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脳卒中

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#手指

四つ這いで行う腕立て伏せ

四つ這いで行う腕立て伏せ

通常の腕立て伏せの約50%の負荷がかかる。

重心を前方にかけるほど上肢の負担は大きくなり、後方にいくほど負担は減る。

壁腕立て伏せの効果

壁腕立て伏せの効果

脳卒中患者は健常者と比較し転倒リスクが高く、脳卒中後の骨折の約30%が上肢に発生している。

立位にて、壁に手をつき、腕立て伏せを行うと体重の52%の負荷が、

低い椅子の座面を用いると72%の体重負荷が腕にかかる。

上腕三頭筋や前鋸筋が使えるよう、身体はなるべくまっすぐに保ち、行っていく。

麻痺側上肢リーチ練習で気をつけるべきこと

麻痺側上肢リーチ練習で気をつけるべきこと

最初は安全面を考慮し、パートナーと向かい合い、リーチ練習を行うと良い。

リーチする場所、スピード、

触れる、叩く、パンチなど触れ方を変える、

リーチする場所を動かし、追わせるようにリーチするなどする。

ボールや本などを渡す方法では、より日常に近い形式の練習となる。

麻痺側を動かす前にすべきこと

麻痺側を動かす前にすべきこと

麻痺側は感覚や運動イメージが著しく低下している。

そのため、はじめに非麻痺側で鏡や動画を用いて動作を確認する習慣をつける。

どのタイミングで肩や肘が曲がり始めるのか?などを確認する。

正面や鏡での姿勢や運動を何度も認識させる。

動作は髪をかきあげる、ポケットに手を入れるなどなんでも良い。

側臥位での麻痺側上肢空間コントロール

側臥位での麻痺側上肢空間コントロール

座位より重力に抗し、可動範囲を求められる。

非麻痺側を下にし側臥位となり、上肢を腹側から背側に動かし、戻す練習。

体感は正中位で保ち、骨盤の回旋は防ぎたいが、動作が難しいようであれば、骨盤回旋の助けを得ながら行っていく。

上肢の痙縮コントロール自主トレ

上肢の痙縮コントロール自主トレ

安定した座位姿勢で、足の上に麻痺側上肢の乗せる。

足の外側に手を下ろし、肘や指をリラックスさせる。

肘が伸ばしにくい場合は、体幹や頚部の回旋を用いる。

肩でコントロールしないように注意する。

肘のコントロールとストレッチ

肘のコントロールとストレッチ

肘を前方に突き出すようにして、肘を伸展させていく。

上腕三頭筋の機能を取り戻すことが大切。

重力が上腕三頭筋の作用である肘の伸展を補助する。

非麻痺側で補助する場合は、非麻痺側母指で麻痺側の小指球を掴み、コントロールする。

肘伸展させる際に、母指で小指で押し下げる。

手指伸展位のまま肘伸展できれば、非麻痺側母指でさらに手指を伸長させられる。

肘を伸展させる時は、前腕を回外させながら行う

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肩甲骨の内外転運動

肩甲骨の内外転運動

膝、体幹を曲げ、中腰の状態で肩甲骨を内外転させていく。

三角筋後部も活性化するので、腕を外転させ身体から腕を離す力も活性化させる。

亜脱臼予防自主トレ

亜脱臼予防自主トレ

脳卒中後の多くが肩関節亜脱臼を生じる。

不適切な神経活動による筋の弱化や痙性などが原因で引き起こされる。

リラックスした姿勢から両肩甲帯の挙上、下制は肩を強くする集中的なトレーニングとなる。

麻痺側に補助が必要な場合は、上腕三頭筋下部を保持し、骨頭に向かって、真っ直ぐ押し上げるようにする。

上肢の遠心性トレーニング

上肢の遠心性トレーニング

簡単に言えば、挙げた肩をゆっくり下ろすということ。

研究では求心性より遠心性が脳卒中患者にとってより相応しいと言うことが示唆されている。

筋肉を肥大させていく、重大な因子となる。

それは腱や靭帯などの発達を補助し、身体を成長させる脳卒中患者の回復に大切となる。

遠心性の練習なので、下ろす時はゆっくり下ろしていく。

棒体操

棒体操

三角筋後部、上腕三頭筋を鍛える練習となる。

棒の上部を持ち、手関節は尺屈、肘伸展方向に動かし、棒を背中に近づけるように動かす。

棒体操と剣道

棒体操と剣道

肩〜手指が硬く機能が重度低下している患者向けの運動。

棒を握り、正中を意識しながら剣道の面のように前方に振り下ろしていく。

正中を意識し、剣道の小手のように斜めに下ろすことも練習となる。

すり足も併用すると、バランス能力向上も期待できる。

棒を使った時計運動

棒を使った時計運動

非麻痺側の手を使いながら、麻痺側の手で棒を把持し、棒を回転させる準備をする。

上腕を体側につけ、肘は90°屈曲位で固定する。

時計で言うと、9時〜3時の間の針の動きを棒で再現していく。

肩の内外旋、前腕の回内外の複合的な運動が必要となる。

棒を握り変える練習

棒を握り変える練習

バットを握るように棒の先端を持ち、徐々に下に握り変えていく練習。

肩、上肢の位置は変えず、握り変えていく。

最終的には刀を持つような形となる。

棒が傾かないように意識しながら行う。

視覚で確認しやすい運動となる。

可能であれば、閉眼で行っても良いだろう。