「神社のおかげさま」 和田裕美
「私の言う「信仰心」とは、その「偉大なる何か」に対して敬意を払い、心からの感謝をし、そしてそれに恥じない生き方をすることなんです。」
「神社のおかげさま」 和田裕美
神社が好きです。
清々しい氣、澄んだ空気、静寂、目を瞑って手を合わせ自分の心と向き合う時間。
この本「神社のおかげさま」を読んで共感するところがたくさんありました。なぜだかわからないけど、気持ちがいい感覚的なところが神社の魅力だと再認識しました。
和田さんは、こう感じています。
(なんで私はこんなに、この場所に来たいんだろう? どうしてここに来ると、こんなに心が洗われるんだろう?)
神社にどんなご利益があるとか、願い事をしに行こうとか、まずは考えずにお参りに行って感じてほしいなって思うんです。
そうすると
最初は、「神社の何たるか」なんて、よくわからなくて全然かまいません。ただし、近所の小さな神社でもいいので何回か続けてお参りしてみてください。
あなたもきっと、何かを感じるようになります。言葉にならなくてもいいのです。あなたがそう感じさえすることができれば。そこから先は純粋な好奇心に導かれるまま、あなた自身の学びが始まっていくことでしょう。
「何か」
太古の昔より、その土地で手を合わせてきた人々の魂と、そこに何百年とある木や森や山、その自然が溶け合って「何か」というエナジーを生み出しているような気がします。
そのエナジーを感じると、とても幸せな気持ちになりますし、感謝の念があふれだしてきます。
和田さんのこの本は、ご自身が神社参拝を通じて感じた「何か」を綴っておられます。
私の言う「信仰心」とは、その「偉大なる何か」に対して敬意を払い、心からの感謝をし、そしてそれに恥じない生き方をすることなんです。
日本中の神社のお社は、北を背中にして南に向いています。
昔に生きた人も、いまを生きる人も、みんなが同じ方に向かって祈っているのです。
弥生時代・・・・・・いや、もっともっと昔から時空を超えて脈々と続いてきた天空への祈りの道が、ずっとそこにあるのです。
お社の前にたつたびに、私はそんなことを想像してしまいます。
過去から現代、そして未来へとつながる祝福された特殊な空間にいるような気がして、なんだかぞくぞくしてきてしまい、(ああ、昔の人とも、今の人とも、つながっているんだな)と私は静かに感動するのです。
あなたも神社で、時空を超えた「何か」を感じるでしょう。
それはあなたにとって、とても幸福な「何か」です。
【出典】
「神社のおかげさま」 和田裕美 亜紀書房
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