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国民はなぜか「特別」な老人ホームは知っている

皆様、「特別養護老人ホーム」は知っていますか?と聞くと大抵の方は知っていると答えてくれます。では、「養護老人ホーム」を知っていますかと聞くと大抵の方が知らないと答えが返ってきます。しかし、なぜかみんな「特別」なほうは知っていますが、スタンダードの「養護老人ホーム」を知る人はほとんどいないです。

なぜ、こんなことが起こっているかといえば介護保険が始まる前、1963年に養護老人ホームができたことに由来するからです。養護老人ホームとは生活が困窮している高齢者を受け入れることを目的にしている施設です。
提供されるものは食事、居住、健康管理で介護はつかないです。何しろその頃の平均寿命はようやく70歳くらいで大体定年後5年くらいで天寿を全うされるから介護の重要度はとても低かったのです。

この時に他に、身寄りのない方をうけいれる経費老人ホームと養護老人ホームの条件で介護が必要な方に対しての皆様ご存知の特別養護老人ホームが作られるました。

実際に、介護保険がスタートした時には介護のある特別養護老人ホームは注目されました。加えて、経済的に困窮している人も入居できるようにするため料金も安いのです。そのため現在は、入居費用も所得によって4ランクに分けられています。

こうして、介護があり入居費用も安い特別養護老人ホームは世間に注目され、養護老人ホームは徐々に知る人が少なくなってきたのです。

言葉的には特別な方を知っているという奇妙な状態ですが、実は下地にはこんな背景があるのです。


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