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私だけの詩領域

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詩の価値なんて知らないよ これは私だけの空だ
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2022年5月の記事一覧

【散文詩】金曜日のパン屋の隅

「悪いけど君の不幸を背負うことはできないよ」、そう言われたあの夏から、私の雨はずっと止みません。止みません、もう病みません。二度と泣いたり致しません。

私はあなたに何も背負わせるつもりなどなかった。一度だって「わかってほしい」なんて言ったことなかった。人はよくわからない、相変わらずよくわからない。昨日も明日も明後日も、何が何だかわからない。

止まない雨はないというポップスを、ぼろぼろのスニーカ

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【追憶】あなたという概念

【追憶】あなたという概念

私ね、かなしくって詩を書いてしまうような人間なんです、泣きながら深夜徘徊して、濡れた髪を乾かさずに眠っちゃう人間なんです、ごめんなさい。

素直にかなしいよって言える人間から先に幸せになっていく気がする。よければあなたの結婚式には呼んでください。お手紙など書かせていただけたら嬉しい。

なんて、斜に構えてみたところで、世界は目まぐるしく変わり続ける。年下の女優さんが増えて、戦争は今日も終わらない。

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