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振りかえる2021・発動篇

うおおお。
ついに時は2022ニーゼロニーニー! しかしその新しき時代を迎えるあたり、我われは2021年の振りかえりをしなければならない……!

ということで前回は「摂取篇」と題して主に2021年のインプットを振りかえりましたが、今回は「発動篇」と題し2021年のアウトプットを振りかえっていきます(もちろん僕の場合アウトプットとは小説です)。

摂取篇はこちら

ではやっていきます。

逆噴射小説ワークショップ

後世の人びとがしゅげんじゃの歴史を紐解いた時、2021年は「逆噴射小説ワークショップの年であった」と語られることになるであろう……。

「逆噴射小説ワークショップ」とは

ニンジャスレイヤーで有名な創作ユニット、ダイハードテイルズに所属されているプロの皆さまから自作品を講評いただけるというすごいイベントです。

応募者は「講評者」や「目指すレベル」などを指定したうえで応募でき、それに応じた講評やアドバイスをいただけるというシステムになっている。で、しゅげんじゃは敢えて一番厳しいグレードで二作品の応募をし……実際、容赦のない(しかし愛のある)講評をいただいたのであった……!

人類救済学園(逆噴射小説ワークショップエディション)

この作品はワークショップ後、後述する連載版として最後まで完結させることができた。がんばった! ただその連載版に関しても講評でいただいたアドバイスをしっかり反映することができたかというと……かなり心もとない。講評でいただいた「出し惜しみをするな」という言葉をそれなりに理解できるようになったのはもう少し先になってからだった。思い入れはあるし大好きな作品ではあるけど、振りかえってみるとまだまだ覚悟が足りていなかった。

ズンドコガイ

「このような時代だからこそ明るく元気になれる物語を」という気持ちで書きあげた作品。ワークショップの応募期限ぎりぎり、とにかく突貫で書きあげたのはよい思い出。期限ぎりぎりだったからこそ出た馬力というのもある。
読んでいただいた皆さまには評判がよく、ファンアートまでもらってしまった……めちゃくちゃ嬉しかった。本当にありがとうございます……! だがしかし、そんな鼻っ柱をへし折る逆噴射先生の講評がその後に控えていたのであった!

まじめな話、このズンドコガイへの講評は本当に意識がかわる契機になったというか、自分が勘違いしていた点を改められたというか……とにかくガツンと来て、完全に目が覚めた。
以前から公言している通り僕は商業デビューしてサクセスしたいという気持ちはさらさらなく(なぜなら本業ですでに自己実現できてるし将来不安がない程度には稼げている)、しかしそれでも胸の奥にわだかまっている渇望があるからこそ小説を書いているのだし書くからには商業レベルと同程度にはうまくなりたいわけだし、当然、多くの人に読んでもらいたかったりもする!
そういうモチベーションで商業レベルを目指しているわけなんだけど、このズンドコガイの講評をいただいて僕は全然覚悟が足りていなかったのだなと気づかされた。

商業レベルは当然だがそんな甘いものではない。徹底しないといけない。手を抜いてはいけない。プロとしてやっていかなければならない。商業レベルでやっていくために目線をどのレベルに置かなければならないのか、自分の覚悟やモチベーションをどの水準まで高めないといけないのか……そういうことを教えていただけたと感じた。感謝しかない。本当に目が覚めた。

よりストレートにいけ。もっとさらけ出していけ。できるはずだ。

逆噴射小説ワークショップ第9回(最終回)|ダイハードテイルズ
https://diehardtales.com/n/n2df9ec945492

よしやってやろうじゃないか、そういう気持ちになった。

絶叫杯

「絶叫杯」とは

バールさんによる私設賞であり「野郎どもが互いの名を絶叫しながら殺し合う小説大賞」である!

僕はこの絶叫杯に「よーしプロット立てて長編を書くという練習をしちゃうぞ」という不純な動機で参戦したのであった……!

人類救済学園(連載版)

そして僕は成し遂げた……5月のGW途中から連載を開始し絶叫杯の応募期限である6月30日までほぼ毎日連載を続け……全体で13万8千字の長編を2ヶ月未満で書きあげたのであった!

いやーがんばったな。まじでがんばったよ、しゅげんじゃくん。

当時どうやって生活していたのかを思いだしてみると、だいたい17時ぐらいに仕事を終えて(仕事は自分の裁量である程度の融通がきく)プロットを確認、翌々日分をガーッと書きあげる。19時になったら当日分を掲載。そのあと晩飯とか食べてから翌日分の推敲をする……みたいな感じだった気がする。
しかも「摂取篇」まとめてて気がついたんだけど、この連載期間中にもけっこう小説とかマンガとかインプットしてるのな。アホなのかな。

この経験からわかったこととしては

  • やはりプロットがあると書きやすい

  • 書くことがある程度決まっていれば僕は2時間で3千字ぐらいは書ける

  • ただしめっちゃ粗いので推敲が必要

  • そして推敲は数日かけてやった方がよい……(やれなかった

という感じでやはり書いたあと熟成して練りあげる時間を与えないと物語のポテンシャルは引き出せない……ということがわかった! だめじゃん! それになんだかんだ生活を犠牲にしたので短期決戦じゃないとこのやり方は維持できなかったな……もう二度とやらない……。

でもその気になればこれだけ書けるということがわかりそれはすごい自信になった。達成感もあった。我ながら体力というか継戦能力高めだなという自信がついた。あとけっこう多くの人に読んでいただけてスキももらい、客層もいつもとちょっと違ううえにそのままずっと読み続けてくれた方も何人もいて「コンセプトは間違っていなかった……!」と実感もできその点でも自信になった。

読んでくださった皆さま本当にありがとうございます……!
心から励みになりました!

