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私が中小企業診断士になるまで

こんばんは。社会起業家/中小企業診断士の浜俊壱(shun1.hama)です。
このnoteでは、
「社会起業家/中小企業診断士っていいですね。」

「どうやったら独立できるんですか?」
「どうやったら経営は上手くできるんですか?」
「何をどういう風に考えているんですか?」

と、よく聞かれることを
自分の人生の棚卸し日々考えていることの言語化を通してお伝えしていきます。

毎日noteを書き続けて、今日で224日目。3,000日チャレンジ達成まで残り2,776日。

今日は朝から一日中、缶詰。毎月第3土曜日はEATビジネス予備校福岡クラスのTAとして、授業を運営。コロナ拡大の中で、会場の大きさ2倍にして適宜換気/消毒をする厳戒な感染症対策の体制にて実施しました。
はじめましての方はこちらもご覧ください↓↓

さて、本日のテーマは「私が中小企業診断士になるまで」です。早速書いていきたいと思います。

試験は一発合格ではない。

私は一次試験を2回、二次試験を2回、受けて診断士になりました。
かかった期間は3年です。

1年目:一次試験不合格
2年目:一次試験合格、二次試験不合格
3年目:二次試験合格

一次試験も二次試験も一発で合格しようと意気込んでいた当時の私でしたが、それぞれ2回受けるということになり「また来年も試験を受けないといけないのか・・」と意気消沈したことを覚えています。

ちなみに、一次試験というのは、マークシート形式で7科目の平均点が60%以上取れていると合格となります。

一回目の一次試験当日を終えて、自己採点をしたら、正答率で60%を越えていました。

それで合格した、と思ったのも束の間。
配点が発表されていたので、点数に換算すると、なんと419点。
60点×7科目=420点がボーダーラインです。

・・・まさかの1点足らない。

何回計算し直しても、1点足らない。基本的に配点は2点なのですが、時々3点という設問がありました。

どの設問が3点になるかは分からないのですが、とにかく私の点数は1点足らないという結果です。

「1点だとどうにかなるんじゃないか」

そう思ったのは、毎年、設問自体に誤りがあり、自然と全員正答になるという設問が1問以上あったからです。

ネットを探していても、同じ様な趣旨での書き込みもあったことから、合格発表までを待つことにしました。

そうして日々が過ぎていったのですが、一向に誤問の発表が出ません。

そして、そのまま合格発表日が来てしまったのです。

結局、その年は「誤問」がない、という珍しい年となり、私は翌年再チャレンジを余儀なくされました。

その時の心境は、確かに残念でした。
ですが、こう思いました。

「中途半端に受かるくらいなら、またしっかりと勉強して受かれば良い。試験に合格することではなく、診断士として活躍することが目的だから、吸収できる知識は全て網羅しておこう。と。」

それでも、さすがにすぐに来年に向けて勉強開始という気持ちにはならず、結局、翌年の試験の3ヶ月前から勉強を再開するという流れになりました。

参考までに、試験スケジュールは例年こんな感じです。

●試験スケジュール
 ・4月下旬:願書受付開始(一次試験)
 ・8月上旬:一次試験実施
 ・8月下旬:願書受付開始(二次試験)
 ・9月上旬:合格発表(一次試験)
 ・10月中旬:二次試験実施
 ・12月下旬:合格発表(二次試験)

これを見て分かると思いますが、一次試験合格から二次試験実施まで、わずか1ヶ月しかありません。

そして、二次試験はマークシートではなく、記述式。
しかも絶対評価という一定点数以上の人が全員合格ではなく、相対評価。
つまり、上位20%くらいに入らないと不合格となってしまうサバイバル形式です。

