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3.解離性障害と共に生きる【精神疾患】

こんにちは。精神疾患をもつLGBT当事者である「しろくろ」です。
今回は、前回の「2.解離性障害を受け入れて」に続き、この障害と共に生きている今についてお話したいと思います。

※症状については個人差があるため、あくまで私の話です。
※解離の症状には、記憶をなくす「解離性健忘」や、いわゆる多重人格と呼ばれる「解離性同一性障害」、自分が自分でなく感じ、自分を外から眺めている感覚になる「離人症」など多種多様な症状があります。

入院を通じて「解離性障害」を受け入れた私は、それから毎年入退院を繰り返すようになります。そして、少しずつ人格たちと共存する方法を身につけていきます。詳しくはまた別の機会にお話しますが、例えばメモを残したり、自分たちの中のルールを決めることで、なんとか生活できるようになっていきます。

私の交代人格は、今まで最大で8人いました。今の主要メンバーは5人です。
・身体の主であるしろくろを守ってくれる25歳のFTMの子
・やんちゃな15歳の男の子
・甘えん坊な9歳の女の子
・私によく酷い言葉を投げかけてくる人
・頭の中で人格たちを管理しているお姉さん
この5人と私は日々過ごしています。時々、知らないところに傷があったり、知らない番組が録画されていたり、知らない場所に急に立っていたりします。でも逆に、彼らが残した私を応援するようなメモに励まされることもあります。

今まで、私たちの「統合」を願う医療者にたくさん会ってきました。
でも私は、今のところ彼らと「共存」する道を選んでいます。
なぜなら、今の私には彼らが必要だから。

もちろん困る時もたくさんあるけれど、彼らがいたから乗り越えられた夜もたくさんあります。私から話しかけることもあるし、彼らが好きそうな本や洋服を買ったりすることもあります。それを「悪化する」と批判する医療者がいることは分かっているし、人格自体を信じない医療者がいるのも事実です。医療者でされそうなのだから、医療職でない方には信じられない世界かもしれません。

でも私は今、幸せです。

「多重人格」は
フィクションの世界ではないこと。
そして「共存」の道でも
「統合」の道でも
「幸せ」にはなれるということ。

私たちは、私たちらしく生きていきます。













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