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とんかつ茶漬け食べてきた。

食べたくて食べたくてたまらない、食べずにはいられない、あなたにはそんな食べ物がありますか?僕にはあります。


年に数回食べたくてたまらない、僕はこれを「発作」と呼んでいます。


僕が食べたくてたまらなくなる食べ物、それは、「すずやのとんかつ茶漬け」です。

すずやのとんかつ茶漬け。

初めて食べたのは数十年前。当時、桜新町に住んでいたのですが、隣駅の用賀にこのお店がありました。店の前に大きく「とんかつ茶漬け」と書かれた看板があり、まだ上京したての僕は衝撃を受けたんです。


「いやいや、とんかつとお茶漬けは一緒にしたらあかんがな。衣がふにゃふにゃになるやん。」


関西に一度も住んだことがないくせに、ツッコミの時は関西弁が頭の中でこだまする。


でも万が一、まだ一度も食べたことがないような斬新なとんかつだったら、とんでもない損をすることになる。


でも、食べてみたらやっぱりとんかつとお茶漬けは一緒にしたらあかんやん!と大失敗をするか、頭の中でエセ関西弁の攻防が5分ほど繰り広げられました。


悩んだ結果、とりあえず食べてみようと、思い切って入ってみました。好奇心には勝てませんね。

店内に入り、さっそくとんかつ茶漬けを注文しました。


しばらくすると、とんかつ茶漬けが運ばれてきましたが、見た目は、普段食べているとんかつとは全くの別物でした。


とんかつの上に煮キャベツが山盛り乗っていて、とんかつ自体はサクサクな感じではありません。汁に浸された感じのとんかつ。それからご飯と急須に入ったお茶が運ばれてきました。


食べ方を店員さんに聞き、さっそく食べてみました。はじめはお茶をかけずにとんかつだけ食べて、あとからお茶漬けにするのが美味しい食べ方だそうです。


まず上に乗ってるキャベツから食べたのですが、普通に美味しい、タレが美味しい。危うく止まらなくなりそうだったので、下のとんかつを一切れ食べてみました。一口サイズのとんかつですが、柔らかくて、味付けも美味しい。


美味しいけど、何度も食べたくなるかと言われると微妙です。


ここで、さっそくお茶漬けにしてみることにしました。とんかつとキャベツをご飯の上にかけて、お茶をかけて食べてみます。


食べてビックリ、めっちゃ美味い!

お茶漬けと聞いた時に、1番心配だったのがとんかつの油です。あまりコッテリなのは好きではないのですが、ここのとんかつはほぼ油も浮いてこなくて、さっぱり食べられます。


しかも、お茶をかけるとさっきまでの味とは全く違って、とんかつに浸されたタレと、ちょっと渋めのお茶が絶妙のバランスで絡んでくるので、感動してしまいました。


止まることなく、最後まで一気に食べてしまう、そんなやみつきになる魔力が、とんかつ茶漬けにはあります。


キャベツとご飯とお味噌はおかわり自由なところもいいです。とんかつとお茶漬け、こんなに合うんだ。ここからやみつきになってしまったわけです。

先入観は恐ろしい。

しかし、先入観とは恐ろしいですね。もしとんかつとお茶漬けなんて絶対にない組み合わせだと思っていたら、この味には出会えなかったわけですから。


美味しいものを逃すなんて、人生で多大な損失です。


何人かの友人にも勧めたのですが、普通のとんかつでいいという人が多いです。


もったいないなぁと思うのですが、僕自身と好奇心が上回ったから、なんとか先入観を超えて動くことができました。


経験する前からダメだと決めつけるのと、経験してからやっぱりダメだと実感するのとでは大きな差があります。

知らないということで、知らず知らずに自分の行動を制限してしまう場合があります。とんかつ茶漬けだけでなく、何に対しても言えることですが、とりあえずやってみる精神で変わることはあるのかもしれません。


まぁ、ちょっと大げさかもしれませんが。


僕の周りには、この美味しさを共有できる人がいないので、この記事をお読みの方でわかってくれる人がいたら嬉しいな。


というわけで、いまだに年に一度の発作に襲われるとんかつ茶漬け。ご興味ある方は、ぜひ行ってみてください。




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