見出し画像

【第15回】「CDP」について

こんにちは! shuhigashiです。
第15回目の投稿は、「CDP」について、調べたことを纏めて書いていきます。

以前の記事で、ROESGランキングで世界56位(日本勢1位)の花王から学べることについて書きましたが、その中で「外部評価がオンパレードである」点が学べることの1つであると述べました。何とその数24個。笑
ですので、今後はその外部評価を1つずつ調べながら記事に纏めていくことにしました。今回がその第9回となります。

それでは、宜しくお願いします!

1.「CDP」とは

英国を拠点とし、気候変動などの環境分野に取り組む国際NGOで、世界の主要な企業・都市に対して、気候変動や水管理等にどのように取り組んでいるかについて情報開示を求め、調査・評価を行なっています。
CDPとは旧名称である「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト」の略称を正式名称としたものだそうです。
詳しい内容はコチラのサイトに載っております。わかりやすいです。

2.「CDP」を調べてみる

2020年については世界で6788社が対象となっているようです。公式サイトでスコア全体をWebサイト上で掲載しています。それでは日本企業についてデータw取得して分析していこうと思います!

日本企業の会社数:594社

まずは全体像を掴んでいきましょう。セクター別の割合です。

画像1

「General」がほぼ半数ですね。一般って何?笑
それに次いで、「Financial services」「Capital goods」「Chemicals」となってますね。

では、「Climate Change」(気候変動)のスコア別の企業数を見ていきましょう。

画像2

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Fが突出していますね。Aは53社です。

次に、「Water Security」(水)のスコア別の企業数を見ていきましょう。

画像3

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Not Requested (開示要請がない)が突出してますね。それ抜きにするとやはりFが多いですね。Aは30社です。

次に、「Forests」(森林)のスコア別の企業数を見ていきましょう。
と言いたいところなんですが、「Forests」のスコアには「木材」「パーム油」「畜牛」「大豆」の4つに分かれていますので、まずはこれらが環境にどのように影響を与えているかを調べましたので簡単に纏めてみますね。

木材の問題

・気候変動の要因の中でも、森林破壊の影響は大きいと言われている。
・森林破壊の過程で二酸化炭素が放出される。
・熱帯雨林がなくなることで大気中の二酸化炭素が吸収されなくなる。

パーム油の問題

・パーム油は世界で一番多く使われている植物油で、主にコモディティ(商品)に使用されている。(例:マーガリン、揚げ油)
・パーム油の原料は、アブラヤシの木になる「果房」と呼ばれる果実の房。
・パーム油の生産は、「生物多様性の宝庫」ともいわれる熱帯地域に集中しているため、 アブラヤシ農園の開発にともなう熱帯林破壊が起きている。
・その他にも泥炭地・火災・野生動物・ヒトなどへの影響がある。

詳しくはコチラのサイトに載っています。本当に勉強になります。

畜牛・大豆の問題

・大豆の生産で森林破壊が進んでいる。
・大豆は世界的には家畜の餌としての役割が大きい。
・畜牛はライフサイクル全体での温暖化ガス(メタンガス)の排出量が多い。

という感じです。恥ずかしながら「大豆」は知らなかったです。。大豆はプロテインのイメージなので、良いイメージしかなかったです。

ということで、これら1つずつスコアを見ていきましょう。まずは「Forests Timber」(森林:木材)です。

画像4

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Not Requested (開示要請がない)が突出してますね。それ抜きにするとやはりFが多いですね。それと、Aの該当が無いですね。

次に「Forests Palm」(森林:パーム油)です。

画像5

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Not Requested (開示要請がない)が突出してますね。それ抜きにするとやはりFが多いですね。また、Aがわずか2社ですね。

次に「Forests Cattle Product」(森林:畜牛)です。

画像6

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Not Requested (開示要請がない)が突出してますが、評価されているのがCとFだけですね。日本企業は「畜牛」の環境問題を真摯に受け止めていない企業が比較的多いということですね。

最後に「Forests Soy」(森林:大豆)です。

画像7

▼スコアの意味
AとA- | リーダーシップレベル
BおよびB- | 管理レベル
CおよびC- | 意識レベル
DおよびD- | 開示レベル
F | 評価するのに十分な情報を提供していない
Not Available | 非公開
Not Requested |開示要請がない
Not Scored |  スコアがない
See another | 親会社の回答でカバーされている

Not Requested (開示要請がない)が突出してますが、「畜牛」と同様に日本企業は「大豆」の環境問題を真摯に受け止めていない企業が比較的多いということですね。

日本企業で「気候変動」「水」「森林」の全てでAリスト入りしたのは、「花王」と「不二製油グループ本社」の2社だけでした。不二製油グループ本社のHPもまた独特ですね。例によって「サステナビリティ」が掲載されていますが、花王よりも大々的に掲載されていますね。これが今の流行りということですね。理解致しました。