2回目の挑戦で一次試験には合格したものの・・。

一次試験には2回目の挑戦で合格しました。

診断士試験には、科目合格制度という去年合格した科目は免除される制度があります。

私もこれを使ったので、単科目で60点以上取れていた科目は免除申請をしました。

実はここでも戦略が必要になります。

というのも、初回で単科目で合格しているのは、いわゆる得意科目ということです。

対して、不合格だったのは、苦手科目ということになります。

私は合格している科目もあえて、二回目の試験で受けるという選択をするのか、それとも不合格科目のみで受験するのかどちらかを選ぶことになりました。

出した結論は、「不合格科目のみ」を受験するという結果でした。

なぜか?理由は3つです。

①どうせなら、不得意なことを無くして、全部を得意にしたかったから。
②毎年、難易度が科目によってバラツキが出るから、得意科目も得点源になる保証がなかったから。
③二次試験の勉強も先に取り掛かりたかったから。

ですが、この③については結局、一次試験を合格するまで手をつけられませんでした。。。

そのため、無事に一次試験に合格したものの、二次試験までの間に二次試験のコツを掴めず、手応えのないまま不合格となったのです。

「まぁ、また来年受ければ良いか。」

とは、なりませんでした。

なぜなら、一次試験の合格は2年間しか持ち越しができないからです。

つまり、二次試験は2回連続しか受けられず、1回落ちてしまいその翌年も不合格となると、また一次試験からやり直し、という厳しいルールになってしまいます。。

2回目の二次試験

「これで不合格だったら、診断士のセンスがないから諦めよう」

そうして臨んだ二回目の二次試験。
ただ、二人の子育てと一般社団法人の活動とサラリーマンとしての仕事が重なったこともあり、勉強開始ができたのも3ヶ月前からでした。

勉強開始してからすぐに、模試なるものを受験しても、手応えなし。

ようやくコツを掴んできたのは、試験前2週間を切った頃でした。

この二次試験は知識ではなく、作文です。
センター試験での英語や国語の試験と似ています。
つまり、突拍子もない答えではなく、文中から相手が期待しているストーリーを読み解きそれを、要約する文章能力が必要ということです。

そして、最後の二次試験本番がスタートしました。

120分×4コマ=480分という長丁場の一日です。

開始早々の、1コマ目。
他の受験生も緊張していることが空気で伝わってきます。

そして、次の2コマ目。
ここで、会場の雰囲気が重苦しくなる事態になりました。

というのも、例年と設問形式がガラッと変わっていたからです。

今までそれぞれが勢いよく文章を書く音が会場に響いていましたが、その音がピタッと止まりました。

実は、私はこの2コマ目が一番、手応えを感じていたんです。
なぜなら、過去問の研究というアプローチを取った勉強方法ではなかったため、素直に設問と向き合うことができていたためです。

そして、もう一つ気づいたことがあります。

それは、他受験生の「諦めた瞬間」が訪れたということです。

二次試験はあくまで相対評価です。
約5人に一人の確率で合格します。

私の周りには、前方に←↑→の3名、両隣←→に2名、そして後ろに↓の1名、それに私を入れての7名がいます。

ということは、その中で一番を取れたらおそらく合格だろうということに気づいたんです。

私は福岡会場で受験していましたので、過去の合格率からすると、東京会場や大阪会場での合格者の方が合格率が高かったため、福岡会場の上位20%では合格しないだろう。福岡会場では上位10%に入る必要があるだろうということも、回答作成しながら考えました。

そうして迎えた3コマ目がスタート。

すでに、私の周りの前方3名のうち2名は諦めモード。
両隣はまだ諦めていないが、芳しくない様子。
後ろは頑張っている。

こんな感じでした。

それが、3コマ目の後半になる頃には、左隣と後ろが諦めモードになったんです。

ついに、最後の4コマ目。

ここまで残っているのは、前1名、右隣1名、私の3名です。
(あくまで雰囲気ですが)

