う。過ぎたるは及ばざるごとしで、厳格にしすぎて、自然発生する欲を抑えつけすぎるのもどうかと思うし、本能から来るモノなのだから仕方ないと、理性を育てることを怠って、享楽に耽溺したりすることも、好ましいとは言えないだろう。

何かの欲ばかりが優位になり、自分を見失って、誰かを傷つけることが平気な人間にはなりたくない。(´;ω;`)ウゥゥ

そう考えるのであれば、誰もが抱えるバイキンエキスがどうなっていくのかは、私たちの選択にかかっていると言える。

 ロールパンナちゃんの中にあるバイキンエキスは、私たちの中にもあって、それを増幅させすぎないように、大切な人に泪を流させないために、どうしたらいいのかを常に試されているのなら、同じ宿命を背負っている仲間なのだ。


ロールパンナちゃんとコキンちゃん

貴方は、どう生きたいの?

私たちの中には、沢山の種が内在している。
其処には、バイキンエキスも隣り合わせに、いつでも待機している。

私なら、どの種に水をやり、光を当てて
育ててみようと思うのだろうか?

そして、何を守るために、バイキンエキスに
打ち勝とうと思うのだろうか?

その応えが、ロールパンナちゃんが私にくれる「生きる理由」
なのかもしれない。

Sara






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