Cinque Terre (チンクエ・テッレ)旅前編
旅の始まり
「夏休みや週末にミラノにいることは恥ずかしいこと」と思われたくないので、部屋にいてもシャッターを閉める程イタリア人、いやミラノ住民にとってはミラノを離れて休暇を楽しむことが重要と聞いたことがある。6月に入ると日も長くなり21時を過ぎてもまだ明るい日々が続く。ヨーロッパの冬は日が極端に短い。暗いうちに会社に行き、家に帰る時も真っ暗。そんな日々が半年ぐらい続く。だからこそ、ここぞとばかりに6月頃から人々は郊外に繰り出す。この日はミラノからジェノバ経由で有名観光地、Cinque Terre(チンクエ・テッレ)に出向いた。いつもの様にTRENITALIAのアプリで鉄道チケットを購入しようとしたが、流石にバカンスシーズンと言うこともあり特急列車Intercityはどれも満席。仕方がなく、朝6:25ミラノ・チェントラーレ発ジェノバ行き2時間弱の鈍行電車に乗る。ガラガラではあったがかなり古い車体でお世辞にも綺麗な車内とは言えないが我慢。ちなみに特急列車だと21.5ユーロだが鈍行列車は13.45ユーロ。乗車時間は16分の違いしかないので我慢の許容範囲だろう。ちなみに、イタリア鉄道の大部分は日本の様に自動式の改札機やチケットの検査がほとんど無い。性善説に立っているのだろうか。但し、無断で乗り込み、抜き打ち検査で切符を所持していなかった場合は多額の罰金が課せられる。今回もアプリで事前に券を購入しApple Walletに保存。
ジェノバからチンクエ・テッレ
鈍行列車でジェノバまで行き、ここからチンクエ・テッレに向けてまた乗り換え。ジェノバ発の列車は早くも観光客で満席。指定席にしておいたので問題なかったが、座れない乗客もかなりいた。ジェノバ・プリンチペッツァ駅から30分程乗車、更にレヴァント駅で乗り換えチンクエ・テッレまで約1時間半の乗車。レヴァント駅で乗り換えた車内の表示はチンクエ・テッレではなく、ジェノバ行きとなっており焦る。隣の乗客に尋ねると私たちもチンクエ・テッレに行くから大丈夫だと。時に日本の車内放送・構内放送はストレスになるが、こう言う時は何度も放送して欲しいと思う。
Vernazza(ヴェルナッツァ)
チンクエ・テッレは駅名ではなく、チンクエ(五つの)テッレ(土地)と言う意味で、この地域全体を称してチンクエ・テッレと言う。「険しい海岸に色とりどりの家屋が並ぶ文化的景観」として世界遺産に登録されている。まず最初に降り立った駅名はVernazza(ヴェルナッツァ)。山の中を掘って出来たであろう駅なので、トンネルの中で電車は停車。少々歩くとヴェルナッツァ駅の改札に。勿論駅員はいない。改札を出るとそこはすぐにヴェルナッツァのメインストリート。と言っても5分も歩くとそこはガイドブックにも頻繁に掲載されるカラフルな建物群と港がある。その絶景の撮影スポットは、教会横の細い路地の坂を上がっていく必要がある。途中、関所の様なところがありトレッキングルート用の道を歩くためのゲートだ。関所手前でもそれなりに絶景の撮影は可能だが、5ユーロを惜しまず歩くと更に絶景に巡り合えるのだ。この村は1時間もあれば十分に回れる。次の村への移動はチンクエ・テッレ鉄道かフェリーになるが、今回はフェリーを選択。5つの村を回れる一日券を購入。鉄道で行った方が早く着くが、海から各村を見ることが出来るのはフェリーのみだ。各村の港からほぼ定刻通りにフェリーが来て、乗客を下ろし、また乗客を乗せ5分もしないうちに出港。
Manarola (マナローラ)
ヴェルナッツァからフェリーで約15分、次なる目的地はManarola(マナローラ)。港を降りると断崖絶壁から飛び降りる若者たちが。。観光客もそれを煽る。マナローラは絶景を一望出来るレストランNessun Dormaが有名だが、この日も満席で事前に整理券をアプリで取って置かないと入店出来ない人気振り。別のシーフードレストランでMezzo Litre (半リットル)のハウスワインとタコのグリルを頼む。日本に比べると高級ワインもかなり安いが、ハウスワインとなると半リットルでも10ユーロ程で飲める。この村も途中でランチを取ったが2時間で十分に回れた。マナローナでも絶景をカメラに収めて次の目的地へ。
そして旅は後編に続く。
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