【AIと企業戦略】二重のループで半永久機関へ 『ダブルハーベスト』CHAPTER5#1
こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。
いよいよAIの実装に向けて動いていきましょう。最適な本、『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』を見ていきます。
是非ご購入ください!!
目次は以下です。
【Prologue】勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」──ハーベストループとは何か?
【Chapter 1】AIと人とのコラボレーション──ヒューマン・イン・ザ・ループ
【Chapter 2】AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり
【Chapter 3】戦略基盤を競争優位に変換する──戦略デザインとしてのAI
【Chapter 4】データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる
【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
【Chapter 6】ハーベストストーリーを実装する──AIプロジェクトマネジメントの考え方
【Epilogue】地球をやさしく包む「最後のループ」──SDGsとハーベストループ
CHAPTER5!
昨日の記事は以下です。
■【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
人間に関わるデータを全て記録したあと、ではいよいよループですが、テーマは二重、三重ループです。
2章ではAIのメリットを確認
3章ではそのメリットを競争優位に変えていく方法を議論
4章では競争優位を持続させるためにループを作る方法
を見ました。この5章でいよいよ、ループが重なり勝ち続ける構造を作っていきます。
・学習し続けるAIがループを回す駆動力となる
ハーベストループを回して、持続的にAIを賢くすること大事です。持続的な競争優位を築くことが出来ます。
しかし、ハーベストループのメリットはそれだけにとどまらない。このループ構造がきわめてすぐれているのは、データを育てて収穫するというサイクルをあえて止めない限り、ずっと周り続けるところだ。
あえて止めない限り周り続ける。すごいですね。人間の場合はモチベーションによって、動くスピードが変わります。そのため、なんらか欲求を満たし続けないといけません。しかし、AIにはモチベーションはいりません。人間と違い、気分、感情、体調に左右されません。
適切なデータを与え続けるだけで、淡々と学習を続けてくれる。データは学習のための素材であるばかりか、学習を続けるためのガソリンでもあるのだ。
しかも、です。学習スピードが人間に非ではありません。囲碁で有名になったAlphaGo、覚えていますか?そのバージョンアップしたあAlphaZeroは、4年前の話ですが、1600 シミュレーションが 0.4 秒で終わるそうです。驚異的。
前に見た通り、学習した結果を共有できるし、コピーできるし、ミスもないです。
データを与える限りずっと学習し続けるAIは、一見するとガソリンを与える限り回り続けるエンジンと同じに見えるかも知れない。だが、両者は根本的に違う。エンジンは同じことを繰り返すだけなのに対して、AIは学習を重ねれば精度が上がっていくからだ。
やはり使わない手はない。
・自走するループは、別のループを回す原動力にもなる
ループを回して改善することは、ともすればPDCAサイクルに見えますよね?しかし、大きく違います。
違いは、PDCAサイクルは、人間がかかわっている点です。人間が介入するので、人間のモチベーションしだいで改善スピードが変わってしまいます。
成長するAIを駆動力とするハーベストループは、あえて人間が止めない限り、最適化への道をひた走る。そして、最初のループが原動力となって、もう一つ別のループが回りだす。これがダブルハーベストループの正体である。
とうとうでましたダブルハーベストループ。これは、著者によると、データを与え続ける限り回り続ける半永久機関のようなものだそうです。
明日より、いよいよ深く入っていきます。
草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/