3.どうしたら選ばれるのか

質問書が送られるか否かが鍵のようです。以下の要件のようです。

「FTSEジャパンインデックス」に該当する企業を基本として選定した500社(ジャパン500)に質問書を送る。

尚、「FTSEジャパンインデックス」もまた時価総額による選定のようです。いつものパターンですね。

4.得られた知見

・日本企業は「森林(破壊)」において「畜牛」「大豆」の意識が比較的低い傾向にある。
・企業HPでは「サステナビリティ」を豊富にすることが流行りである。

5.最後に

私たちが普段の生活をしていて、特に日本で暮らしていると、環境問題が身近なものと感じる瞬間は本当に少ないと思います。(私の主観)
私は30代ですので、30年ちょい生きているため、それなりの経験をしてきたつもりですが、環境問題について最近問題だと思うこととしては気候変動です。

まずは2018年の西日本豪雨です。
私はたまたま七夕の日(7/7)の前日から田舎(愛媛)に帰省していましたが、7/6の深夜から7/7にかけての雨量はこれまで経験したことの無いものでした。7/7は所用で早朝から徒歩で外出する必要があったのですが、歩くにはとてもじゃない量の雨が地面を叩きつけていて、徒歩10分も無い距離でしたが、さすがに車に乗って移動をしました。これまで車で移動しようと考えたことも無く、後にも先にも車で移動したのはこの日限りでした。
幸いにも、私がいた地域では大きな被害が無かったのですが、すぐ近くの河川が今にも溢れんばかりの勢いで流れていたのが印象的でした。

もう一つは気温上昇ですね。
私が小学生低学年のころは年に数回ですが雪が降り、数センチ積もっていました。校庭で雪遊びをして濡れた手袋を教室のストーブを囲う柵に引っ掛けるというのが定番でした。(乾くことなんてないんですがね。笑)
大人になって東京で暮らしだして、雪が降って積もった日に、ふと考えたことがありました。「そういえば成長するにつれて雪遊びの回数が減ったなぁ~」と。単に雪遊びをする年齢ではなかったというのもありますが、私は野球をしていましたので屋外スポーツ選手あるあるですが「天気予報士」並に天候の移り変わりを予測することができるのですが、雪を予測した日なんてなかったのです。(だいたい雨を願っていました。笑)
また、野球に関連してですが、高校野球の夏の大会では試合中にも関わらず、休憩時間みたいなものが導入されたり、これまで黒一色のみと言われてきたスパイクに関しても「白スパ」と略される白一色のものが導入されてきました。どれもこれも「気温上昇」の影響ですよね。
ちなみにバッティンググローブやエルボーガードにフットガード、ヘルメット(キャッチャー用含む)は以前から白色はOKでしたね。なぜスパイクがダメだったのかが謎ですね・・・。大阪の大冠高校が白スパにすると、真っ白けっけです。いずれキャッチャー道具やベルト、最終的にはグラブについても白色が導入されることでしょう。
野球を始めた小学生中学年のころは、まだ水分補給が許されない時代だったのですが、耐えれていた記憶ですが、中学生・高校生になるにつれて(黒土であったことや練習の質と量が上がったのも影響しますが)脱水症状を引き起こしたこともあって、水分補給が許されないことが許されない時代に変わってきました。(そもそも水分補給はするべきなんですがね。笑)

といった具合に、私個人としては環境問題で身近に感じるものは気候変動でした。皆さんはどうでしょうか?

私がnoteに記すキッカケとなったのは、仕事で「DX×経営企画」の推進をすることになったからです。最初は「ROIC」という言葉を頼りに調べていき、「ROESG経営」というものを知り、現在のように「CDP」を調べるに至りました。

「CDP」を調べたおかげで、環境問題について真剣に考えられるようになりました。私は個人的に「DX」とか「経営企画」とかもやらないといけないのですが、「環境」をもっともっと知りたいと思いました。

仕事に絡めながら「環境」を意識していきたいと本当に思いました。

今回の「CDP」はこれまで調べた来たESG投資関連のインデックスとは比べ物にならないくらいインパクトが強かったです。(良い意味ですよ。笑)
ESG投資関連のインデックスは、単にESG調査機関のESGスコアなどを元にして選定する、といった具合で、具体的にESGスコアの中身がどうなのかまで調べることが無かったためです。

「CDP」。私、身近な人に広めていきたいと思いました。
環境問題に悲観する必要はないと思います。
過去は変えられない。じゃあ、今をどう生きるか。
今から・これから、「どうすべきなのか」を真剣に考えるキッカケになればと思います。


次も頑張って調べて記事にしていきますよ~
次回は、「World's Most Ethical Companies(世界で最も倫理的な企業)」について記事にします!

~行動は今日からはじめる!~
それでは頑張っていきましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以上です。

Thank you!