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[思考]技術書と上手に付き合う為の2つの視点

こんにちは。
しょうです。

IT関連の技術職の場合、休日であっても技術勉強をしないと
いけない事が結構な頻度であります。
このような場合、多くの人は資格試験の学習をしたり、
あるいは技術書を書店で買って写経をしていくことで理解を深めていく
ことが一般的だと思うのですが、今回は私が技術書を読む時に
気を付けていること2点をnoteに投稿していこうと思います。


技術書を有効に使う為の2つの視点

技術書を読み、また写経していくことは効果的な学習方法であると思います
ただ写経をしてしまえば構築が出来て、実際に動くものを見れてしまいますからね。しかし、ただ写経をしているだけで本当に身につくものでしょうか?

写経とは、一見するとアウトプットを伴った質の高い学習かもしれません。
しかし、写経している時に何も考えずにただ移しているだけだったら
どうでしょう。学生の頃を思い出してみてください。友人からノートを
写させてもらったことが誰にでも一度はあるのではないでしょうか?
ここで考えてもらいたいのは『写しただけでその内容を理解出来たか』
ということです。おそらく多くの人間は、写した後にその内容を
何度も熟考したり、教科書と見比べたりしてようやく理解出来るように
なったと思います。

このことを考えると、ただ写経しているだけではその内容を
しっかり理解出来たとは言えないと思うのです。
写経とはその内容を理解しているからこそ効果を発揮するものであり、
初学段階でやっても効果は薄いと思われます。

ではどうすればいいか。
私が思う技術書の効率的な使い方は次の2点です。
これは技術を読んでいる時にも使えますが、技術を触っている時にも
使えます。

①言語表記を図式化する
②別の技術で再表現する



言語表記を図式化する

精神科の樺沢紫苑著書の『アウトプット大全』のによると
ある事柄を説明して72時間後にどれだけ覚えているか、という実験結果と
して、次の傾向がみられるとの事です。

・「口頭で説明」した場合:
被験者の10%程度しか記憶に残っていなかった
・「絵を使いながら説明」した場合:
被験者の65%もの人間が覚えていた

引用:学びを結果に変えるアウトプット大全


この差、なんと約6倍です!!
人に何かを説明する時は、出来るだけ図を用いて説明したほうが
効果的ということですね。
そしてこれは、人に説明する時だけではなく、自習の場合であっても
物事を効率的に覚えていくためには図を見たほうが良いということです。


例えば以下のような説明を読んだとしましょう。
これをただ読んだだけで理解出来る方がどれほどいるでしょうか?

・データベースクラスタ:
PostgreSQLのデータベースの格納領域の事。
・データベース:
テーブルやビュー等のデータベースオブジェクト集合。
データベースクラスタ内に複数作成することが出来る。
・データベーステーブル:
データベース内で実際にデータを入れておく場所

次に、上記の内容にプラスで以下のような図があったらどうでしょう?
少しは理解しやすくなったのではないでしょうか?
また、記憶にも残りやすそうだと少しでも感じ取れないでしょうか?

PostgreSQL-ページ12


もし、今読んでいる技術書にイメージ図がふんだんに使用されている場合、
特に疑問もわかず、すいすい理解出来ることがあるかもしれません。
しかし読んでいる書籍が、そういうものではなく、
「理解しにくいな・・・」「難しいな・・・」と感じているのであれば、
下手でも良いので、図式化していきましょう。すると頭が整理されてきて
非常にすっきりして気持ちが良いです。
この時、合っている間違っているは気にしなくて大丈夫です。
まずは自分の頭の中を視覚化することだけに注力しましょう。

図式化するために専門的なソフトは必要ありません。
私はdraw.ioというWebサービスを使用しています。
もしよかったら使用してみてください。


別の技術で再表現する

IT技術というのは時として抽象度が高くなりがちです。
例えばCMS(≒Contents Management SystemContents Management System)という言葉を初めて聞いたとしましょう。
意味は以下の通りです。

Webサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステムのこと

引用:株式会社日立デジタルマーケティング


CMSという単語を、上記の説明のまま覚えるのは難しいと
思われる方は多いと思いますが、安心してください。
エンジニアの私もここまできっちり覚えておりません。

ではどのように覚えているのか、ということですが
私は「WordpressやDjangoのようなものだろうな~」という
具体的な製品名でなんとなくの動作を覚えてしまいます。
WordpressやDjangoが身近で無い方はアメブロだとどうでしょうか?
もしアメブロでもダメであれば、Youtubeではどうでしょう?
あれもテキスト要素は少ないですが、歴としたCMSになります。

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これだったら、簡単に覚えられますよね?
今回のCMSの例では、かなり簡単な例を取り上げておりますが、
技術的な難易度が高くなっても全く出来ないことはありません。
「KubernetesとOpenStackは単語の表現は違うけど、こことここの
部分は非常によく似ているな」とか「Pythonはこうやってコーディング
するんだけどJavaだとこうなんだな~」とか。

自分が今理解しているものを新しいものを理解する時に使っていく、
新しく学ぶことを自分の中で再表現することで、
新しいものを覚えていくコストをグッと抑えることが出来ます。
そして嬉しいことに、これは理解していることが多ければ多いほど
効果を発揮します。大変なのは最初だけです。


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