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『整体?マッサージ?手技道?その弐』【手技道コラムNo.124】(再掲)

2016.9.5掲載


皆様、こんにちは。

手技道の多治見です。

さて、前回手技道の分類分けとして、整体やマッサージの話をさせて頂きました。

くわしくはこちら(『整体?マッサージ?手技道?』)を御覧下さい。

◯手技道は整体?マッサージ?
前回お話ししたように、一般の手技に対するイメージは以下の様なものだと思います。

◆マッサージ

慰安行為としてのリラクゼーションマッサージ(温泉マッサージやリフレクソロジーサロンなど)

・あん摩マッサージ指圧

・柔道整復

◆整体

骨を動かして体のバランスを整える、病院のリハビリとは違うが体を治すところ

・カイロプラクティック

・気功

◯それぞれの共通点
手技道は、整体、マッサージ、どちらの要素も併せ持っていますが、

それぞれにはない特徴も持ち合わせています。

次に一般的なイメージではなく、それぞれの実際の特徴について説明したいと思います。

◆マッサージについて
本来「マッサージ」(あん摩、マッサージ、指圧)も医療類似行為として、身体を治すことを目的としています。

法的な面も含め、マッサージとは、次の3つに分類されます。

・あん摩:東洋医学を主とし気血や経絡を改善することを目的とした手技

・マッサージ:リンパや血流促進を目的とした西洋手技

・指圧:指先や掌でのツボの押圧を主とし手技

これらは基本的に東洋医学的なツボや経絡などで気を整える場合と、西洋医学の生理学などを基本とした体制内臓反射(体の表面を治療することで内臓に反応がある)を用いる場合があります。

あん摩・マッサージ・指圧毎に、「揉む」「押す」「流す」「擦る」など方法には軽擦法、切打方、リンパマッサージ、かみなり手などなど、手法に様々な違いがあります。

共通点として、人体皮膚表面を刺激することにより、内臓や全身の細胞の生理状態と気や血などの調整を行うことを目的としています。

◆整体について
また、「整体」は前回一般的なイメージとしての骨を動かす=カイロプラクティックを上げましたが、本来こちらは俗説とされ、日本語で「整体」は主に手技を用いた民間療法、代替医療全般をさします。

代替医療とは、現代医療としては理論や体形が証明されていないが、古来より行われてきた様々な医療方法です。

「整体」には以下の様なものが含まれます。

・カイロプラクティック

・気功:気の流れを整える治療

・推拿:中国の矯正術や手技療法

・ソフト整体:骨を強く動かさないゆっくりとしたストレッチなど

・美容整体:小顔など美容を目的とした施術

これらは基本的には東洋医学をベースとしたものから現代的なものまで様々なものがあります。

広義には様々な代替医療が含まれていますが、元々は古来の中国伝統医療の気功や推拿などを整体と呼びましたが、カイロプラクティックが日本に参入して以降、近年になって例えばソフト整体といった~~整体というものも増加多様化しました。

◆技術的/医療的共通点
これら、マッサージや整体と比較しても、手技道の施術との共通点は以下の様な点が挙げられます。

①手技操作による血流の改善、リンパの促進

②ストレッチ効果などにより関節の可動域や運動性の拡大

③気の調整や経絡を目的に施術を行う

④小顔などの美容効果を伴う施術を行う場合もある

⑤捻挫や骨折、手術後のダメージなど外科的なものから、内臓疾患などの内科的なものも診る

マッサージにせよ、整体にせよ、本来はどちらも医療を基本としたものです。

◆その他伝統医療


日本で主流となっているマッサージや整体以外にも、世界には様々な療法があります。

これらは西洋医学からすると科学的に立証できない代替医療(オルタネイティブメディスン)として

伝統医学(トラディショナルメディスン)とされてきました。

伝統医療とは、自然医療を機序としたものであり、風土、環境、宗教、思想など各地の影響を受けつつ研究されてきました。

しかし、近年では西洋医学のみでは対応が困難な症例や症状に対して、これら代替医療にも注目が集まるようになりました。

△アーユルヴェーダ:インド大陸を中心とした世界三大医学の一つ。ヴァータ(運動)、ピタ(エネルギー)、カパ(慣性)の三元素が人体を構成する基本元素として、それに付随するものの調整を行うことで治療を行う医学。薬草学やオイル、アロマなどを用いた施術を行う。

△ユナニ医学:ギリシア・アラブ医学、四体液説(人体は数種類の液体のバランスで健康を保っているという説)を主軸とする世界三大医学の一つ。予防医学を重要視し、薬草学による処方や手技による

