YouTube最強説を再考:「動画プラットフォーム」ではなく「コンテンツSNS」としての真価

最近Youtubeについて考えることが多いです。
例えば、以下のイベントにて。

確かに伏見さんがいう通り、もはやマスがどこにもない世の中において、いま場を開いていくとしたら、選ぶのはYoutubeなんだろうという感覚はあります。

が、自分自身がそこまでYoutubeにリアリティがないからか、どうしてもそこにそこまで乗れないんですよねぇ、、、

書いた通りですが、Youtubeはみんなやるべきだよねという前提が、ほぼ無条件にある状況が、自分の中ではまだしっくりきていない部分がありました。

例えば、以下のイベントにて。

アーカイブ期間終わっちゃっていますが、
ここでも、Youtubeはやるしかないという前提で話がされていたと記憶しています。

うーん、Youtubeにそんなにベットできるのかなぁというのが、自分の中での引っ掛かりポイントなんですが、
その後、いくつかの情報を見て、まぁ確かにそうなのかも、、、と思うようになってきたので、簡単に書き残しておこうと思います。
キーワードは、Youtubeは「動画プラットフォーム」ではなく「コンテンツSNS」であるということです。

ポッドキャストもYoutubeで聴いている?

大元はOff Topicのメンバー限定記事だったのですが、以下の記事を読みました。タイトルを和訳すると
「YouTube はポッドキャストを食い尽くしているのか? Cumulus Media と Signal Hill Insights のポッドキャスト ダウンロード – 2023 年春レポート」
です。

タイトルからして興味深いですが、特に興味深かったのは、以下の部分です。機械翻訳して引用します。

YouTubeは現在、米国で最も利用されているポッドキャスト視聴プラットフォームです。29%が最も利用しているプラ​​ットフォームであると回答し、Spotify(17%)、Apple(16%)がそれに続きます。

この記事によれば、調査によって多少ばらつきはあるものの、
米国ではSpotifyよりもAppleよりも、Youtubeでポッドキャストが聴かれていると示しているわけです。
これには正直驚きました。ポッドキャスト=Spotify(Anchor含む)やAppleなどのイメージが強かったからです

ちなみに、こんな記事もありました。
こちらのタイトルは、
「インドネシア: ポッドキャストの深掘り」で、その名の通りインドネシアにおけるポッドキャスト事情を深掘りしたものです。

ここで最も興味深かったのは、以下です。

インドネシアのかなりの数のポッドキャスト リスナーが YouTube を聴いていることをポッドキャストを聴いていると誤って認識していると私たちは考えています。実際、GWI は、YouTube 動画はポッドキャストではないことを人々に明確に伝えようとしている

ポッドキャストの概念が揺さぶられますね。
もはや、Youtubeとポッドキャストの境目が融解してきているのかもしれません。

YoutubeのUXとアルゴリズムの強さ

なぜ、そこまでYoutubeの引力は強いのでしょうか。
やはりUXとアルゴリズムなのでしょう。

これもOff Topicのメンバー限定記事が大元ですが、YoutubeのUX設計の話が興味深かったです。
多分この元ネタは以下のポストです。

ここでは、Youtubeのユーザの動線のデータをもとに、「ホーム」の重要性を見出し、そこにパーソナライズしたレコメンド動画を表示することで、良いUXを提供できたという趣旨の話が記載されています。

自分はそこまで感じてはいないのですが、何も考えずとも自分が面白いと思いそうなコンテンツが表示される仕組みというのは、かなり強力なのでしょう。

そして、アルゴリズム視点だと、こんな話もありました。

Youtubeは、TikTokやInstagramのように派手なバズりはないけれど、しっかりコンテンツを出していけば、地道にでも登録者数が増えていくという話がされています。

仮説として、YouTubeは、それなりの動画でもそれなりに関連動画等に表示するチャンスをくれて、それなりに登録者数が増える。

それを少し改善した動画なら、少し改善した動画なりに関連動画等に表示するチャンスをくれて、少し改善したなりに登録者数が増える

Google検索の死が叫ばれる現状において、Googleのアルゴリズムが終わっているのに、Youtubeのアルゴリズムは良いという状況は、自分にはしっくりこないのが正直なところではありますが、
現実として、Youtubeは現状はうまくいっているのかもしれません。この辺はコンテンツの種類や量にも大きく影響されそうですからね。

「コンテンツSNS」としての未来

ここでタイトルに戻ります。
そう考えると、自分はYoutubeはあくまで「動画プラットフォーム」的な見方をしてしまっていたのですが、
ポッドキャストも飲み込みつつあるし、ショート動画もかなり浸透してきていることを踏まえて、
UXやアルゴリズムを軸にあらゆるコンテンツが集合していくSNSになっていくのかもなと思い始めました。

Xがそこに近そうではありましたが、マネタイズがうまくいかず、現状は生きてるんだか死んでいるんだか良くわからない状況ですし、その対抗となるSNSもいまだに出てこなそう。
Xはどうでも良い罵詈雑言だらけになり、プライベート的なものはInstagramで十分。TikTokは先行き不透明。
そうなった時に、でもコンテンツの情報は取得したいというニーズを、Youtubeが全部飲み込む未来があるのかもと感じています。

個人的には、いまだにXが情報収集のベースですが、日常の話は別に興味がなくて、コンテンツに関連した情報だけ見れれば良いみたいな気持ちも少なからずありますから、その辺がYoutubeで満たされるようになっていくなら、それでもいいのかもしれません。

この思想でいけば、Youtubeがもっと多様なコンテンツを包含できるようなUXになっていくかもしれないとも思いますが、
もしかしたら、コンテンツを動画化してYoutubeに流すほうがコストのほうが低くなるかもしれません

上記は「Nolang」というAIツールですが、これテキストからいい感じの動画を簡単に作れてしまうんですよね。以下でも触れました。

つまり、どんなコンテンツもとりあえず放り込めば、動画にしてくれるのであれば、それをYoutubeにあげればいいという考え方もあるかもしれません。
動画が入り口だったとしても、元ネタがテキストなのであれば、そちらに流入するということもありえる気がします。

その流れではMeThreeeで知った以下の記事も関係してきそうです。

内容は、MeThreeeから丸々引用させてもらっちゃいます。

ソーシャルネットワークがニュース配信の信頼性ある手段として機能しなくなる中、デジタルジャーナリズムの消費者は古い形式であるホームページに再び関心を示し始めている。特に注目されるのは The Verge である。同サイトは2022年に大規模なリデザインを実施し、日々の短い投稿やビジュアルのハイライトを提供する「ストーリーストリーム」を導入し、訪問者数を増加させることに成功した。Semafor もニュースレターからウェブページへとシフトし、独自のアグリゲーションサイトとしての地位を確立している。これらの動きは、ホームページが単なるブランドの看板ではなく、ユーザーの忠誠心を育む場として復活していることを示しており、デジタルメディアの新たな局面を迎えていると言えそうだ。

SNSから旧来のホームページ式に回顧しているという見方は、コンテンツSNSとしての考え方も棄却するかもしれませんが、
そう簡単にSNSが衰退するとも思えず、折衷案的に、コンテンツSNSを入り口にして、各ホームページにユーザが流入していくという構図もありえるのかもなぁとか、考えたわけです。


こうやって考えると、確かにYoutube強いかも、、、という気持ちになっていますが、
そう簡単になびいてしまうのも面白くないので、もう少し色々と足掻きながら考えてみたいなと思います。

#日記 #雑記
#Youtube #ポッドキャスト #コンテンツ #Nolang #OffTopic #MeThreee #SNS #アルゴリズム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?