人類救済学園、筋は悪くないと思うのでがっつりブラッシュアップしたい気持ちがある。できれば今年中にも……と思っている!

無数の銃弾

「無数の銃弾」とは

城戸圭一郎さん主催の電子パルプ同人誌です。だいたい半年に一度のペースで刊行されていて現時点で vol.3 まで出ています。なんとこの1月中にも最新刊である vol.4 が発売予定。興味のある方は是非!

軌道旋風ギャブリエル『楽園の地獄』

で、「無数の銃弾」誌上でしゅげんじゃが連載しているのがこいつ。最新号から一話遅れで note上にも掲載している。
この連載をやっているといろいろと課題も見えてきていて、特に大きな気づきとしては「半年に一回刊行されるマガジンで連載続けるのって実は大変なのでは……?」ということがある。
まず読者に違和感を抱かせないように読んでもらわないといけない。読者は「半年前のことなんて覚えてるわけがない」ということを前提としなければならない……!
そもそも僕自身が半年前のことなんて覚えてないのだ! 最近 vol.4 用の原稿を書きながら半年前の自分のあまりのブン投げぶりに「おいふざけんなよ……これどうすんだよ……なにも考えてないだろ……」と切れかけていた……。
ただおかげで鍛えられる部分もあって、それこそ継続して読んでいただけている読者だけではなく一見いちげんさんでも最新話から違和感なく読んでもらえるように工夫をしたり半年前の自分のブン投げに対する対応力を身につけたり……そんなこんなでけっこう勉強になっている。
なによりも素晴らしいのは連載陣の仲間たちの作品がおもしろく、とても刺激になるということだ。こういうのはいいですね。とてもよい。

ちなみに半年に一度刊行されるということもあり徐々にしゅげんじゃがうまくなっていく軌跡を眺めることもできる……という特典があったりもする。

あらためて興味のある方は是非……!

逆噴射小説大賞

「逆噴射小説大賞」とは

上で書いた「逆噴射小説ワークショップ」と同様、ダイハードテイルズが主催する note 上の小説コンテストであり…… note における最大最強の「創作の祭典」と言っても過言ではないだろう! (※独自研究です)

このコンテストの特徴は「小説の冒頭800字のみを応募する」という点にあり、いかに「続きを読みたいと思わせるか」でしのぎを削る。参加の敷居はとてつもなく低く参加者としても読者としても賑やかなお祭りとして楽しめるが、同時に上を目指すなら高度な技も要求されるという絶妙なレギュレーションとなっている。そしてこの「逆噴射小説大賞」は僕が小説を書くきっかけとなったイベントでもあり……それゆえに自分の原点みたいな感覚がある。

今年の応募枠はひとり3作。当然僕はきっちり3作応募した。いずれも800字と短いので未読の方は是非どうぞ! なお最新情報によると今回の一次&二次選考結果の発表は1月中を予定しているらしい……ドキドキする……!

いとしき祈りのグロビュール

応募1作目。やはり1作目は気合いがはいる……! 以前も書いたけどもともと「エイリアン視点のエイリアンを書いてみたらどうなるだろう」というアイディアから生まれたのがこの作品。グロビュールは天文学用語としてのグロビュールであり、この先に起こるであろう展開と異種間の祈りにも似た関係性などをこめたタイトルになっている。この作品に関しては非常に満足度が高い。続きもいつか書きたいと思っている。

絶界のスティグマ

2作目。これは難産だった……。あらためて読みかえしてみると反省点がいろいろと出てくるな……今の僕だったらもっとうまく書けると思う。ただこの「絶界のスティグマ」に関してはとある理由からいずれなんらかの形で続きが書かれることになるだろう……! ふふふ。理由は内緒です。

逆賊令嬢ライジング

ラスト3作目。これもめちゃくちゃ難産だったなあ……。そしてこれに関しても「今の僕だったらもっとうまく書けるのに……!」と感じてしまう。この話、ポテンシャルはすごく感じるんですよね。たぶん書き手としても読者としても楽しい作品になるはず。ただどうだろう。気をつけないと簡単に埋没する設定とシチュエーションではあるよね……相当な工夫が必要だろうな……。続きを書くかは不明だけど書くとしたらかなりの練りあげが必要になるだろうな……!

果たしてこの中から二次選考を通過する作品は出てくるのか……「1個も通らない」も普通にあり得る。まあその時はその時。反省会やって次がんばりましょう。

パルプアドベントカレンダー2021

「パルプアドベントカレンダー2021」とは

桃之字さん主催、12月1日からクリスマスまで持ち回りでパルプ小説を書いていくといういわゆる「アドベントカレンダー」のパルプ版です。

僕は今年オオトリである最終日、12月24日の担当を務めました……!

アラヤスカの聖なる夜

この作品は2021年の締めくくりというか、1年間の成長を実感できる作品になったなあ……。年末でいろいろ立てこんでいる中、この内容を1週間強で考えて書きあげることができたのは本当に自信になったし「成長したな自分」と実感できた……!

もちろんこの程度で満足していてはダメなんだけど、少なくとも2021年末の等身大のしゅげんじゃを示す作品にはなったはず。自分がどういう表現ができるのか、どういう方向性に強みを発揮できるのかがある程度は見えてきたな……と感じている。

2022年は長編に取り組む予定なんだけど、その長編では全編にわたってこの「アラヤスカの聖なる夜」を上回るクオリティで書いていく。全然やれる。絶対やれる。がんばるぞ。

ということで、2021年のアウトプットを振りかえってみました。
2022年の抱負とかもそのうちアップします。

【おしまい】

きっと励みになります。