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言葉じゃなく文脈を読め

今日 ツイッターに出てきたタグ  #Amazonプライム解約運動
どういうことかと思って調べてみたら、
CMに起用されている三浦瑠璃さんの「徴兵制導入」発言が発端らしいです。

ここまで見ると、三浦さんがただただ戦争賛成、戦争するために徴兵しろしろと言っているように見えますが、
そんな単純なことではないのは、下記の阿川さんとの対談を読めばわかります。


軍事技術の発展に伴い、私たちが強化しなければいけない防衛の範囲は、宇宙やサイバーなどにまでどんどん広がっています。そこで、日本自身も抑止力を持つと同時に、何を基準に反撃を踏みとどまるべきかという点も、十分考えなくてはいけない。そうした局面で徴兵制がどこまで効き目はあるかは分かりませんが、少なくとも、対立している国家との局地紛争は避けられる効果があるのではないかと思います。例えば韓国では、少なくとも若者にとって、徴兵制の存在が戦争を思いとどまらせる効果は十分にある。


上記の引用の太字を読めばわかりますが、自衛はしつつ、無駄な戦争を思いとどまらせるための徴兵制導入という論旨です。

たしかに、私たちは、戦争を考えるとき、どこかで自分とは関係のないものと思っているのかもしれません。

なぜなら、自衛隊の人が闘ってくれるから、守ってくれるから、私は自衛隊員じゃないからよくわからない、戦争で死にたくないから自衛隊には入らないし、入らせない、、、と思っている。

でも、それじゃあ、いくら戦争反対と言っても、夏に戦争関連の映画を観ても、他人事でしかないんですよね。

「さあ、国民のみなさん全員徴兵しますよー」
と言われてはじめて、
”え!?待って、いやだ!死にたくない!”
となる。
その当事者感覚こそ大事だと、、、私は解釈しました。

そして一番肝心なこと、、、。

言葉が短く切り取られて、切り取られたまんまを受け取って、文脈を読まないことの頻発です。

何よりも恐ろしいことがここなんです。

三浦さんがどういう真意で発言しているのか、その発言の背景に何があるのか、それを知ろうともせず、ツイッターでタグがついて、2~3のツイートを読んで、
「なんてひどいことを言うんだ。許せない!」と
Amazonプライム解約に乗っかる人が大勢いるとしたら、憂うべき事態です。

言葉を切り取って、文脈を読まず、批判する、、、ということを説明するために、関西人がよく言う
ぼけとつっこみ、、というものを挙げたいと思います。

「ブーブー ブーブー ブーブー。・・・私 人間ですねん」
これは吉本芸人、酒井藍ちゃんの有名な持ちネタです。
これはのりつっこみという独特の手法で、
最初にブーブーブーブーでひとりでぼけて、そのあとにつっこむ(オチとも言う)という
高度なテクニック。

これは、芸人さんのみならず、関西人はコミュニケーション内で多用します。

そしてぼけるという言葉は頻繁に使用されます。

「おまえ大ぼけやな」

「ぼけてたらあかんでー」

みたいな。

これを、関西人以外の人が聞いたら、ぼける!?きつい言い方。となるのでしょうけど、これこそ、文脈を読まなくてはいけない状況なんですね。

つまり、ぼけというのは、”笑い”であり、
ぼける人は笑いを生み出す人であり、
ぼけた人に対してつっこみを入れることは、
笑いを生んでくれたあなたありがとう、、なんです。
ぼけとつっこみは愛情の交流。

だから、おもしろいことを言ったあとに、誰もつっこんでくれないと
関西人は怒るか落ち込みます。

あほとかばかとか、言われて怒る人がいますが
あほもばかも愛情表現のひとつだったりします。

もちろん、どんな場面でも「あほ・ばか」が良いわけではないですが
文脈をちゃんととらえることができれば、
良いあほなのか、悪いあほなのかが見えてくるはずです。

この本は読んでないですが、同じようなことが書いてあるのではないかと思い貼り付けておきます。














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