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中小企業診断士は資格取得しても役に立たない、は本当か?

こんばんは。社会起業家/中小企業診断士の浜俊壱(Shun1.Hama)です。
このnoteでは、
「社会起業家/中小企業診断士っていいですね。」

「どうやったら独立できるんですか?」
「どうやったら経営は上手くできるんですか?」
「何をどういう風に考えているんですか?」

と、よく聞かれることを
自分の人生の棚卸し日々考えていることの言語化を通してお伝えしていきます。

毎日noteを書き続けて、今日で102日目。
重なる時は色々と重なる。そんなことを感じる一日でした。今日も無事に一日が終わることに感謝ですね(^^)
はじめましての方はこちらもご覧ください↓↓

さて、本日のテーマは「中小企業診断士は資格を取っても役に立たない、は本当か?」です。早速書いていきたいと思います。

中小企業診断士は役に立たない?

今日、ネット記事でこんなことを書いてある記事を見かけました。

年収を上げたい人に「MBA取得」推奨できない訳
(中略)
中小企業診断士の学習も、マネジメントの基本をなぞる程度。いずれもビジネス書を読めば学べる内容で、実践の役には立ちません。
以前はMBAの希少価値が高かったので、「MBAを取って転職し、年収が大幅アップ」ということがよくありました。しかし日本国内にMBAが増えて大衆化し、こうした成功例はめっきり減りました(海外のランキング上位校なら話は別)。中小企業診断士が転職に役立つことは、ほぼありません。
(中略)

元々の記事はこちら↓

これを見た私の感想は、「半分合っているけれど、半分は正しくない」でした。

というのも、中小企業診断士の学習が実践に役に立つかどうか、転職に役立つかどうかは、個々人の戦略次第だから。と考えているためです。

どういうことでしょうか?

経営コンサルタントの実務における診断士の知識。

実践ということが何を指すかは人それぞれで違います。たとえば、経営コンサルタント業務「現状分析→課題把握→解決策提示→解決実施」のプロセスですと、「現状分析→課題把握」=経営診断までが診断士で得られる知識で対応できます

ですが、実際の仕事では、経営診断だけをクライアントから依頼されるケースは稀です。

それは、経営者は経営を正しく診断してほしいのではなく、課題を解決するための具体策を提示してほしい(場合によっては実行までも)からです。

さらに経営者は、その結果として、利益増もしくは費用削減を望んでいます。その結果が出るから、お金を払ってまで外部コンサルタントに業務依頼をしたいのです。

そういった意味で、経営コンサルタントの実践で役に立つかというと半分しか役に立ちませんし、それだけでは稼ぐことは難しいということになります。

私の経営のベースは診断士の学習で得た知識が間違いなくある。

次に、実践の別のケースを考えてみましょう。
私は複数事業を経営しているのですが、その経営に関する実務知識のベースは診断士の学習で得た知識が間違いなく役に経っています。

たとえば、財務会計の知識。診断士では出来上がった財務諸表を基に分析を行っていくのですが、そのアプローチは自社にとっても有効です。

私はスタートアップ企業を経営しているため、財務諸表のボリュームはさほどありません。しかし、それが客観的に見てどう見えるのか、各数字がどういった意味を持つのかという点を考えることができます。

また、会社法の知識も会社設立を行う時から株式会社にするか社団法人にするか、定款および機関設計をどうするのかを考えるのに役立ちます。会社設立後も先方からの契約書を読んだり、営業上の契約書を作成する場合に非常に役立ちます。

自社で補助金を申請する上で、中小企業政策の概要を知っているのも強みです。補助金や助成金に頼らずに上手に活用しながら経営を有利に進めていくことができます。

このように、会社経営の実践における業務知識として、診断士で得られた知識は役に立っています。

確かに、資格取得=稼げることではない。

色んな資格の取得を目指して貴重な時間を投資している方も多くいると思います。

ただ、どんな資格を取得しても、資格取得=稼げることではないということは多くの場合で当てはまる、と考えています。

その代わり、資格を使いこなすと稼げるようになるとも考えています。

中小企業診断士は経営の運転免許という位置づけです。もっというと、経営における交通ルールを知っているという状態です。

普通自動車免許取得の中で学科試験を皆さんクリアしていると思います。
もし、学科試験制度がないとどうでしょうか?

きっと、世の中で起きる交通事故は今よりも多く起きていると思います。

これを経営に置き換えてみると、経営の学科試験を受験せずに経営をしている経営者が多くいます。そうすると、経営上の事故=精算、解散、倒産になるリスクは高い状態で経営をしている企業が多いということを言えるのではないでしょうか?

話が若干横道に外れてしまいましたが、運転=経営が上手くなるには、運転してみる他ないということです。

ただ、診断士の知識を上手く使うと、事故に会ったり、警察のお世話になるリスクを抑えつつ目的地まで向かうことができるのではないかと思うんです。

そして、もっと言いますと、稼ぐとはなにかということです。
私は、「価値を生み出すこと」だと定義しています。

つまり稼ぐ力というのは、「価値を生み出す力」のことです。
過去に書いたこちらの記事に詳しく書いています↓↓

あなたは何のためにその資格を取るんでしょうか?

では、資格を使いこなして価値を生むためにはどうしたら良いのでしょうか?

私は、そのためには、そもそも何のために資格を取ろうとしているのか?という「目的」を明確にさせることが大事だと思います。

資格取得の本来は、あくまでその目的の達成のための手段の一つにしか過ぎないんです。

ですので、目的なき資格取得は稼ぐことには繋がらないということです。
知識を獲得するという点では意味があります。が、あくまでそれだとただのお勉強として終わってしまいます。

学生であればそれでも良いかもしれません。

しかし、社会人であるあなたや、あなたの家族、場合によっては会社の貴重な時間を投資して取得した資格が単なる知識の獲得で終わってしまうのは、いささか勿体ないと感じてしまうのは、私だけでしょうか?

ここまで書いておきながらですが、私は中小企業診断士の取得を以下の方たちには、非常にオススメします。

それは、こんな方たちです。
・将来、自分で経営をしたい人
・将来、今の企業で経営層になる人
・国の施策(補助金等)を使って、企業の役に立ちたい人

逆に、中小企業診断士を取って、経営コンサルタントを目指そうとする人にはオススメしません。
なぜなら、経営コンサルタントは解決策を売ることが多いためです。その解決策は診断士の知識よりも、実際の運転回数=経営経験やプロジェクトマネジャー経験回数等の方が直接的に影響するからです。

あえて厳しく言います。
「迷うくらいであればその資格は取らなくて良い。」と。

資格はあくまで通過点、目的達成のための手段にしか過ぎません。
であれば、その資格を取った後のビジョンを考えることが大事だと思います。

「あなたは何のために資格を取ろうとしているんですか?資格を取った後にそれで何をしたいんですか?」

・・ということで、今日はここまでです!最後まで読んで下さりありがとうございました(^^)
今日も皆さんにとって、良い夜となりますように!!

まとめ

・経営コンサルタントの実務において診断士の知識は役には立つかもしれないが、稼ぐこととには繋がらない。
・経営の実践では、診断士の知識は役に立つ、企業価値向上にも繋がる。
・資格取得=稼げるではない。資格を使いこなして初めて稼げる。
・資格を使いこなすには、そもそも資格取得は目的ではなく目的達成のための手段。
・目的なき資格取得は、知識の獲得だけで終わる。
・診断士の資格取得は強くオススメできる人がいる。が限られる。

<過去記事>


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