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毎日コツコツ料理暮らし その20 「味の組み立て方・味の5大要素編」

毎日コツコツ料理暮らしもその20をむかえました!

世の中、大変な状況で自宅でご飯を食べる方、作る方が増えていると思います。こんな時だからこそ、料理をしてみようってなっている人もいらっしゃると思いますし、学校がお休みのお子さんがいらしゃる家庭では、普段よりも料理の負担が増えているかと思います。毎日コツコツ料理暮らしでは、新しく料理をしたい方が楽しく料理ができればという想いや、毎日の料理の負担を少しでも減らして美味しいものを作って料理を嫌いになってほしくないという想いなどがあります。

レシピがたくさんあふれていますが、レシピ本が増えては料理はうまくならない。。。なんていう方もいらっしゃるかと思います。毎日コツコツ料理暮らしでは、料理の基本をできるだけ多く紹介しつつ、レシピを読み解く理解力をつけてもらって、自分から料理を考えて作っていただけるようなことにつながれば幸いです😊

その20は、味の組み立て方・味の5大要素編を紹介します。

味の5大要素について

味の5大要素を知っていますでしょうか?

甘味、塩味、酸味、苦味、うま味 です。料理はこの5大要素で成り立っています。それにプラスして辛味や風味なども関わってきます。

料理での「さしすせそ」を聞いたことがあるかと思います。

さ=砂糖 し=塩 す=お酢 せ=醤油 そ=味噌 です。

これらの調味料で甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つが含まれています。これから、これら味の5大要素の簡単な説明をしていきますね!代表のものをあげていますが、味噌などは塩味にうま味などいろんな味の要素が含まれています。その辺はまた、個別に紹介していきますね!


甘味(かんみ)について

甘味は、砂糖を代表した甘いものですね。甘いものをあげてみると、砂糖類、はちみつ、じゃむ、甘い果物、甘いジュース、甘酒(麹由来)、甘みのある野菜などがあります。甘味は、味に甘さを加えつつ、コクや深みも出します。そして、大量の砂糖類を加えることで保存料を作ることもできます。これは砂糖をたくさん入れることで雑菌の繁殖を抑制できる環境をつくることで可能です。


塩味(えんみ)について

塩味は、塩が代表ですよね。塩味をあげてみると、岩塩、海塩、醤油、味噌、塩麹などです。塩味は味のベースにもなり、素材の味を引き立てる役割もありますし、砂糖と同様に、大量の塩を使うことで雑菌の繁殖を抑制できる環境をつくって、漬物や塩漬け類などは保存食としても塩は活用されています。


酸味(さんみ)について

酸味は、お酢が代表ですね。酸味をあげてみると、お酢類、酸っぱい果物や野菜、酸化して腐敗したものなどがあります。お酢は発酵の最終段階で作られます。お酢にも種類があり、米酢、果実酢、黒酢や世界全国様々なお酢があります。酸味は、砂糖や塩と同様に雑菌の繁殖を抑制する働きもあり、酢漬けなどの漬物類は保存食として食べられます。ピクルスなども同じですね。酸味は、味の組み立ての時に全体の味を引き締める効果があります。もし、お肉料理などで味付けをする場合、ちょっとこってりするなあって思ったら、お酢を少し入れると、こってり感が軽減します。ステーキソースなどをそのまま味見すると酸っぱさを感じます。これは、ステーキにソースをかけた時に、ステーキのこってり感と一緒に良い感じの味わいにしてくれるからです。唐揚げにレモンをかけたり、焼き魚にすだちなどをかけるのもこってり感を軽減してくれるからです。

酸味は、食べてはいけないという危険信号の味の一つでもあります。食べ物が腐敗すると嫌な酸味を感じることがあります。カラダ的にこれは食べてはいけないっていう拒否反応を示す時に、酸味の危険シグナルが働きます。ただ、このシグナルは、文化的背景もあるので国柄によっては美味しく感じることもあります。


苦味(にがみ)について

苦味は、小さい子供にとっては毒という判断で嫌うことが多いのですが、苦味は大人になるにつれて好物となる人も多いです。代表的なのがコーヒーですね。他に、葉物野菜、アクの強い野菜、苦い薬、ゴーヤ、魚介類の肝やわた類、カカオの%が高いチョコレートなどあります。あと、苦味の要素として肉や魚などを焼いた時のこうばしい感じも苦味要素です。焦がし醤油なども美味しいですよね。苦味はハマると病みつきになるものがよくあります。飲み物ならお酒類もですね。


うま味について

うま味は日本人が発見した味で、「umami」と世界共通語になっています。日本を代表するうま味を含んだものは、こんぶ、かつおぶしですね。他ににぼしや干し椎茸、そして様々な食材にうま味成分は多かれ少なかれ含まれています。うま味はうま味だけでは美味しくありません。味の素を舐めたことがある方はくどい感じというか、美味しくなくてコクだけがあるような感じがしませんでしたか?うま味は、他の味と一緒になることで、相乗効果で美味しさをアップさせます。ただ、うま味をたくさん入れると美味しくなるというのは違っていて、うま味をたくさん入れる分、他の味の要素も増やさないといけなくなります。


料理教室でよく悩み相談であるのが、いつも同じ味になってしまうのはどうしたら良いですか?という質問です。

原因としては、いつも同じ調味料を使っていることや、次回で説明します、素材の味を引き立てる味の組み立て方をせずに、味=調味料の追加した味と考えてしまっていることが要因かと思います。

味を感じるということには、音響システムに例えると、

モノラル(一つの音しか出てない)=砂糖なら砂糖だけなど一つだけの味わい

ステレオ(左右それぞれから音がでている)=調味料で味の要素をを合わせた味わい。同じ味になってしまって、味が調和しているが調味料の味になりがち。

3Dサラウンド(音が立体的に聞こえる)=素材と味の要素がうまくバランスが整っていて、素材の味を引き立てている。

という感じになります。味に立体感を与えるには素材と調味料のバランスが重要であり、他にも単一の味わいを加えて、口の中で味に立体感を与える、口中調理ということになってきますが、長くなりますのでまた改めて紹介させていただきますね。


次回は、今回の味の5大要素を踏まえて、5つの味の組み立て方編を紹介します。みんなが大好きなカレーやラーメンの味の組み立て方の秘密も教えます!






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