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他の人を好きな人といる時間がトラウマになっていた。

ここでは、離婚のこと、おひとり老後の備えのこと、日々感じていることをnoteしています。今回はその4回目。

前回は自分の身勝手さを書いたので、思い出して辛くなってしまった。掛け違ったボタンは直せたかも知れないけれど、その時は直せないような気がして、直さないと決めて、直さなかった。こじれるとこれまで楽しく過ごしてきた日常が嘘のように坂道を転げ落ち、あっという間に悪化する。心がしぼんでいい方向に向かう気力はなくなる。幸せだった日々を基準に考られず、こじれた日々を続けるか続けられないかの判断だ。心が健康なうちに問題は解決しておかないといけないんだな。
では今回も離婚のことを書きます。

旦那さんの浮気が分かった時、私はある出来事がフラッシュバックしていた。それは私が30台前半にお付き合いしていた人との過去である。

私はその人のことが大好きだった。
一目ぼれをして、会った時にろくに話もしていないのに友達から連絡先を聞き出し、突然連絡をして再会した。結果お付き合いが始まった。
付き合ってみたらとっても気が合って、話が尽きることはなく、毎回爆笑の連続で漫才コンビのようだった。とにかく笑いの絶えない時間だった。たくさん一緒に出掛けたし、大好きな山へも一番最初に行ったのは彼とだった。彼との3年半のお付き合いは生涯で一番笑った期間だと思う。

さて、そんな彼との関係はある日突然終わりを告げる。

毎週末は彼の家で過ごしていたのだが、その週末もいつも通り彼の家に行った。するとなんだか様子が違っていた。彼のではなく部屋のである。
なんか違う。。。

トイレに入ったらトイレットペーパーの取り口が三角に折られていた。
キッチンの台には2つのコップが伏せて並べてあった。
なんだか全体に掃除されている気がする。

誰か来た?
いや、誰も来てないよ。

夜、寝室にいったら敷布団のシーツが替わっていた。

シーツ替えたんだ?
うん、そうだよ。

2人枕の位置がいつもと逆で、あれ?と思った。
入れ替えようと思って枕を持ち上げたとき、そこには封の切られた空のコンドームの袋が中央にしっかりと置かれていた。
最後の大きな仕掛けで、彼が浮気をしていたことを知った。

その日は夜通し泣いた。
彼はたぶん慰めてくれていたと思う。これまでは誓って一度も浮気したことはなかったんだ、とういようなことを言っていたような気がする。
笑って過ごしていた時間がずっと続くと思っていたのに
ある日終わった。

終わった、と書いたがその時点では終わっていない。
私は彼のことが好きだったので、彼女と別れて私とのお付き合いを継続して欲しいとお願いした。
そして彼は承諾してくれた。

自分がいない間にまた彼女と会うかもしれない。そう思うと週末だけ訪れていた彼の家から怖くて帰ることができなくなった。私はその日から彼の家に住み始めた。3週間くらいはいたと思う。

彼はその間なんだかんだと理由をつけて外出した。
急に早朝図書館に本を返してくると出かけたこともある。帰ってきて着ていたコートのポケットには図書館の本が入ったままだった。
逆に少し家を空けて欲しいと言われ、外で時間をつぶし、帰るとキッチンに2つきれいにコップが並べている。そんなことが続く。彼が彼女と会い続けているのは疑う余地がなかった。
脱衣所でこそこそ電話しているのも、本当に辛かった。

彼がいるときは努めて明るく、そして彼がいないときは私は家で一人、この状況をこらえていた。

恋人が別れることは普通に起こりうること。
そのまま別れていれば、深く傷つくこともなかったかもしれない。
このこらえていた3週間の出来事が、10年以上ののちトラウマとなって表れた。

彼がいないとき、部屋の荒探しもした。ありとあらゆる引き出し、古いアルバム、使っていない携帯、彼のPC。私は何をしているのだろう。もちろんそんな自分のことも嫌だった。

結局私は荷物をまとめて家を出た。
彼の家を出てからも苦しくて、彼とは何度か会った。
そしてどのタイミングだったか忘れたけれど、彼はこんなことを言った。
私の混乱が収まるまで付き合って、私とは落ち着いたところで別れようと思っていたと。

結局ね、誰かを好きならないでーっとお願いしたって、囲いをしたって、好きになることを止めることなんてできないんだ。
泣いたり、わめいたり、叫んだり
罵ったり(していないけど)、自分が悪かったと反省しても、無理なものは無理なんだ。そんなことを知った経験だった。

長くなったので、続きはまた次回。

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