ジャパネットたかた流 伝わるコミュニケーション3つのポイント
ジャパネットたかた創業者の高田明氏の著作「伝えることから始めよう」を読みました。プレゼンや日常のコミュニケーションでも役立つ内容でした。
高田氏の伝わるコミュニケーション術を3つのポイントに整理してお伝えします。
1.専門用語 → やさしい言葉
第一に、高田氏はとにかくテレビ・ラジオショッピングでは難しい専門用語を使わないことを徹底していました。
例えば「カメラのピントを合わせる」と普通に言ってしまいそうなところを「距離を合わせる」と言い換えてきたそうです。
ピントぐらい伝わりそうなのに、とも思ってしまいますが、ジャパネットの顧客層は8割が50代以上です。テレビショッピングの視聴者にどうしたら伝わるか、を考えてきた結果です。
専門用語は便利ですよね。複雑なことでも一言で言い表すことができます。つい、使いたくなります。でも、その言葉の意味を知らない人にはなんのことだかわかりません。ですから、だれにでもわかる言葉で伝えることが大切です。(本書より)
2.商品スペック → 生活シーン提案
第二に、ジャパネットは一貫して「生活シーンの提案」を行ってきました。商品を購入することで、生活はどう変わるのか?良くなるのか?を訴えてきたわけです。
今は、モノをモノとして売ろうとしてもなかなか売れません。
しかし、そのモノが、その人の人生をどう変えていくか、それが伝わればモノは単なるモノでなくなります。自分の生活を豊かにしてくれる「大切なもの」「欲しいもの」に変わります。
私は、ジャパネットたかたの仕事はモノを売ることではなく、人々の生活を豊かにするきっかけを提供することだと思ってきました。(本書より)
例えば、テレビを紹介するときにインチ数や画面の薄さといった単純なスペックを伝えるのではなく「テレビによって家族のコミュニケーションが変わります!」という伝え方をしました。
地デジへの移行も追い風に、2010年のテレビ関連の売上高は約960億円に達したそうです。ジャパネットの総売上高の5割以上を占めるほどの大ヒットでした。
3.ハード(商品)+ソフト(使い方)
3つ目のポイントは、ハード(商品)とソフト(使い方)をセットで紹介する点です。
例えば、あるときジャパネットはボイスレコーダーの新しい使い方をシニア層に提案しました。「ちょっと物忘れしそうなときに、自分の声をメモしてもいいですよ」と伝えたのです。
結果、ボイスレコーダーがジャパネットで大ヒットしました。
従来、ボイスレコーダーのメインターゲットはビジネスパーソンや学生でした。それを伝え方一つでシニア層にヒットさせたわけです。
高田氏は、本書の中で以下のように語っています。
モノを売る私たちは、その商品が、どんな人が、どんな生活シーンで使うことでより輝くのか、より需要が掘り起こせるのかということを、常に想像してきました。(本書より)
おわりに
「伝えることから始めよう」には、他にもプレゼンや日常のコミュニケーションでも役に立つ内容が満載でした。興味がある方は一読されることをオススメします。仕事の進め方が変わりますよ!
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