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脳卒中

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#リハビリ

ステップ練習で鍛えられる筋は?

ステップ練習で鍛えられる筋は?

段差を使ったステップ練習

①台に上るステップ練習

軸足

・大腿四頭筋の求心性収縮

・大殿筋の求心性収縮

・遊脚側の前脛骨筋活動

②台から降りるステップ練習

軸足

・腸腰筋の遠心性収縮

・大腿四頭筋の遠心性収縮

・ヒラメ筋の遠心性収縮

③バックステップ(台に上る)

軸足

・腸骨筋の求心性収縮

・大腿四頭筋の求心性収縮

・ヒラメ筋の求心性収縮

④バックステップ(台から降

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足こぎ車椅子「COGY」

足こぎ車椅子「COGY」



足こぎ車椅子とリハビリテーション

適用可能例

・脳卒中

・頭部外傷

・パーキンソン病

・脊髄損傷       ※足こぎ車いすセンターより

体幹の安定さえ得られていれば、足こぎ車椅子の大部分の駆動が可能。

その他には片方の手足が動くことが条件。

非適応例

・重度高次脳機能障害

・重度認知症

・強度の拘縮、疼痛

理学療法への取り組み

COGY実施後、中枢神経回路網が賦活さ

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果たして脳は回復するのかという疑問

果たして脳は回復するのかという疑問

脳損傷後の回復メカニズム

①局所的変化

脳浮腫や虚血性ペナンプラの改善。数日から数カ月と比較的急性期の時期に起こる改善。

②中枢神経系の再組織化

発症直後から数カ月続く可塑的変化。代償性経路の再構築やシナプス形成などにより起こる。

脳機能回復のステージ理論

①1st stageの回復メカニズム

残存している皮質脊髄路の興奮性に依存する回復。

皮質脊髄路を刺激し興奮性を高めることで麻

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これだけは知っておけ促通反復療法(上肢編)

これだけは知っておけ促通反復療法(上肢編)

肩の屈曲

遠位部は手関節部、近位部は上腕骨中央に母指を置く。

インピンジメントを防ぐために前腕回外位、肩外旋位とする。

三角筋前部線維をタッピングしながら肩屈曲自動運動を促す。

屈曲運動が止まったら他動で開始肢位まで戻す。

肘の屈曲

肩屈曲30°、肘伸展位で保持。

前腕回内と肘伸展を素早く行い、上腕二頭筋を伸張し緊張を高めた後、前腕の回外と肘の屈曲をしてもらう。

運動が開始されたら

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CI療法について簡単に知っておこう

CI療法について簡単に知っておこう

適応

母指を含めた3指のIP関節およびMP関節が10°以上、かつ手関節が20°以上随意伸展可能な比較的運動麻痺が軽度な症例



肘伸展を意識して、アクリルコーンを把持し手前へ重ねる

IP関節の伸展を意識してCDをつまみ、麻痺側へ移動する

机上のタオルにのせてワイピング練習(両手動作練習)

上肢を下垂させ、麻痺側横にあるものをつかみ、前方へリーチし箱に入れる

上肢下垂した状態で前方にあ

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PTだって上肢の介入は必要!

PTだって上肢の介入は必要!

歩行において上肢の動きによって胸椎、胸郭の動きを最小限にし、さらに肩甲帯の回旋と骨盤の逆回旋が効率的な歩行に必要不可欠である。

以前にも述べたように予期的姿勢制御に関わる体幹、肩甲帯周囲の活動は両側性の脳からの支配を受けている。

つまり、体幹・肩甲帯周囲は早期から感覚情報を入れて活性化すれば、姿勢制御機構を回復させやすいということも推測できる。

こういった神経科学のリーズニングがありながら、

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座位保持を可能にするためにできること

座位保持を可能にするためにできること

①非麻痺側への寝返り練習

・体幹の非麻痺側回旋により、麻痺側外腹斜筋の求心性収縮を促せる

・骨盤非麻痺側回旋と挙上により、麻痺側内腹斜筋の求心性収縮を促せる

※非麻痺側へ側屈が生じないよう、肋間部、側腹部は伸長位にしておく。

※体幹回旋に伴い、麻痺側上肢が身体の後方に位置してしまうと、麻痺側外腹斜筋の求心性収縮が阻害されてしまうため、両手を身体の前で組み、肩を90°屈曲させ、寝返りを誘導す

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