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最高にイケてる高齢者の写真展

2020年1月24日〜26日。
最高にイケてる高齢者の写真展を開催した。
当初の予定では100名の来場者を目標にやっていたが、最終的には約500名の方が会場に足を運んでくれた。驚きと同時に本当に嬉しかった。

Twitterでの反響も嬉しかった。

写真展の開催中、多くの方から受けた質問があった。それは

「何でこんな企画をやろうと思ったのですか?」

なので今回は改めてこの質問に答えるとともに、企画から開催までやってみた感想noteにまとめてを多くの人とシェアしたい。

1.なぜ「最高にイケてる高齢者の写真展」をやったのか?

写真展を開催した理由はクラファンのベージにまとめてあるので興味のある人は後で読んで欲しい。

ただ、これはクラファン用にプロジェクトの社会的意義に焦点を当てて書いたもので、根本にある僕の感情はあえて伏せている。なので今回はその根本を書いていきたい。

最初のきっかけは非常に単純で
「高齢者が好きだから」だ。
僕は好きを3つ挙げろと言われたら、洋服・音楽・そして高齢者だと即答する。もはや、これは愛と言わざるを得ない。LikeではなくLoveに等しい。

好きという感情は不思議と誰かとを共有したくなるもので、僕も大好きな高齢者の魅力を誰かと共有したいと思った。

しかし、高齢者の魅力はなかなか言語化するのが難しい。だから「何で高齢者が好きなんですか?」と聞かれても、うまく答えられないのが現状だ。強いて言うなら、豊かな人生経験で培ってきた最高級の知恵を、見返りを求めない無償の愛と共に提供してくれる愛らしい存在だからというところだろうか。

好きなアーティストや俳優の魅力を言葉で説明するのが難しいのと同じような感覚である。ただ、アーティストであれば「とりあえず曲を聴いてみて!」と言えたり、俳優なら「この出演作品を見てみて!」と言えたり、おすすめを提示することでその魅力を共有することが出来る。

僕は高齢者の魅力を最大限に実感する行為は直接的に触れ合うことだと思っているので、先述した例ように高齢者をおすすめする場合は「高齢者と触れ合ってみて!」という風になる。しかしながら、このハードルが非常に高い。友人に勧めても「話しかけ方が分からない」「何を話せばいいのか分からない」と多くの人が口を揃えて言うのだ。

この気持ちはよく分かる。
僕も数年前までは高齢者に苦手意識を持った若者の一人だったから。

今、日本(特に都心部)は地域のつながりの希薄化が進み、近所付き合いも減少している。隣に誰が住んでいるのかを知らない若者も多い。また核家族や単独世帯が多く、自分の祖父母との関わりすらも希薄になっているケースも珍しくない。結果として高齢者と接する機会はかなり少ないと言える。

まさに僕もこの通りだった。
祖父母は遠くに住んでいて年に一度程度しか会わない上に、家族以外の高齢者と接する機会なんてほとんどなかった。街中で困っている高齢者を見かけると、「助けてあげたい」と心では思いながらも、声をかけることには抵抗があった。決して高齢者に良いイメージがあったわけではなかった。

このような現状を踏まえると、今の若者に対して「高齢者と触れ合ってみて!」はあまりにもハードルが高いのだ。今まであまり接したことのない高齢者と話すことはもはや外国人と話すのと同じぐらいのハードルがあると思う。

だから、まずはもっと気軽に、間接的に、高齢者との接点を作ろうと考えた。考えた結果、たまたま大学生の頃に買った一眼レフがあったので写真を撮ろうとなった。その写真を見せることで、高齢者の魅力を共有しようと思ったのだ。

これが根本のきっかけであり、プロジェクトのはじめである。最初から写真展をやろうと思っていたわけではない。あくまで、目的は「高齢者の魅力を誰かと共有したい」ということであり、その手段としての偶発的に写真展に行き着いた。

