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野菜が好きになる話 1(夏野菜編)

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年間50品目の有機野菜を育てて野菜セットにして全国宅配しています。 野菜たちが教えてくれた物語、知ると野菜が好きになります。
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2024年6月の記事一覧

キュウリとトマトとナスばかりの毎日

  夏野菜が採れ始めました。我が家ではスーパーで野菜を買うことがないので、夏はキュウリとトマトとナスばかりの食卓となります。   最初に採れるのはキュウリです。8ヶ月ぶりくらいにキュウリを食べると「夏がいよいよやってくるんだなぁ。」と思います。 露地栽培のトマトの収穫期間は短く、トマトが終わると夏もあと少しだと思います。  ナスは暑さで一度収穫量が減ってから秋に復活し、10月頃に「これが今年最後のナスなんだなあ。」としみじみしながら食べます。   夏野菜は体を冷やしてくれます

胡瓜と書いて「キュウリ」と読む。なぜだろう?

中国の歴史に「五胡十六国」という時代があります。 「胡」というのは中国の西域、シルクロード周辺に住んでいた人たちのことです。 名前に「湖」という漢字がついているのはシルクロードを通って中国に伝わったもので、胡桃(くるみ)、胡麻(ごま)、胡蝶蘭、胡弓(こきゅう)などがそうです。 胡瓜(キュウリ)の原産地はヒマラヤ山脈の南麓、ネパールとブータンに挟まれているインド・シッキム地方です。キュウリは、ヒマラヤ山脈を中心にして時計回りにインドからペルシャへ西進し、そこからシルクロードを通

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ズッキーニとドードー鳥

キュウリ、ナス、トマトなどの夏野菜の中で最初に採れ始めるのがズッキーニです。 冬野菜が終わって夏野菜が採れ始めるまでの期間を端境期(はざかいき)と言い、この期間に採れる野菜の種類はとても少ないのですが、ズッキーニが採れ始めると、その後はいろいろな夏野菜が育ってくるのでホッとします。 南北に長い日本列島をリレー栽培しているので、スーパーには常に野菜があふれていますが、ひとつの地域における野菜の旬はとても短かいのです。 静岡では4月から7月がズッキーニの栽培期間です。しかし、こ

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最期の力を振り絞れ!尻太りキュウリ

6月中旬からキュウリをお届けします。 ハウス栽培と違って、露地栽培の場合、キュウリの旬は意外と短くて、6月中旬から9月中旬くらいの約3ヶ月間です。 ひとつの株から収穫できる期間はさらに短く2ヶ月間位ですので、播種に時期を4回くらいずらして栽培しています。 キュウリは1年中出回っている感じがしますが、実は一株ごとの、発芽してから開花して実ができて枯れていく過程は、短期集中型です。 これから暑くなるのにあわせて、キュウリの株はどんどん大きく育ち、短期間にたくさんの花を咲かせて、

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キュウリの赤ちゃん、どこにいる?

農場に来られたお客様が不思議そうな顔で「キュウリって花の下に実がなるのですか?」と話しかけてきました。皆さんは不思議ですか? 上のイラストで、ガクの上にあるふくらみ何と言ったか覚えていますか? 「子房」ですね。(脂肪ではありませんよ。) この子房が大きくなって「果実」になります。 ガクは大きくなると、「ヘタ」と呼ばれます。 トマトやナスやエンドウやインゲン、それからミカンやカキは実がヘタの上にあります。 このような構造を「子房上位」と言います。 理科の授業では、もっぱら

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「新ジャガ」の季節って、いつだろう?

スーパーで「新ジャガが入荷しました」という表示を見ることがあります。ところで、新ジャガの季節っていつなのでしょうか。 ジャガイモの生育適温は15度から30度で、寒いのも暑いのも苦手です。 「ジャガイモのようにたくましく」などと言われますが、意外とデリケートなんですね。 そこで、静岡では寒い冬と暑い夏を避けて栽培します。 結果的に栽培期間が二つあり、3月に植え付けをして6月に収穫するものを「春ジャガ」、9月に植え付けをして11月に収穫するものを「秋ジャガ」といいます。 北

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ハーブ栽培セットいかがですか?

6月の野菜セットにはハーブ栽培セットが入っています。 きっかけは、野菜が少なくなる端境期の対策だったのですが、お届けしたお客様からの評判が良くて定番となりました。 ハーブセットには、スイートバジル、ミニバジル、 イタリアンパセリの3種類があります。  バジルはイタリア語ではバジリコです。イタリアンやギリシャ料理や南フランスの料理にふんだんに使われますが、故郷はインドです。 古代ギリシャの時代にアレキサンダー大王の東方遠征などをきっかけにヨーロッパにもたらされたそうです。

6月のしあわせ野菜セット(ご紹介)

● 6月のしあわせ野菜畑  ●野菜の病気には、細菌によるものとカビによるものがあります。梅雨の6月は、カビの病気が発生しやすい季節です。 オーガニック栽培では農薬が使えません。カビの病気を防ぐ一番の方法は風通しを良くすることです。ですから、オーガニック栽培はハウスや温室栽培ではなく、露地栽培であることが一般的です。 広い農場で植える間隔を広くとって風通しを良くします。同じ種類の野菜だけを育てていると、病気が発生したときに蔓延してしまうので、いろいろな野菜を育てることで病気の

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自根(じこん)キュウリの収穫が始まりました

自根キュウリとは「自分の根で育ったキュウリ」のことです。 言い方を変えると、接ぎ木をしていない、昔ながらのキュウリです。 ・・・何のことかわかりますか? キュウリは地面を這って育つのが本来の姿ですが、蒸し暑い日本ではネットを使って空中に伸ばし、風通しをよくしています。 しかし、もともとのキュウリの根には高いところまで水を吸い上げる力がありません。そこでカボチャに接ぎ木をします。カボチャの根は水を吸い上げる力が強く病気にも強いので、カボチャに接ぎ木をすると大きくて形がいいキュ

¥0〜
割引あり