△中国伝統医学:所謂、東洋医学で、鍼灸や薬学などを行い、近年の中医学や日本の漢方医学の元になったもの。代表的な書物に『黄帝内経』などがある。

△ホメオパシー:同質療法と呼ばれ、病気や毒性のある物質と同種のものを極僅か体内に摂取させることで抗体を作らせることを目的とした医療。

△ヨーガ:古代インドを発祥とする修行方法であり、肉体以上に精神を昇華させることにより宇宙と一体となることを目的とする。アーサナと呼ばれる姿勢法、座法がストレッチの一環として広く知れ渡っている。

手技道は医療分野としてみた時、これまでにあったマッサージでも、整体だけでなく、様々な医療を研究し、真の意味で、身体も心も、健康にする医療法を目指しました。

では、逆に手技道の特徴と違いは何でしょうか。

☆手技道の特徴
◆「筋膜操作」
手技道の基本的な理論として、「筋膜操作」を用います。

⇒一般の整体、マッサージ等では用いなかったが最近は取り入れるところも増えました。

◆「痛みのコントロール」
「筋膜操作」は、痛みを用いる場合もあるが、最弱から最強まで刺激量をコントロールする。

⇒闇雲に強くするのではなく、状態に合わせた刺激量を行う⇒過敏症や急性疾患、難病で強い刺激が出来ない時などは触れるだけに近いことも行う。

◆「施術効果の恒常性」

筋膜操作により、一時的ではなく恒常的に筋肉・筋膜・細胞の状態を変化させる事を目的とする

⇒強い刺激の際も「その部分を変化させる」目的を持って行い、与えた刺激から脳神経にその部位が損傷していることを思い出させ、

・マッサージやカイロプラクティックなどでも、皮膚表面から筋肉系にアプローチをします。その際、粗暴な施術で過剰な刺激を細胞組織が、部分的に損傷した状態を揉み返しと呼びます。

手技道を説明する条文にも、「細胞や脳に記憶したものを筋膜刺激によって、生体防御のスイッチング機能を最大限活用し、細胞の活性化を記憶回路の修復というホメオスターシス(生体の恒常性・内部調節機能)を自然の形で生み出すものです。」とあります。

◆「本当の原因探求(原遺障害)」
原遺障害(その症状の本当の原因)を診て行うので、これまで不明だった点の発見と改善を目的にする⇒難病や不定愁訴など、原因不明とされるものほどより詳しく問診等の診察を行う(古いダメージほど影響)。

◆「施術の安全性」
骨矯正など、骨格器系を必要以上に無理に動かす施術は行わない

⇒一般にアジャストと呼ばれる技術ですが、瞬間的に骨や関節に強い力をかけるため、通常必要がなければ施術には用いません。

◆「生き方としての健康法」
手技道は手技のみではなく、精神や環境含め、人間の基本的な幸せの基本としての「健康」を

⇒「道」とあるように、単なる治療技術としてだけでなく、肉体、精神、心、魂全てにおいて本当に健康であるにはどうしたら良いのか、幸せな「生き方」そのものを目指すために、生体医学、物理医学、環境医学、霊体医学、エネルギー医学など包括的な医療の研究を日々行っています。

◎マッサージでも整体でもない「新たな施術法」
結論として手技道は、「マッサージでも整体でもない『新たな施術法』」だということです。

マッサージのように掌や指先も使います。

整体のように病院ではないが身体を治してくれるところと思って頂いて間違いないと思います。

ただ、どちらでもない手法と施術、本当の原因を突き詰め、更に身体だけでない生き方としての健康の研究も行う学問であり療法です。

手技療法として、どうしても素人の方からすると聞いただけでは違い自体はわからないかもしれません。

それは、全く新しい物を既存のものと比較せずに考えることが大変難しいからです。

前述のように医療的な観点としても、手技道では独自の診方をするため、

病院で治らない、治せないと悩んだ結果来院される患者様が多数いらっしゃいます。

誤解のないように申しますが、私たちはどんな病気も治せると言うような大言壮語を

また医師法の法的な面もあり、私たちは治すと公言する事ができない部分もあります。

しかし、本当に悩んだ結果来院される患者様の一人でも多くの方に、手技道の施術で、健康で楽しく幸せな生活を送って貰えれば何よりだと思っております。

その為に、一つでも多くの難しい疾患や症状に対応できるよう日々、研究や練磨を積むことが我々施術者としての使命としております。


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