Mao Kawamura

イラストレーターなど 1998年生まれ。早稲田大学卒業後、東京のペルシャ絨毯屋でデザイ…

Mao Kawamura

イラストレーターなど 1998年生まれ。早稲田大学卒業後、東京のペルシャ絨毯屋でデザインチームに所属、現在は京都で着物のデザインをしながら個人でも活動している。現在イラストレーターなどしているが最近はラジオの放送作家や脚本家など言葉を使った仕事に興味津々。

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自己紹介

自己紹介が苦手だ。道草しか食ってない自分をいつも紹介しきれずに終わる。最適な自己紹介は何か、いつも考えているのだが、私自身仲良くなりたい人は「自己紹介が下手くそなひと」だったりするので、自分も下手くそなままでいいかと思ったりもする。自己紹介をハキハキできる「しっかりした人」はなんとなく周波数が合わなそうでこわい。 とりあえず、私が外向き用にまとめたプロフィールはこんな感じだ。ノートのプロフィールとしても書いてある。 こんな感じのイラスト、ここに載っていないこんな感じじゃな

    • #5 にんげんをわらわせる

      2月の後半は、重度の中耳炎やらいまだに完治しない風邪やらでなかなか大変だった。何か生き霊でもついてるんじゃないかと思うくらいガタガタと体調が崩れた。溜まった負を清算しているみたいだ。大学生のころは、一人暮らしの体調不良は本当に心細いししんどいしでピーピー泣いていたのだが、ここ数年色々あって大成長したのでたいして動揺もしなくなった。 さてそんなことになる少し前、遡って2月の半ば、私はちいさな子供と遊ぶ機会があった。子供は賢くて面白い。毎日たくさんのことを学んで成長しているのだ

      • 2024あけました

        2024年が始まった。年明けすぐに、近所の神社に初詣に行きおみくじを引いた。大吉だった。数日後、また引いてみたら末吉だった。数日でこんな変わるなんて株価の変動みたいだなあと思いつつ、まあ最初に引いたやつが今年の運勢だろと末吉は握り潰し比較的さわやかにスタートをきった。 今年はどんな年にしたいかなと考えてみる。26歳になる年である。私の思ってた26歳ってもっと色々手にしていると思ったのに、何も持ってなくてびっくりする。その上、意志が弱いのでかろうじて持っている長所、「アホ」な

        • #4 好きなタイプって

          好きなタイプは?この質問に最近違和感を覚えるようになった。とてもめんどくさい心である。頭はよくないので以下、あまり深くツッコまずに読んで欲しい。 好きなタイプ。ここでいう「好きなタイプは?」の質問の意は、はどんなかんじの人が好きかということを聞きたいのだと思う。 そこで私は考える。パッと言葉では出てこないので、まずは好きな人を思い浮かべてみる。今をときめく講談師(日本の伝統芸能、落語とは違うけど近いところにあるのが講談、気になる人はぜひ調べてみてね)神田伯山(かんだはくざ

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          #3 ささくれた話

          京都でカメムシが大量発生している。最寄りの駅のホームで踏み潰されたカメムシが、ピスタチオに見えるという話をすごく中途半端な笑顔と共に言ってしまったので相手を戸惑わせてしまった。また別の日、自転車に乗るときに、股関節が変なところにハマってしまい、変なくねっとした不必要な動きを直前に入れてから乗ってしまった。 そういう小さな、誰かに言うほどでもない、悩みの種というには大袈裟な、ささいな「ちょっと変だった自分」が積み重なって、じわじわと私を落ち込ませる。 もっと面白い話を爽やか

          #3 ささくれた話

          #2 心を遣るということ

          おケツに入れたスマホのライトが光っているのにきづいた ホタル わたしはホタル  とまわりに誰もいなかったので口ずさみながら歩いた。 本当に大事なことは、重要に見えることの周辺に落ちているという。もしも直視できない時は、その時見えるもの、見れるものを見ればいいんじゃないかと思う。 歌を口ずさんだら、怒られる世界はやだなあと思う。今はみんなが泣いているからと泣くことしか許されない世界はやだなあと思う。周りにいる人が、笑ってくれたらなあと思う。 祈りの形は、それぞれだ。

          #2 心を遣るということ

          #1 百鬼夜行がしたい

          先月は色々あって、珍しくたくさん人に会った。修行とでも言おうか、これまで敬遠していたことを積極的にやってみよう月間だったのだ。と言うのも、唐突に人間いやいや期が終わりを迎え、人間知りたい期に入ってしまったのである。人間の複雑さが煩わしくて心底面倒で動物は喋らなくていいなあなんて言いながら動物ばっかり描いていたのだが、何かが突然振り切れてしまい、人間が知りたくてハアハアしてしまった。 だが、ここ数年ずっと人との関わりを避けてきたため、下手くそな関わり方しかできずすぐに疲れてしま

          #1 百鬼夜行がしたい

          #0 くだらなくて、いたらない

          これから何を書こうか、かっこよく人生でも語ってみようか、それとも今日見た、突然脱いだ靴下を道路に投げ捨て裸足で七条通を駆けて行った自由な青年の話でもしようか。そんなことを考えていたらずいぶん時間がたってしまった。迷うふりをして薄々気づいてはいたが、前者は逆立ちしても書けないと思う。 美しくて強い言葉は周りに溢れているので、私はやっぱり、できるだけくだらなくていたらない言葉を並べていきたい。くだらないとか、いたらないとかが存在する余地がなくなった世の中は、きっとけっこうしんど

          #0 くだらなくて、いたらない