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営業マンにおすすめする唯一の本とその後【失敗しないための一冊】

営業マンにおすすめする本はこれ一択です

色々な本を読みました。リクルート社出身の方が書いた本、カリスマセールスマンの書いた本、でも一番心に残ってストンと腑に落ちた本はズバリこちらでした。

ハーバード流交渉術

 本の概要

ハーバード大学交渉学研究所のメイン・スタッフが開発・構築した交渉術の決定版を全て公開。「相手のほうが強いとき」「相手が話に乗ってこないとき」「相手が汚ない手口を使ってきたとき」でも、その上をいく画期的な、この方法を会得したあなたの交渉力は飛躍的に向上。

(「BOOK」データベースより)

 印象に残っているセンテンス

感情を切り離して「お互いの利害」に焦点を絞る。客観的な第三者の意見や資料を提示することも有効。勝つか負けるかの交渉ではなくお互いの利害を満たした譲歩による方が満足度の高い合意に繋がる。

この本から学べるエッセンスは「営業とは一方的な押し売りではなく、お互いの利害の一致させること」です。営業というとネガティブなイメージがありますが、それは押し売りになっているから。営業をする方も、される方も(→ここが大事、される方も入ります)、お互いの利害を一致させるために話をする。

では、営業を受ける側、される方の利害は?なんでしょうか?(する側と同じ)その製品を買いたい、ってことはないですよね。それなら話は早い。むしろ買いたくない(安く済ませたい)、と思っています。

でも、でもです、もし買うことで自分の利害が叶うなら、その製品やサービスが自分のやりたいことを実現できそういうことなら買ってもいいかも、って思っています。

例えば自分で何か物を買うときを思い出してみてください。特に、今まで持っていない製品、やっていなサービスを買うときは、なんとか利害を叶えたいといった心理が働いているはずです。

いつも電車で音楽を聴いているけどイヤホンの線がぐちゃぐちゃになってカバンの中が汚い、いやだなんとかした(叶えたい利害)→無線のイヤホンを買おう(利害の一致)

YouTubeで広告が出るのは嫌だな、バックグラウンドできないのも不便だ、なんとかならないか(叶えたい利害)→YouTubePremium(有料版)に入れば解決(利害の一致)

花粉症がひどくて鼻水が出る、これじゃ人に会えない、鼻をかみたいが紙がない(叶えたい利害)→コンビニでティッシュ買おう。なんならちょっと高いやつ(利害の一致)

叶えたい利害がはっきりしていればしているほど、それを解決する商品は自ずと決まってきます。あとはそれを買えるコストがあるか、ないか、だけです。ここはこの記事では本題ではないので割愛します笑

こういった一般的な商品と僕がいた飲食業界と違うのは、飲食店は(買う方)は自分の利害が分からない店が多いことです。ここを気づかせてあげることがある意味営業の仕事になります。

相手の利害がわかれば、話は簡単です。それに合わせて自社の製品(サービス)が叶えますよ、解決できますよ、と繋げていけばいいのです。そうやって自分(営業する側)の利害と合致させていくことができるわけです。

本ばかり読んでいたもダメで行動あるのみ

では、相手の利害をどのように知るのか、教えてもらうのか。それが書いてある本を教えてくれ、と言われるかもしれませんが、それはどの本を読んでも本当のところは分かりません。なぜならその答えはお客さん(営業される側)が持っています。彼らしか持っていません。

なので聞きましょう。営業される側に聞きに行きましょう。本を読むのはこの一冊だけにしてさっさと行動しましょう。それには飛び込み営業で数をこなすことがおすすめです。飛び込み営業のマインドと方法はこちらの記事を参考にしていただければと思います。

極端な言い方をしてしまえば、本なんか読んでないで飛び込みしろ、と。いくら本を読んだって行動しなければ営業の成績は上がりません。そんなこと言った元も子もないですが割と事実です。

相手の利害を聞き出す方法

さて、実際にどうやって相手の利害を聞き出すか。僕が経験していた飲食業界を例にお話ししますね。

飛び込みでも電話アポでもいいんですが、お客さんの前に座りました。そうしたらズバリ聞きましょう。「あなたの利害はなんですか?」と笑。これが一番早くて確実です。まあ実際の言い方は自分の言いやすいものに変えていただければと思います

「そりゃ売り上げが上がることだよ」と言ってくれれば、「ですよね。うちの製品を使ってくれば売り上げ上がりますよ、なぜなら・・」と繋げていけば良いのです。利害が一致するような話をしてあげてください。

これだと端的すぎる、ということであればちょっとテクニックを使います。

「えーこんないい店なのに売り上げ悪いんですか?なぜでしょうね」「ちなみに客単価ってどれくれいなんです?」「客層としては女性の方が多いですかね?」など、売り上げの因数になる要素を会話に交えて売り上げを上げる話のきっかけを出していきます。

「えーこのお店だったらその客単価はちょっと安くないですか」「そうなんですね、この雰囲気だったら女性の方が多そうなのにうまく宣伝できてないんですかね」などと繋げて自社製品(サービス)へ誘導していきます。

とまあ例を出しましたが、この辺りはぶっちゃけ場数ですね。習うより慣れろ、はまさに名言です。お客さんに聞かなきゃ分からないことがわかっているんですから、あとは行動あるのみです。

もし一緒に動いている営業マンがいるなら、彼らから情報を仕入れるのも一つの手です。いわゆる擬似営業をします。同じ製品(サービス)を売っているわけですから、同じ悩みを抱えているはずです。プライドなんか忘れて積極的に交流していきましょう。

ちなみに余談ですが、トップセールスマンに同行して真似る(盗む)ことも推奨されています。しかしセールスマンと顧客の相性はユニーク、独特なものです。そこでのセールストークを真似ても同じ成績はあげられません。

さて、厄介なのは自分の利害がわからない飲食店ですね。

売り上げは欲しいんでしょうがそれを口にするのは憚(はばか)れる。昔ながらの職人気質の飲食店に多いです。売り上げは欲しいだろうに「店の雰囲気をこわすから女性客はいらない」「一見さんはお断りなんだよね」など。そんな店潰れますって笑。

こういったときはオーナー本人ではなく周りをせめていくことを考えてもいいかもしれません。娘さんとかいるのであれば、最終決裁権がないことはわかっていもそちらから話を持っていてもらうのもテクニックですね。

あと趣味でやっているお店も難しかったですね。飲食店なので出店のハードルは低いので「別に楽しいからやってる」「儲けようとは思ってないんだよね、このお店」というときはどうしようもないですね。趣味に合うような提案ができればそこから攻めます。

ちょっと話がずれましたが、営業は行動が全てです。あまり頭でっかちになっても仕方ないです。自社製品(サービス)が売れない理由は、売っている営業マンより、同じような営業を受けているお客さんの方が知っていることも多いです。

そこは本から得られない情報がいっぱいです。常に「お客の利害はなんだ?」「その利害を叶えるために僕らの製品(サービス)は何ができる?」だけを念頭に置いて、ガンガン飛び込み営業をしてください。

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