なので、勘違いして欲しくないのは、僕は決して写真家になりたいわけではない。

むしろ写真撮影よりも、何かを企画したりコンセプトを考えたりコピーを書いたりする方が得意だと思っている。だからこれからも高齢者の魅力を発信するためにあらゆる手段を使っていこうと思っている。


2.終えてみて気づいた事

写真展を企画から終えてみて、いくつか気がついたことがあった

・「好き」という気持ちと仲間の重要さ
思い返すと、企画から開催までの過程の中でさまざまなことがあった。Twitterでバズったり、トークイベントに出たり、クラファンをやったり。

ただ、ほとんどは地道な道のりだった。
これが想像以上にきつかった。逃げたいなと思うこともあった。ここでつまづく人が多いのかなと思った。

でも僕は辞めたいとは思わなかった。
それは「好き」という気持ちからこの企画が生まれたからだと思う。

僕は「偏愛」と「怒り」を大事にして企画を作っている。この二つは主観的な感情から生まれた動機であるため、非常に強い。もちろん「誰かのために」とか「社会の役に立つために」といった動機も素晴らしいとは思うが、「偏愛」と「怒り」には勝てないと思う。だから僕はこれからも自分の感情を何よりも大事にしていきたいと改めて感じた。

また、企画を進めていく中で大きな壁にぶち当たることが何度もあった。でも、そういう時には不思議と助けてくれる人が現れた。

僕が代表をしているGrowing Old Togetherの仲間達は企画から撮影、当日運営まで幅広く動いてくれた。写真は中学の同級生である渡邊崚生とその彼女の掛祥葉子の二人のフォトグラファーが手伝ってくれた。

正直、仲間がいなければ何も出来なかったと思う。身体的にも精神的にも本当に助けられた。仲間は本当に重要だと思う。

・「オフライン」の価値
今回の写真展ではオフラインの価値を再認識した。

正直、写真をできるだけ多くの人に見てもらうという目的のみならweb上で十分だった。SNSなどで拡散した方が明らかに多くの人に届くはずである。会場費もいらないし、印刷する手間も省けるし、お金もかからない。

しかし、今回はどんな人が写真展に来てくれるのか?という好奇心や、来てくれた人と直接話してみたいという気持ちからリアルな場での写真展にした。

結果として、自然発生的にごちゃ混ぜの空間が作れた。これは企画の段階では予想してなかったことだった。

オフラインの魅力は来場者間のつながりが生まれることだと思う。僕自身も来てくれた人がイベントに誘ってくれたし、きっと僕の知らないところで来場者間でそういったつながりが生まれていると思う。個人的には友達がたくさん増えたことが何より嬉しかった。

オンラインで気軽にコミュニケーションが取れるようになった今だからこそ、オフラインで対面して人と関わることはとても意味があることだと感じた。

偶発的な出会いから生まれる未来は最高に面白いと思う。


3.最後に

僕はこれからも「好き」「楽しい」「面白い」といった感情に基づいて、結果として社会のためになるような企画を生み出していきたいと思っている。もちろん写真展の第二弾もやりたいと思っている。

しかし、今のままでは難しいのが現状だ。
マンパワーも足りてないし、お金もない。限界は近いと思っている。

だから、もし一緒に何かやりたいという方がいたら連絡して欲しい。年齢も性別も職種も経験も問わない。あなたが「出来ること」で貢献して欲しい。

クラファンで支援してくれた皆さん。
今回の写真展に来てくれた皆さん。
そして何より一緒にやってくれた仲間。

本当にありがとうございました。

2020年2月吉日
最高にイケてる高齢者のシワを眺めながら。


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理学療法士。洋服と音楽と高齢者を愛しています。 Growing Old Together代表、脳卒中フェスティバル、ベィmagazine編集部、メディカル音楽フェス等やってます。好きな食べ物は讃岐うどんです。#Waseisalon
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