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東京マラソン2021への道 159/224

この2年間くらいの振り返り

今日は大晦日。ちょうど練習もお休みで、久しぶりの公認大会(2/6 別府大分毎日マラソン大会、3/6 東京マラソン)も近づいてきたことだし、自分の中でのモヤモヤした気持ちの切り替えもかねて、感染症拡大前からのこの2年間くらいの振り返りをしてみたいと思います。

よく考えてみると、ここ2年くらいの間でランニングをする上で、自分にとって大きなストレスを感じた出来事は、

バンクーバーマラソンに招待される → 中止
ニューヨークシティーマラソンの年代別基準タイムをクリア → 中止
つくばマラソンが新コースに変わった → 中止
・東京マラソン2020に当選 → 中止(かれこれ3年延期)
・東京マラソン2023に当選 → 2024に移行(2年後)

この5つです。

仕方のない流れでしたが、感染症の拡大で続々と大会が中止。

とくにここ何年か「本命レース」として出場してきて順調にタイムを更新してきた「つくばマラソン」がまったく開催の気配を見せなくなって、毎年現地まで行って練習してきたりしてた、いわゆる「勝負レース」でスタートラインにすら立てない状況は、本当に途方に暮れるしかない日々でした。

つくばマラソンはわりと相性が良いのか(というか現地まで行って本番のコースで練習したりしてたからかw)、わりといつも順調にタイムを更新できた大会。2019年大会では「生きているうちにいつか出てみたいなぁ...」と思っていたニューヨークシティマラソンの年代別基準タイム(ツアー枠ではないエントリーに必要な足切りライン)3:05:00 もあっさりクリア。

ちょうど次回大会がニューヨークシティマラソンの「第50回記念大会」だったので、急遽、夫婦でニューヨークに行くことに決め、コースを調べたり、ホテルや飛行機を探したり、真夜中のエントリー合戦にほぼ徹夜で参加したりして「世界で一番大きな規模のマラソン大会に出場すること」が、その頃は目の前のすぐ手の届きそうなところにありました。

Apply to Run the 2020 TCS New York City Marathon
(当時よく観てたPV)


その後、感染症の世界的拡大とともに、国内のレースは東京マラソン中止を皮切りにバタバタと中止・延期ドミノが起きていましたが、海外のニューヨークシティーマラソンやバンクーバーマラソンは、ギリギリまで開催しようとがんばってる感じで、ガンガン運営からメールが届いたりしていましたが、やがて、それも途絶え、出場する予定だったレースはすべて白紙になりました。

走れないのはもちろん自分だけじゃないんだけど、いろんなレースで「スタート地点にすら立てない」とわかってきたこの頃はちょっと先が見えない(具体的な目標が立てられない)、精神的になかなかキツい時期でした。


「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」


Qちゃんが高校時代の恩師に贈られたというこの言葉をたまたま目にする機会があって「現状を嘆いていても何かが変わるわけではないし、逆に今だからできることを見つけてやってみよう」と考え直し、少しずつですが、いろいろとやってみることにしました。

ざっとリストアップしてみると、

☑  友達と一緒に走る
☑  バーチャルでも小さくてもいいから友達とレースに出る
☑  地元のランナーともあいさつや話をしてみる
☑  小さなレースに出場してレース感みたいなものを取り戻す
☑  ポーラ・ラドクリフのトレーニングメソッドを復習する
☑  ジェフ・ギャロウェイのトレーニングメソッドの研究と実践
☑  アーサー・リディアードのトレーニングメソッドの研究と実践
☑  ロマノフ博士のポーズ・メソッドでランニングフォームの改造
☑  STRYDアプリで提供されている様々なワークアウトをやってみる
☑  高地トレーニング(より高度を上げたらどうなるかをGarminで検証)
☑  食事の研究(低カロリー高糖質食の実験、PFC管理の導入など)

といったようなことをやってきました。

とくに、マラソンをやるにしてはスタミナ(距離耐性?)が足りていないのに、スピード練習の強度と頻度だけが高すぎたのか、よく故障していたので、

「リディアード式を取り入れてちゃんとしたトレーニングをやってみよう」

というアイデアは、いま振り返ってみてもトレーニングの継続性というか、故障しにくくなっただけでなく、たとえどんな状況であっても「走り続けることができる出発点」になって、とても良かったなぁ…と思っています。

ちなみに、これまでのリディアード式マラソントレーニングのオンラインサービスの利用履歴を辿ってみると、

・2020年8月 パフォーマンスマラソンプラン12週(週6日)
・2020年11月 パフォーマンスマラソンプラン23週(週5日)
・2021年2月 パフォーマンスマラソンプラン15週(週6日)
・2021年4月 パフォーマンス10Kプラン20週(週7日)
・2021年7月 パフォーマンスマラソンプラン12週(週6日)
・2021年9月 パフォーマンスマラソンプラン23週(週5日)
→2021年10月 パフォーマンスマラソンプラン21週(週6日)現在進行中

となっていて、お試しで短い期間や長い期間をやってみたり、週5~7日を試してみたり、大会が中止になってリスケしてみたりと、いろいろ勉強しながら試行錯誤してた歴史が垣間見えますが、時々故障して走れなかった時期を除いて「ほぼ2年間ずっと走り込み」をしていたことになります(笑)。

