![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50236628/rectangle_large_type_2_c0551d6911f02da842d979e13778b1fd.jpeg?width=800)
生存競争が厳しい自然環境でのナマケモノの生き残り戦略が興味深い
こんにちは、食彩アドコムです。
今日、ノリノリさんの「嘘のような本当の話#6」という記事の冒頭で「コアラは1日のうち22時間を寝て過ごす」とその時間の長さに驚きました。
そこで、ふとじんさくらさんのかつての記事「Tomorrow is another day.(拡散希望)」 の末尾にあった「ナマケモノ」の生き方という動画を思い出し、
弱肉強食の自然界の中で必要とされる、「強さ、素早さ、五感の鋭さ」など秀でた能力を持ち合わせていない動物が何故生き残れているのか、を知るこができ、
なるほどー、と興味を持ちました。
時間がない方は、末尾に動画を貼付しましたので、ご覧ください。
ナマケモノの驚くべき特徴
ナマケモノは、その名の通り人間が考える常識では、自然界の生物でいかにも怠けたような特徴を持って生きてます。
・睡眠、食事、交尾、出産、は全て木の上で行う
・睡眠時間:20時間/日(コアラより短いかも⁈)
・食事の量:木の葉8g/日
・食事の消化時間:16日間
・身体:体重の約30%は消化されて発酵した食物の葉。
体内に多くのガスがあり、手足のついた風船のよう。
筋肉は約30%で持久力はある。
・移動スピード:2m/分=120m/時間
(※世界一動きが遅い哺乳類、因みに陸亀は約300m/時間)
・変温動物:体力を温存してエネルギー消費を抑えるため
(冬眠しない動物の中で最も代謝率が低い)
・排泄:週に一度、地上に降りて命がけで行う。
週に一度だけ命がけで地上に降りて排泄する理由
命がけというのは、決して大袈裟ではなく、死因の半数が、地上近くで外敵に襲われること(移動スピードが遅いため)と、木からの転落事故ということだから。
ナマケモノの身体(毛の中)には、クリプトセスという約8mmで小さくナマケモノの毛に似た模様の蛾が100匹以上、
また、他の幾種かの蛾と土壌藻類以外にも、菌類とカブトムシやゴキブリの仲間なども生息しています。
危険だったら、排泄も木の上ですればいいのに😆
と単純に思いますが、それには理由があるのです。
ナマケモノの身体に付いた藻は森の中で身を護るカモフラージュの役目、また、周りの環境変化に敏感に反応できないナマケモノの代わりに毛の中にいる蛾たちが、外敵が近づくとワサワサ動くセンサーの役目をしています。
ナマケモノの糞は、鹿やウサギのようにコロコロした小さい玉なので、木の上から排泄すると散らばってしまいます。
しかし、蛾の卵が孵化するためには、糞の内部が一定の温度を保てるような糞の山でないといけないから地上で排泄するのです。
自分が身に纏う蛾の繁殖のため、栄養価が高く脂質に富んでいる藻を食べるため、蛾の糞で藻を繁殖させるため、命がけで地上に降りるという、共生関係にあるのです。
ナマケモノは小さな生きものたちが共存する、スローでエコで暖かい「森にたたずむ小さな宇宙」だといいます。
外敵は空からも、襲われた時の行動は?
ナマケモノの最大の天敵は、世界最強の猛禽類といわれる「オウギワシ」。
オウギワシは、ナマケモノや猿を見つけると、空から襲い強い握力で連れ去ります。
では、オウギワシに見つかった時ナマケモノはどうするか?
全力で戦うのではなく、
「痛く殺されないよう全身の力を抜く🥶」だけ。
諦めて死を受け入れるのだそう😭
逃げたり、抵抗したりする能力も持ち合わせてないこと、また、激しく動くと変温動物のため体温が上昇して死に至ることから、
諦めるしかないのです🥵
ナマケモノの生き残り戦略とは
それは、
「争わないこと🤗」
その為には、エネルギーを最低限に抑えて生きる。
敵に見つからないよう木の上で過ごし、ゆっくり動き少量の餌ですむよう代謝を抑えること。
厳しい自然界の中でのナマケモノの生存戦略は、まさに、
ダーウィンの進化論でいう、
最も強い種が生き残るのでもなく、最も賢い種が生き残るのでもない。
唯一生き残ることができるのは、変化に最も適合できる種である。
(It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.)
平和主義でエコで自然と共生し環境に適応した生き方、
襲われたら諦めるという覚悟を持ったナマケモノ、
この生き方も素晴らしいと思います。
考えさせられます。
(参考及び引用文献:DEF VIDEO、National Geograohic 西田賢司先生の著述)
最後までお読みいただきありがとうございました。
サポートをしていただけたら大変嬉しいです! 循環生活の潤滑油として使わせて頂きます(^^) Mail:contact@shokusaiadcom.jp