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ラバンジンスーパーはラバンジングロッソよりも寒さ湿気に弱いのか?説

本日ラベンダー園を歩き回っていて、去年ラバンジンの鉢植え株を眺めててとあることに気づいたんで・す・よ。

エフゲニーマエダとした事が、まさかの
目印を施すことなくラバンジングロッソとラバンジンスーパーの鉢植えを一箇所にまとめて越冬させてしまう大失態

去年植えて作っていたラバンジンの品種それぞれが見事に迷子になってしまいました。大問題です。

個人的には世界シェアNo.1のグロッソよりフランス古典品種スーパーの方に注目していたので、いざスーパーがどれなのかわからなくなるとたいへん困る事態に。。。


●どっちがグロッソ?スーパー?問題発生!

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北海道ラベンダーの代表格2種は形の違いが大きいのですぐわかる

どちらとも3号濃紫や4号オカムラサキのように見た目の違いがまっっったくわからない瓜二つ。

しかし一昨年から地面に鉢を埋めるハーフ地植えで試験栽培しているラバンジンの2品種を見比べてみると、とある性質に気づかされたんですよ。

上はハーフ地植えの解説記事でっす

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ラベンダー栽培2年目に植えたグロッソ
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同じく栽培2年目に植えたスーパー

あ、ラバンジングロッソの方が元気だなぁ、と。
見ての通りの育ち方なんですよね。

彼らは2年前からここに植わっている3年生のラバンジンたち。
しっかり雪の下になり、2度北海道の洗礼を浴びています。

なので品種それぞれの耐寒性などが現れているハズです。

そしてそして。

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疑惑の鉢植えたち(中央列を除く)

問題の子たち。どれがスーパーでどれがグロッソなんだろーなラバンジン鉢植えたち。

一応わかる範囲で並べた感じなんですけど、株元に注目してもらえると品種違いかな?と思えるような特徴の差が。。。

ちなみに花穂を指でつまんでみて嗅ぐってみても、香りの差はなかなかわかりません・・・どっちもTheラバンジン!みたいな香りがします。
なので香り判別は不向き。

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根元の葉っぱがグレーながらもピンピンしている

まずラバンジン グロッソと思しき子たち。
株の根元が枯れることなく割と元気ピンピンしてますね!
同じように1シーズン雪をかぶった上で2年生として育っています。

そして、、、

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根元が枯れ気味で不健康そう

どうやらグロッソのように健全には育てていないもよう。。。

①株元の葉っぱが総じて枯れあがっている
②花穂もまっすぐ育てているものが少ない

という病弱さをみせています。

これはおそらくの積雪に弱かったんだろう証のよう。
雪に潰されていた株中央部分が特に枯れているので、ピンポイントに雪から冷害か湿害を受けたのだと予想できます。

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でこれは確実に「ラバンジン スーパー」の品種カードが挿さっていたポット苗を花壇の空きスペースに植えたもの。

しっかり積雪ダメージを負っているのがわかりますね。

以上のように、スーパーは一応のオイル抽出量向上の品種選抜・品種改良は施されているものの、メインとして栽培が広まったのは1950年代なので、グロッソよりも2,30年は古い品種なんです。

なので耐病性はもちろんのことグロッソより低く、あいにく北海道の寒冷環境には弱いけどそんな弱さを見せるのがスーパーの見分けポイントなんじゃないかなぁ?という考察立てでした!


●ラバンジンにも品種間違いがいたみたい。

しかしつまるところ、苗を大量発注すると苗木屋も間違えた品種を送ってくることしばしば。

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鉢植えの中になにやら横に伸びる1種を発見…

花が育ってきてだんだんと形質の違いが生じはじめ。。。

黄色い丸で囲った鉢(スコティッシュコテージだと疑っている品種)は横に広がるように花茎を伸ばし、他は上にまっすぐと花茎を伸ばしていますね。

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よく見比べるとフサフサ具合が違うそれぞれ2本ずつ

左はスコティッシュのようにポプリがフサフサしておらず、右はフサフサしているのがわかる

なのでそもそもメチャメチャ似た品種を混ぜて送ってましたーーーとかだとこの雪に強い弱い区別法もぜんぜん当てにならない事になる。

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白花品種から紫花が…

そしてロングホワイトの中に何やら紫色の花を咲かそうとしている子も。。。


と、ラバンジンたちをよーーーく見てみると、何やらひっちゃかめっちゃな状況のもよう。
なのでラベンダー農家としても植物分類学の知識なしには苦労を要するなぁ〜〜と思った節でした!


ではでは!
久しくオイル作り以外のラベンダー記事でした!

若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。