結果的に、今では30kmだとか40km、2~3時間くらい走り続けるのはまったく苦ではなくなったし、基本的に、リディアード式マラソントレーニングでは、毎回レース前に「ものすごく走れる状態ができあがっている」ということも自分の身体を通して理解できるようになりました。

「年間1~2本の本命レースを悔いのないようにしっかり走りたい」

という人には半年くらい(マラソントレーニングの1クールが最大で24週間なので、できれば最長期間)で取り組むことをおすすめします。その場しのぎっぽい付け焼き刃の練習方法ではなく、次の年にきちんとつながるしっかりとした土台を作ることができるような練習方法になっています。

来年の3月(開催されたら東京マラソン2021)以降は、少し「放牧期(なにか新しいことを取り入れたり負荷を落として身体を回復させる期間)」を置いて、例えばSTRYDを使った5~10kmレースの練習をしてみたりしたあと、また秋口に向けて、リディアード式のハーフマラソン、続いてフルマラソンのトレーニングを実施していこうと思っています(もしくは秋か冬のフルマラソン1本勝負とかかなぁ…)。

忘れていた宿題と、新たな課題

こうやってざっとでも振り返ってみると、感染症拡大前に置いてきたままだったいくつかの「宿題」と、来年から取り組んでみたい新たな「課題」が、はっきりと見えてきたので、忘れないうちに簡単にメモしておきます。

1つ目は、「ニューヨークシティーマラソン」出場

この大会はタイム云々ではなく「一度でもいいから走ってみたい」という、自分にとっては夢の大会。今年なんとか第50回大会をリスタートしてくれたので、渡航の可能性を検証し、そう遠くないうちに実現したいと思います。


2つ目は、「バンクーバーマラソン」入賞


前回(観光ついでに出場してみたら、たまたま年代別優勝してしまった大会)は、なんの練習もせずにアキレス腱炎が治ってない状態で出場し、(当然)途中で完全に置いてかれたので、今度はきちんと練習して現地のエリートたちに本気で勝負してみたいと考えています。有酸素能力を重視したトレーニングであれば、50代くらいまではどんどん速くなるそうなので、自らそれを検証してみたいという側面もあります。


3つ目は、「STRYD(ランニングパワーメーター)を使ったトレーニング」

何年か前からデータを収集し、いろんなトレーニングメソッドをパワーに変換してちょくちょく試したりしていますが、最近なぜか急にSTRYDの公式アプリがAIみたいなのを使って、その人に合わせてトレーニングを組み立ててくれたりするようにアップデートされたので、春先(夏前)に10kmくらいのレースを設定してちょっと試してみようと考えています。慣れてくればリディアード式マラソントレーニングやその他のトレーニングメソッドにも応用できるのではないかと思っています。個人的には「感覚で走るには、ペースや心拍数よりずっといいんじゃないかなぁ...」と考えています。


4つ目は、「ポーズメソッドによるランニングフォームの改造」

今年初めて「ロマノフ博士のポーズメソッド」を取り入れて、リディアード式の練習が重くなる(走行距離がどんどん増えてきて回復が間に合わなくなってくる頃)まで実施していましたが、足の痛みだとか練習後のふくらはぎや足の付け根の疲労感(要は、故障の予兆)がほぼなくなりました(ポーズメソッド導入前にリディアード式を週7日でやっていた時は途中で故障が出たりしてましたが、ポーズメソッドを導入してランニングフォームを若干でも改善した後は一切故障していません)。レッスンとワークアウトが途中で止まっているので、こちらも春先くらいから(おそらく練習が少し軽くなるだろうからそれに合わせて)復習・再開したいと思います。

ランニングフォームの改善用に作った vimeo のページ


5つ目は、「食事(ランナーに必要な栄養管理)」の研究

何年か前から日々の食事を記録したり、断片的な知識を収集したりしていましたが、自分なりに体系的なランナー向けの情報として一度、まとめてみたいと思います。減量ではなくパフォーマンスの向上、つまり「ランニングでパフォーマンスを発揮したいと思ってる自分に必要な情報だけを取捨選択したい」と思っているのと、どんな体重管理方法(脂質制限、糖質制限など)であっても、目標に応じたPFCバランス(P=たんぱく質、F=脂質、C=炭水化物)が計算できるのであれば、運動量に応じて動的に管理することがアプリによって可能になってきたからです(運動すると、それに合わせてPFC毎の摂取量も変わるので、細かい調整や管理がこれまでは自力だと難しいものでした)。

フィットネスは食べるものから始まりますからね(受け売りw)。

Garmin 等と連携する myfitnesspal


…ということで、ここ2年間くらいの出来事を振り返ってみたら、マラソン大会が中止になって落ち込んでたはずの自分から、駅伝も始まってないのに

「ここまでできることはやってきたから、あとは頼んだよ!」

という「襷(たすき)」を、ひと足早く年末に受け取っちゃったような気がしています。

「第97回箱根駅伝 その言葉を心に」

たまたま出場できることになった「別府大分毎日マラソン大会」や「東京マラソン」という久しぶりの公認大会に向かって、まずは「故障せずにスタートライン」に立てるように、そしてレース当日はスタートからゴールするまで「悔いのない走り」ができるように、フィニッシュラインでは未来の自分に新たな「襷(たすき)」を渡せるように、あと少しだけ、がんばっていきたいと思います。


”この場を借りて、いつも読んでくださってる方々へ”

 今年はどうもありがとうございました。
 良いお年をお迎えください。

 来年もよろしくお願いいたします。

渡部昇治


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