スペインは英語のみで快適に旅行できる国なのか?を真剣に考えてみた
こんにちは、しえです!いつも見てくださりありがとうございます!
先日、職場の上司からこんな質問を頂きました。
「スペインって英語で旅行できる?ツアーじゃなく個人で行っても大丈夫かな?」
この質問、きっと私の上司と同じく気になっている方が多いのではないでしょうか。
母国語以外を話さないと言われているパリの人々、英語がどこでも通じる北欧などよく聞く英語に関する噂。英語での旅行に問題がないだろうと予想がつく国もありますが、スペインってどうでしょうか。意外と印象がないのでは?
今回はスペイン好きとして真剣に、スペイン語が分からない状態で快適な個人旅行が可能なのかを真剣に考えて行きたいと思います。
ちょっと長くなってしまったのですが、ぜひ、最後まで。
スペインの英語能力指数は何位?
まずはスペイン人の英語能力をチェック。
英語能力に関しては私の体感や経験よりも、まず取り上げるべきランキングがあります。それがEF EPI英語能力指数ランキング。世界最大、実に112カ国、220万人が参加する国別英語能力指数ランキングです。
2023年度のランキング今までで一番多くの国と人が参加。英語が母国語ではない日本とスペインも、もちろん参加しています。
さあランキングを見てみましょう。今年の一位はオランダです。
英語能力が非常に高い国にはやはりデンマーク、ノルウェー、スウェーデンなど北欧の国が並びます。アジアの国としてはシンガポールがなんと2位にランクイン。この辺りの国は間違いなく英語で快適に旅行ができるでしょう。
続いて英語能力が高いとカテゴライズされた国。ヨーロッパの国々が多く名を連ねますが、スペインの名はありません。
続いて標準的。おっ!います!!イタリアと同じ得点数で、世界第35位にスペイン王国!標準なんですね。標準とは・・?ともかく、フランスがまだ登場していませんので、フランスよりは英語能力が高いという名誉。
¡Viva España!
衝撃。スペインの英語能力指数は日本より遥かに上
このランキングの恐ろしいところは、まだ日本が出ていないことです。日本がスペインよりも英語の通じない国だなんて、正直言って考えてもみませんでした。
このテストを受けられた日本人の方がどなたかは存じ上げませんし、どうやって選ばれるのかも分かりません。しかしながら日本のランキングは英語能力指数「低い」カテゴリーの第87位。
韓国は日本よりはるかに上、中国も上にいます。スペインなんて雲の上。スペインとの間に30カ国もあります。
ランク下位の国の人間がスペイン様に偉そうに「おたく、英語で旅行できんの?」なんて書くのはものすごくおこがましいのですが、くじけず続けます。
スペインで最も英語が話される都市は?
スペインの人々の英語能力は標準。日本より遥かに上、ということがデータでは出ているわけですが、これ、本当でしょうか。
試しにスペインに留学経験がある友人と、おおよそ2ヶ月間スペイン国内をバックパックで旅していた家族に聞いてみました。すると揃って「スペインの英語が標準とは思えない。日本と同レベルだと思う」との返答が。実は私もそう思います。
私は皆さんに安心してスペイン旅行に出かけてほしい。そのため、データを優先して「スペインは英語通じるよ!大丈夫!」とは言えません。もっとデータはないものか。もっとスペインに特化したやつ・・・ありました!!
スペイン国内の英語話者は人口の15%
2023年6月3日のEl Independiente紙の記事に、スペインにおける英語話者についての詳しい記事がでていました。
表題「どれほどのスペイン人が、英語を話すことができるのか?」
素晴らしい。今の私にぴったりの記事です。
こちらの記事ではスペイン国立統計局(Instituto Nacional de Estadística)のデータを引用し、スペイン国内の英語話者、特にbien(上手に)と判断できる人口は国民の15%と書かれています。
100人いると15人は上手に英語を話すことができるよ、ということなので多くはないですよね。
またスペインの英語話者は若者が多く、60代以上の90%近くがまったく英語を話せないとの統計結果も出ています。
スペインで最も英語話者の多い県は?
記事の中ではスペイン国内のcomunidad autónoma(スペインの自治州)で、もっとも英語話者が多い街はどこか?というデータも示されていました。1位は首都マドリード。マドリードは観光客も多いので納得です。
次いでバレアレス諸島。ここもリゾート地として有名なので、観光需要を考えると英語は必須でしょう。
3位はカナリヤ諸島。どうしてこんなに島ばかりなのでしょう。どう考えても観光客が多いからとしか思えません。英語が話せるスペイン人たちは観光地で働くほうがお金になるのでしょうか。観光大国ですからね。
4位はバルセロナのあるカタルーニャ、5位は牛追い祭りが開催されるナバーラとなっていました。
逆に英語話者が少ない自治州となったのはモロッコ国境に浮かぶメリージャ、同じくモロッコと地続きとなっているスペインの飛び地セウタ、そしてスペインオタクの私も足を踏み入れたことのない謎の土地エストレマドゥーラなどでした。
このランキング、絶対に観光地と関係ある。確信しました。
観光地に行けば英語はある程度通じる
上記の結果から「スペインは観光地に行けばある程度英語は通じる」ということが導き出されました。スペインオタク的にも納得の答えです。
これなら、観光で出かける方は心配いらないということになりますね。確かにマドリードやバルセロナなどの大きな都市、バレアレス諸島、カナリヤ諸島などは英語で書かれた看板や注意書きなども多くありますし、ホテルやお店で英語を耳にする機会も多くあります。
観光地であれば英語話者に出会える可能性が高くなる。イコール英語のみでの旅行が可能、快適になる、と考えることができるのではないでしょうか。
旅行に必要な場所で英語は通じるのか
さて、ここまではデータを元にスペイン国内で英語は通じるのか?を考えてきました。ここからが本題、英語のみで快適なスペイン旅行はできるのか?に入って行きましょう。
旅行で必ず必要な場所で英語は通じるのか?をご紹介して行きたいと思います。ここからは私の経験が元になりますが、大きく外れてはいない自信があります。オタクなもので。
①宿泊施設
まず、旅行に絶対に必要な宿泊施設。スペインの宿泊施設は大きく分けて4種類あります。一般的なHotel、個人経営のHostal、バックパッカー達が宿泊する安宿、そしてAirb&bです。果たして英語が通じやすい場所は・・?
