死闘!ジュクゴニアっ!!
ジュクゴ。
その恐るべき超常の力を駆るジュクゴニア帝国は、今や怒涛の勢いで世界を飲み込もうとしていた。
帝国占領下の街。
震える人々を睥睨しながら、帝国の壮麗なる隊列が進む。隊列の先頭、前軍を率いるのは馬に跨がった女、帝国が誇る二字ジュクゴの将、劫火のカガリ。
霧がかった街の中、その隊列の前に一人の少年が立ちはだかった!
「…ゴミ」
カガリは気怠そうに呟き、すっと右腕を突きだした。その拳には赤く輝く「劫火」の二文字。
次の瞬間!ドゥン!!
爆音。一帯が巨大な炎に包まれる!
…だが!
「決して屈しない。決して屈しはしない…!」
声とともに、炎の中から少年が決然と歩み出した。
その右の眼には「不」
その左の眼には「屈」
両の眼に、鈍く輝く「不屈」の二文字!!
「…はっ」
頬を上気させ、カガリは恍惚と呟いた。
「ジュクゴ持ち…!」
少年はカガリを指さし、凛として叫ぶ。
「俺はハガネ、不屈のハガネ。お前たちジュクゴニアを滅ぼす者だ!」
【次回「四字ジュクゴの男」に続く!!】
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