単語テスト~効率よく学び、モチベーションを下げない~
単語テストが嫌いな生徒は多いが、みんな英語の力をつけるには英単語が必要だと分かっている。
自然に英単語を覚えられたら良い、というが、それは理想。
全ての授業が英語でなされる環境なら、きっとそれも可能。
だけど、ここは日本。
ならせめて、生徒たちのやる気をなくさず、「ちょっとやってみよう」と思えるような形で行いたい!
そんな気持ちで考えたのが今の方法。
松蔭中学校グローバル・ストリーム(GS)の単語テスト
例)
単語集:フレーズやチャンク系の単語集を利用
ページ数:約300ページ
頻度:週に4回(英語授業の最初に実施)
テスト範囲:1回30ページ、10回で1周
通年の周回数:大体15周(長期休みをいれると+5)
10周を超えたあたりで、範囲を2倍。5回で1周まわるよう調整
単語は何度も繰り返して覚える!
300ページを1ページ×300日で覚えても、間違いなく前半は忘れる。それよりも、ざっくり30ページ×10回で何周もする方が、全体の定着率は高い!だからこそ、1回のテストで範囲を多くとる。
となると、絶対でてくるのは!
生徒:「先生、多すぎ!そんなに覚えられません」
篠原:「ですよね!!だから、みなさん単語を1周目は記号のみで、40問中20問正解で成績は満点扱いとします。その後、6割で満点という具合にしていくので、1年間、かけて徐々に覚えていきましょう。単語は、何度をみることで定着します。そういう風に学んでいきましょう」
と答えます。そうなると、生徒たちは「確かに!!」となり、間違っても大丈夫(←この気持ち大事)となり、1年かけて単語を定着させていく。
単語テスト=全問正解で成績満点!1つでも間違うとダメ!!
という流れが、日本の英語教育業界でずっと続いていると思う。
人は間違うと嫌。その気持ちは分かる。
なら、どんどんとできるようになっていこう。
最初はできなくて当然。ちょっとずつやっていこうぜ!!
そういう形の方が、絶対、生徒の気持ちの面でも楽だと思う。
そして、1周ごとの正答率の上がり方こそ、自分ががんばった結果であり、主体的な学びの評価になりえるものだと思う。
問題形式についても工夫あり
最初の方は、強勢や発音の問題を多めに出題し、なおかつフレーズで答える問題のみでテストを作成。単語のみの意味を聞くような問題は出題しない。あくまでもフレーズで出題。
そして、5周目あたりから、スペルの問題を数問(多くても3~4問/40)。
定着率があがってきてからは、並べ替えを導入。
そうすることで、「フレーズ意味+音⇒スペル⇒文構造」の定着という流れを小テストの中でつくり、単語の音の部分から、文脈の中での使われ方までもが定着していく。
最後に
ながながと書きましたが、英語を学ぶ人であれば、みんな単語が大事なのは分かっている。
ただ、学校教育の場で、単語を覚えていこうとした場合、評価という部分がネック。
1問間違えたら、成績1点引かれる。そんな意識を持つ生徒は、多い。
そんなネガティブな気持ちではなく、どんどんやっていこうぜ!!的になるような仕掛けと、無理なく覚えていく流れにしたいと思いこういう形を考え、実行しています。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。