Hotel・・・◎
大都市かつ観光地のホテルであれば、英語は間違いなく通じるでしょう。設備も整っており英語も通じるホテルは、初めてスペインに行く方にもおすすめです。
Hostal・・・☓
マドリードやバルセロナなどの大都市といえども個人経営のHostalに英語での対応を期待してはいけません。おじいちゃんが一人で経営している、なんてことも往々にしてあります。
安宿・・・◯
若者が多く集まる安宿は、英語が通じる確率はかなり高いと考えて間違いありません。スタッフも旅行が好き、外国人に慣れている若者が多いです。
Airb&b・・・◎
Airb&bはかなり英語が通じる確率が高いです。家主が外国人観光客が宿泊することを想定しているため、コミュニケーションに問題ないレベルの英語力は期待ができます。
また、Airb&bを使いこなしていることからも家主の年齢層が比較的若く、英語に慣れていることが多いです。
②飲食店
続いてスペイン旅行の醍醐味である食事ができるお店。ここで英語が通じれば、スペインの美食を堪能できるので重要ですよね。
有名なレストランやバル・・・◎
ガイドブックに掲載されているような有名なレストランやバルであれば、英語で注文できること間違いなし。英語メニューが用意されていることも多くあります。
ホテルのレストランやバル・・・◯
大きなホテルに併設されているレストランやバルで英語が通じる確率は体感として半分くらい。注文くらいは問題なく行えると思いますが、アレルギー対策や細かな注文は難しくなるかも。
でも、ホテルの中には英語ができるスタッフがいる可能性が高いので、分からないままなあなあにされることは少ないと思います。
地元のバル・・・☓
こちらが本当に残念でならないのですが、地元の人が多く訪れるバルでは英語が通じる可能性はかなり低いでしょう。バルのおじさんが流暢に英語を話しているのを見たことがありません。
私の家族は「Beer」が通じず途方に暮れた経験がある、とのことです。
でもバルは商品がカウンターに並んでいますし、欲しい物は指差ししてください。隣のおじさんが食べているもの、飲んでいるものでも指差し注文でなんとでもなります。
スペイン語が話せないからといって、バルで知らんぷりされるなんてことはありませんのでご安心を。
③食料品店
旅行中何度もお世話になるであろう食料品店。チェーン展開されているスーパーの他、中華系のお店、市場など色々あります。
スーパーマーケット・・・☓
観光地ど真ん中なら大丈夫だと思いますが、少し郊外や住宅地にあるスーパーで英語を耳にした経験はありません。「袋いりますか?」も必ずスペイン語で言われます。
中華系スーパー・・・◯
正直チェーン系のスーパーより、街中にある小さな中華系商店の方が英語が通じるかと。中華系スーパーの店主は最初から英語で話しかけてくる方が多いです。
市場・・・△
観光地化されている市場であれば余裕で英語が通じますが、問題は地元の人が通うような小さな市場です。おいしく安いものが揃う地元民向けの市場ですが、英語で乗り切るのは至難の業。Google翻訳を駆使して乗り切ってください。
個人商店・・・×
言わずもがな。店主の年齢層が高いこともあり、ほぼ通じません。
④空港や駅
空港や駅は◎!通じます。入国審査や飛行機のチェックイン手続きも英語で行なえますよ。
⑤観光施設
観光施設も◎。チケット購入をスペイン語で行わなければならないということはありません。観光施設内のツアーもスペイン語の他は英語、フランス語、イタリア語などが用意されているところも。大きな名所になればなるほど、英語で対応可の確率は高くなります。
⑥お土産物屋さん
お土産物屋さんは英語は通じません!☓です。売り込んでくるのもほぼほぼスペイン語です。お店のおばちゃんは、外国人だと見るやいなやGoogle翻訳を使って話しかけてくることも。
⑦服屋さんなど
△。洋服屋さんや靴屋さんなんかもほとんど英語は耳にしません。でも働いている方が若い場合が多いので、サイズありますか?くらいは分かってもらえます。不自由はしないでしょう。
結論。意外と英語で旅行できると思う
最後に総括したいと思います。スペインオタクがデータや経験から導き出した答えは「スペインは意外と英語で旅行ができる国」です!
やはり観光大国ですね。観光地に限ってみれば、英語が通じなくて行けない、見れない、食べれない、なんてことはないでしょう。小さな街に出かけるとまた違ってくるかと思いますが、スペイン観光の名所と呼ばれるような街ではスペイン語がまったく話せなくても問題なく過ごせると思います。
これでスペイン旅行のハードルがぐっと下がりましたね!英語で大丈夫なら、比較的お安く済む個人旅行に出かけてみようかな、という方が一人でもいてくだされば嬉しいです。
一度行けばハマる国、スペイン。ぜひ体験してきてください。そして私と一緒にスペインオタク道を極めていきましょう!
あ、荷物には気をつけなはれや!
私のnoteではスペインでのお話やスペインという国についてのさまざまな考察と合わせて、スペイン料理のレシピ、スペインで注目のニュースなどごちゃ混ぜに発信して行きます!
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