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猫短歌:膝猫

膝の上で丸まりぐうぐうのど鳴らすきみの体温感じる夜半/銀猫
ひざのうえでまるまりぐうぐうのどならすきみのたいおんかんじるやはん

 長男猫は、わたしよりもパートナーに懐いていました。わたしのことは嫌いではなかったと思いますが、圧倒的にわたしの負けでした。
 そんな訳で、彼がわたしの膝の上に乗ることは大変レアでした。

 一度だけ、100%純粋に彼の意志でわたしの膝の上に乗ってきたことがありました。
 あれはパートナーが三泊四日くらいの出張で不在だったときのことです。パートナーがいないことで、長男猫も彼なりにさみしかったのでしょう。

 そのとき、わたしは自分のデスクでPCに向かっていました。冬でしたから、膝掛けを使っていました。

 そこに長男猫がやってきて、わたしの膝の上にぴょんと跳び乗ったのです。びっくりしました。

 ほんとうに、びっくりしました。そのくらいめずらしい出来事だったのです。

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北乃銀猫
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