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驚きの単位認定システムが判明。柔軟すぎるカナダの教育制度その2

おおのやすまろん/カナダ留学2年目高校生のハハです。

高校2年時の単位を認定して貰うために、何が何でも帰国しなければならなくなった次男。そこには高い高い大きな壁が立ちはだかる(どどーん)。

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2021年6月にカナダで高校卒業するためには、英語をあと3つ取得する必要がある(うち2つはRegular11と12)。ところが、この9月の新年度からクォーター制となった学期制度も、6月時点ではまだ2セメスター制だったから、どうしても必修1つが履修できなくなる。

そこで提案があったのが、2020年6月末に学年が終了したら、直後のsummer courseで1つ取ること。summer courseは週5日×1ヶ月みっちり集中して学び、単位を取ることができるシステムなのだ。

御多分にもれずオンライン授業と説明されていたので、それなら帰国して日本で受講すればいいし、うまくいけば2カ月近く日本で息抜きできるじゃん!と皮算用。早速、帰国して受講でもいいよね?と、ガイダンスカウンセラーにメールをすると、

No, unfortunately a student must be in Ottawa to take the online course.

まさかの拒否権発動で呆然となる。ロックダウンされた時、自国に戻ってオンラインで授業を聞いても、1年間の修了として認めていたというのに。

ゆっくり日本で過ごす目論見が早くも崩れ去り、成すすべが思い当たらず、カナダ国内待機に甘んじなければならないのかと悶々としているうちに、学年が終了。ほどなくsuumer courseが始まってしまった。ちなみに、翌年度の学費を一括で先払いしてくれるのなら、summer courseは無料にしとくよというタイムセールの恩恵があり、親的にはタダというならsummer courseが終わるまではオタワに居るのも仕方ないか、とも思い始めた。

このsummer courseは、開講期間が7/2~8/13と長い。仮に8/13までオタワで受講して、すぐに帰国したとしても、14日間の隔離を新学年開始日から逆算すると、4日しか日本に居られない計算。念のため厚生労働省の検疫に関する問い合わせ窓口に直電したところ、14日を経過せずとも、相手先の国で受入可能であれば、出国しても問題ないとの回答だった。とはいえ、せっかくお金もかけて帰国するのに、4日滞在とかはあまりにも無意味。

そこで再びダメ元で、今度はsummer courseの英語担当の先生にメールで交渉をしてみる。既にクラスは始まっていたが、土日を使って帰れば、欠席することなく受講できる計算だ。

ところが、やっぱりNoの返事がきて、念のため然るべきポジションの方にも確認してくれたけれど、国外受講ではクレジットできないとの回答だった。

万事休す、帰国できる道は断たれたか・・・とさらに弱腰になる母。一方、ダメとなると、何が何でも帰りたくなるのが人間の心理というもの。単位取得のためだけでなく、

銭湯に行きたい!
歯医者で虫歯も直したい!!
友達と再会して遊びたい!!!

っと、帰った時にやりたいアレコレを想像してしまったがゆえに、何が何でも帰ってやるゥと、ギアチェンジ。郷愁の思いは募るばかりだったようだ。

以前、学校のガイダンスカウンセラーに帰国したいと相談した際に、「プライベートでとればいい、以前そういう生徒がいた」というアドバイスをされたことがあった。海外では当たり前のことだろうが、学校関係者は夏休みを正当な休暇としてしっかり休むので、その「プライベート」の意味をより詳しく聞こうとメールを送ったが、8月末までに用があったら学校に聞いてくれ、という自動返答が返ってきただけだった。

そこで、現在進行形で受講している英語の先生に、帰国して受講できる手段はないか?と質問したところ

There is an option to take private school online. という。

ぷ、プライベートスクールとな。ようやくprivateが私立の意味だったと気づき赤面。日本語英語で言うところの個人レッスンかと思っていたという、なんともお恥ずかしい勘違いをしていたのだ。

This link will take you to institutions that provide accredited Ontario credits.

そして、オンタリオ州の単位として認定される学校のリンクを送ってくれた。カナダは州ごとに教育制度が異なるため、州内の学校で単位取得する必要がある。しかし、あまりにもたくさんの学校がリストにあり、プライベートの意味を正しく解して再起しようと奮い立ったのだが、途方もない作業が予感され、脱力感は否めない。

成せばなる成さねばならぬ何事も・・・

完全に意気消沈した母とは対照的に、何がなんでも帰りたい息子。リストを初めて目にした日から数日後、朝突然にLINEが入り、

学校見つけたんだけど。今、その学校の担当とチャット中なんだけど、ママも話す?

ちょっちょっと一体なんなの???

なんと、リストの学校に1校づつ

クレジット(単位付与)してくれるこれから受講できる英語クラスがあるか?
値段はいくらか?
日本から受講できるか&授業時間帯は?

を問い合わせし、連絡が返ってきたところで、値段や詳細を見て比較検討した結果、トロントの学校と話を付けたというのだ。

なんでも、通常1600ドルのところ1000ドルでOK!いつからでも始められる。何時でも好きな時間に受講できる。期間は約1ヶ月。受講後に自分の所属校に単位をクレジットする、もちろん日本から問題ナッシング、という、まさに掘り出し物の好条件。

Innunco Academy https://innunco.com/

HPを見ると、オンラインでも登校でもOKな、まさにカナダのN高!1000カナダドルなら、8万円くらいなので、まあ目を瞑れる出費としよう。

それより何より驚いたのは、ちょうど担当者とチャットをしていた時間が日本時間の10時(現地21時)頃だったこと。残業する外国人に初めて出会った瞬間だった。次男がまだ仕事するのか?と聞くと、あと1時間くらいするよ、と答えたそうだし、後日、授業料支払いの件でメールをやり取りしたときも、即レス!しかも土曜でもすぐ返信。

HP設置のチャットはbotでなくて、リアル担当者が返してくるからビックリだ。HPでいろいろ調べている時に、間違えてチャットボタン押しちゃったらしく、Hi!と話しかけてくるものだから、どうせbotでしょとスルーしていたら、何かお手伝いしましょうか?と。それでも、どうせ機械機械と放っておいたら、「オーイ!」そして「hahaha」に顔文字まで付けて返されたので、ゴメンナサイッと焦ってブラウザを閉じたのだった。リアルチャット恐るべし。

全く返信のない学校や値段が倍以上する学校などもあったらしいから、営業努力がしっかり顧客獲得に繋がってるなあと感心。この学校も、コロナをチャンスと捉えてチャレンジしているのかもしれないと大いに共感する。結局、カナダへの帰国日から逆算して、

7/16に受講開始

毎日23:30~(現地10時半から)

8/14受講修了

先生とマンツーマン指導

という条件で合意、振込完了で契約成立。払い込みはPaypalだった。

高い壁の1つを超え、残る課題はビザと再入国の問題だけとなる。これはまた次のお話でお伝えしたいと思う。

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