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身体的特徴をけなされて【毒親】

私は、小学生の頃クラシックバレエを習っていた。いじわるな子もいたけれど結構好きで、トウシューズを履くまで頑張った。

ある日の発表会後、母が言った。
「あなただけ太ってて醜かった。」
そして、バレエ教室に勝手に辞める旨を連絡した。

「太っている」と言われることには、慣れていた。母も友達もよく私にそう言った。実際、私は平均よりは体重があった。バレエの衣装が私だけ着られず、後ろに布を足すこともあったくらいだ。だが、それが「醜い」ことだとは思っていなかった。当時の私にはその言葉の意味はあまりわからなかったけれど、「私はダメな存在なんだ」と思ったのは覚えている。

それからも母は、私の身体的特徴を馬鹿にした。特にそれは「女性らしい身体」だった。中学生になった頃には食べることに拒否感を覚え、小学生の頃より10kg近く痩せた。高校生になると、胸にも嫌悪感を覚え、ナベシャツ(胸を潰すシャツ)を着るようになった。私は「真っ平らな身体」に憧れた。だが、「食べない」生活も長くは続かない。大学生になると今度は過食を覚え、20kg近く太った。そうやって、「食べない」時期と「食べ過ぎる」時期を繰り返し、今に至っている。

ここで1つ言っておくと、私は摂食障害だと診断されたことはない。太ることが怖いわけではないのだ。ただ、母に嫌われるのが怖いだけだ。母が、「真っ平らな身体」を求めていると、そう思っただけなのだ。

実は今この記事を書いたのには、理由がある。「食べない」時期に突入しているのだ。入院中食事を拒否したり、一時的にダイエットしようと食事制限をしたことはあったけれど、ここまで食べることに拒否感を覚えたのは数年ぶりだ。おそらく、前回の記事で書いた「母と連絡をとるのを辞めた」ことが関係しているのだろう。

全く、毒をもつ親の影響はどこまで続くのだ。
心の健康だけでなく、食事のあり方まで左右されなければならないのか。
10歳くらいの頃に言われた一言が、何故ここまで私を苦しめる。

考えていても、仕方がない。
今は「食べられる物を食べる」ことだけを考えよう。

いつかまた、クラシックバレエを習いたいな、とふと思った。


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