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【続・感染症後の世界】ニューノーマル時代に大変革を迎える分野#7  センサーとモノのインターネット

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

引き続き、感染症後の世界で必要なテクノロジーについて書いた本、「21 Technologies for the 21st Century」の第二部、「New Normal」についてまとめています。

7. 私たちが知っているようなオフィスの終わり
8. クラウドコンピューティング
9. アジャイル、スケーラブル、レジリエンスの高いデジタルインフラと運用
10. 働く人としてのAIとアルゴリズム
11. 市場の調整
12. センサーとモノのインターネット
13. ロジスティクス

本日は、「センサーとモノのインターネット」についてです。

12. センサーとモノのインターネット
モノのインターネット(Internet of Things, IoT)は、ほとんどの方が知っていると思います。すべてのモノがインターネットにつながるわけです。とはいうものの、それがどうした?と思うことありませんか?

小さくて、安くて、多様で、有能なセンサーがどれだけ増えているか、そしてそれがどのように百万の異なる技術やビジネスモデルへと連鎖しているかに気づくことが重要だ。

わかりやすい例でいうと、どこにでもあるカメラ(視覚センサー)。アメリカでは、BLMにつながる事件もすぐにTwitterで映像が拡散されました。

現在、日常的にビデオに収められている警察の残虐行為の事件は、世論をひっくり返し、警察の資金を使い果たし、公的支援や安全のための他の形態に資金を振り向けるよう求める声につながっている。

他のセンサーの例でいうと、GPSがあります。自分たちが正確にどこにいるかを知るセンサーです。それを使って、他の人が自分たちを追跡することもできます。

人や物がどこにいるかを知ることは、21世紀のオンデマンド・ロジスティクスの秘訣の一部だ。2011年にSunil Paul氏がSidecarを立ち上げたとき、GPS対応のスマートフォンを使えば、ランダムな場所にいる乗客とドライバーをリアルタイムでマッチングさせることが可能になることに最初に気付いた。すぐにLyftやUberが後に続き、世界は今までと同じではなくなった。これについては、後述の結論で詳しく説明する。

つながる世界で、どこに価値があるかを見出す力が必要そうですね。

何十億もの接続されたデバイスが画像や音声を膨大なデータベースにアップロードして、新たにAIをトレーニングするデータとして使用されます。ますますAIが賢くなります。さらに、AIは現在、私たちの携帯電話やその他の接続されたデバイス上で直接実行されることが多くなってきています。

センサー、IoTで話題に上がるのは、プライバシーの点だと思います。ビッグ特に政府による監視の恐怖ですね。

ショシャナ・ズボフが監視資本主義と呼ぶものを規制するための法律や規範を確立することも同様に重要である。センサー革命は、2つの方法のうちの1つで展開される可能性がある:私たちのためにデータが使用されるか、私たちに不利になるかだ。
人々は、データを共有することで得られる莫大な利益と引き換えに、プライバシーを手放すことを厭わない。データが私たちの利益のために利用される場合、これは素晴らしい取引である。しかし、データを収集した者の利益がビジネス上の意思決定の原動力となり、その代わりにデータが私たちの不利益に利用されることもあり得る。

プライバシーに関して、私も考えます。それを手放すことが利益になる社会になるのか。もしくはそのデータを握った者が、自己利益の為に使うのか。このあたりのテーマは、政治的なものも勉強する必要があるので、後ほど。

一つの可能性として、保険業界が挙がられています。「保険の裁定取引は、モノのインターネットのネイティブなビジネスモデルになるかもしれない」とオライリー氏は主張しています。

どこで、いつ、どのくらいの頻度で車を運転するかを監視することで設定される保険料は、ほんの始まりに過ぎない。
膨大な量の新しいセンサーデータと安価なAIベースの予測が組み合わされて、誰が病気になるか、誰の食生活や運動習慣がリスクを高める可能性が高いかなどの推測が可能になる。
企業はこのデータを我々の利益のために使うのだろうか、それとも自社の利益のために使うのだろうか?そうなる前に、私たちはこのリスクに対処する必要がある。

全ての情報がトラッキングできるとしたら、どの業界に、どういったインパクトをもたらし得るか?

保険業界以外にも、考えていこうと思います。

明日は「ロジスティクス」について書きます。

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/


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