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2024年4-6月の特集は「でっかい宇宙(とちっぽけな私たち)に想いを馳せる」

こんにちは。棚借り本屋の書窓書房です。

福島県田村市船引町にて、シェア型本屋の棚を借りて小さな本屋をやっています。

さて、借りた小さな棚に、どんな本を置こうかなと考えてみました。

これまで読んだ本で、人におすすめしたいもの、自分内評価が高かったものをとにかく集めて並べてみる、というのも良いとは思ったのですが。

せっかくなら何かコンセプト、テーマみたいなものがあってもよいかなと、ちょっと欲を出してみました。
(というか、最初から自分的オールジャンルベストを並べてしまうのも、自分という人間の底をいきなり晒してしまうみたいで、ちょっと日和る気持ちもあったりして)

どんなテーマにしようかなと思って、まずは「宇宙」の話にしてみることにしました。

題して「でっかい宇宙(とちっぽけな僕ら)に想いを馳せる」です。


宇宙をテーマにしてみた理由

宇宙の特集にした理由は、子どもの頃、宇宙飛行士になりたかったから……
みたいなロマンチックな理由ではなく、本を通して壮大な宇宙について知ること、想像することで、救われてきた体験があるからです。

フィクションにせよノンフィクションにせよ、宇宙というテーマを扱うと、どんな切り口でも、日常生活のスケールでは想像もつかない話がばんばん出てくるんですよね。

たとえば、太陽以外で一番近い恒星(太陽のように燃えている星)、プロキシマ・ケンタウリまでの距離は約4.2光年。
「4.2」「年」と聞くとなんか頑張ったら行けそうに感じますが、実際には「光の速さで4.2年」という意味。

そもそも人類は月より遠くに有人飛行したことはありませんが、いくらか想像しやすい(?)スペースシャトルで行くとしたら、打ち上げ速度ベースで計算すると16万年かかる、というような計算もあったりします。
こちらを参考にしました

一番近い恒星がそれくらいの距離にあるのに、銀河には2000億以上の星があり、そして宇宙には銀河が1000億以上あると考えられているのだそうです。
「宇宙」も「銀河」も、言葉自体は身近ですが、リアルさを一段増して考えると、スケールが大きすぎて、想像がつかなくなってしまいます。

時間軸的な面でも、たとえば恒星には寿命があり、太陽はあと50億年くらいすると、膨らんで地球を飲みこんで、そのうえで最後にはしぼんで死んでしまうのだとか。

これを聞いたとき、地球と人類子孫がなくなってしまう恐怖、虚無感を感じたりもしましたが、よくよく考えると、50億年って地球ができてから経った時間(46億年)より長いし、そもそも人類(ホモ・サピエンス)は40〜25万年前にやっと地球に登場し、文明の歴史が残っているのが数千年、というスケール。

子孫もなにも、ひとつの種が億年という単位同じように生きるということすら前例がないわけで、もうなんか、考えても仕方ない、でもその未来の遠さがむしろ心に残ってしまう……

そんなふうに、とにかく「スケールのでかさ」でノックアウトされてしまうことが、宇宙の本を読んでいて多々ありました。

たとえば、仕事や人間関係で悩んでいるとき、宇宙を扱った本を開いてその世界に入り込む。そこから戻ってくると、それまで心を覆っていた悩みのモヤが、いかにしょうもないなものだったか突きつけられます。
宇宙に比べたら、自分はなんてちっぽけなんだ!

もちろんそれで悩みの原因そのものがなくなるわけではないですが、そこにこだわることの小ささを認識し、あえて遠くの、壮大なものに想いを馳せてみることの豊かさを感じられるって、とても素敵です。

「でっかい宇宙(とちっぽけな私たい)に想いを馳せる」書籍リスト

そんなわけで、今回の特集おすすめ本はこちらです。

それぞれどんな本か紹介したいところですが、長くなってしまうので今回はとりあえずタイトルだけご紹介します。

小説とノンフィクション、どちらも入っています。
科学の観点からファクトとして宇宙の大きさを知りつつ、さらにフィクションを通して、その中で多くの人が、宇宙について想像を巡らせている様子が感じられる。
とっても楽しい体験になると思います。

『科学者18人にお尋ねします。宇宙には誰かいますか?』

『ハビタブルな宇宙: 系外惑星が示す生命像の変容と転換』

『三体』

『三体Ⅱ 黒暗森林 上 / 下』

『三体III 死神永生 上 / 下』

『プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 / 下』

『星を継ぐもの』

『火星の人 上 / 下』

『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』

『宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶』

こんな感じの本棚です

次回、並べた本について改めてご紹介しようかなと思います。
ではでは!

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