つまり、1/3で合格できる所まで来ています。

4コマ目は、財務会計。
ここは唯一、記述形式というよりもひたすら計算をしていく部分。

そして、時間配分が重要な科目でした。
なぜなら、計算にハマってしまって最後の問題まで行き着かないということがあり得る科目だったからです。

ですので、私はいきなり計算を始めるのではなく、ゆっくりと設問全体を見渡すことからはじめました。

やはり、最後の方に計算があまり必要ではない問題があります。
まずはそこから解いていくようにしました。

それから、最初に戻って計算を始めると、これまた厄介。
なぜなら、最初の計算を間違えると後の設問が全て間違えるという仕組みになっていたからです。

ということで、とにかく最初の問題を丁寧に計算。
時間がかかってもいいから、ゆっくりと。

そうしつつ、残り2名の様子にも意識を配っていました。
二人ともまだ一生懸命に電卓を弾いています。

ここで、気づきました。
「二人とも、最後の問題まで行き着くのか?」と。

最初の設問シリーズを終えると、違う分野の章での設問シリーズです。
ここで意味が分かりました。電卓をあんなに弾いていた意味が。

とにかく計算がややこしい。
設問自体は難しくはないけれど、計算が細かい。
時間がかかる。

私はすでに、そんなに手間ではなく得点を取れる部分をすでに全て解答していたので、この設問に時間を使う、という意思決定をしました。

まぁ、面倒。

この問題を解くということよりも、どちらかというと、他二人の様子を観察していました。

そうすると、他二人から焦りの気配が漂い始めたのです。
この時点で残り10分を切っていました。

もし、残りの設問が残っていたとすると、おそらく、全部解くのは間に合わないかギリギリの勝負になってくるくらいだったからです。

そして、残り2分。

私は、計算が面倒だった章の最後の設問以外は解答が終わりました。

ですが、他2名は、最後の章の方を計算している雰囲気。
そして、結局、終了の合図がなるまで、他の2名はペンを走らせていたのです。

ここで、私が1/7になれたかどうかは定かではありませんでした。

でも、少なくとも、残った3人のうち4コマ目での得点率には差が出ることは予想できました。

二次試験合格はXmasプレゼント

試験の合格発表は、12/25のXmasでした。
ドキドキしながら12時の合格発表を待ちました。

会社の昼休みに携帯から、診断士協会のサイトにアクセスしました。
そして、受験番号を見ていくと・・・。

「お〜〜、あった〜〜〜。」

これで不合格だとまた振り出しに戻る状態でしたので、本当に嬉しかったです。

そのまま奥さんに連絡を入れました。
ですが、その返事は「あ、そうなんだね〜。」と、あっけなかったものです。笑

何はともあれ、これで、私の診断士になるという道が開けました。

実は、私は高校受験も大学受験もマークシート形式の本番試験を受けたことがありません。

つまり、実質、ガチンコで挑んだ試験で初めて合格をした瞬間だったんです。

そもそも、なぜ、診断士になろうと思ったのか。

このnoteを書き始めてすぐの記事ですが、こちらになぜ診断士になろうかと思ったのかということについてまとめてあります↓↓

そして、勉強方法については独学でした。
これもこちらの過去記事にまとまっていますので宜しければ↓↓

今、中小企業診断士としての純粋な仕事というのはほとんどありません。
ですが、この資格を取ってよかったと思うことは多々あります。

(長くなりそうですので、またの機会にお伝えしようと思います)

資格を取ろうと頑張っていらっしゃる方も、このご時勢なので多いと思います。

資格を取ることが無意味だとは思いません。ですが、資格の取得を目的にしてしまうと、もったいないと思います。

どうせなら、これがしたいから、そのためにこの資格が必要だ。

という、「自分が何をしたいか」ということをまず、明確にすることが重要ではないでしょうか。

私はもう二度と、資格試験は受けたくありませんし、受けることはないと思います(笑)

・・ということで、今日はここまでです!最後まで読んで下さりありがとうございました(^^)
明日も皆さんにとって、良い一日となりますように!!

まとめ

・診断士の合格には計3年かかった。
・試験合格が目的ではない。
・試験当日でも、できることは山程ある。
・私にとって診断士試験が最初で最後の資格試験。
・資格取得よりも「自分が何をしたいのか」を明確にすることが先決。

<過去記事>


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