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フリゲ「冠を持つ神の手」は私の青春の輝きだった

高校生の頃の私はライトなゲーマーで、高校から帰っては殆どの時間をゲームに費やしていた。スマホは型落ちでソシャゲに耐えられる代物では無かった上に、高校生の少ないお小遣いにはゲームは高い。そこで私が手を出したのはフリーゲームというジャンルだった。

フリーゲームとは無料で配布されるゲームのことを指し、個人制作のものも多い。いわゆるインディーズゲームの先駆けであり、商業目的じゃないが故に尖った雰囲気のゲームも多かった。

特に大ハマリしたのは「冠を持つ神の手」というフリゲだ。私はエンディングまで2時間のこのゲームを200時間はやっていたと思う。2009年のゲームだが今でもたまに思い出してプレイしている。正直ハマる人にとっては沼が深すぎる最高のゲームなので皆にやってもらって他の人の感想を接種したい。何なら誰でも良いからこのゲームへの思いが聞きたい。お待ちしております。

「冠を持つ神の手」は中世ファンタジーが舞台のアドベンチャーゲームで、突然王候補となった主人公が王城に連れて行かれ、そこで王が決まるまでの1年間人々とどう交流するか?というゲームだ。

ゲームシステムはギャルゲーに近く、選択肢を選んで物語を進める。

もちろん王城の人たちは一筋縄ではいかない曲者ばかりだ。もう一人いる王候補はクソガキかと思いきや薄幸で監禁エンドがあったり、嫌味な王子(王候補ではない)はねじれ過ぎたコンプレックスを主人公にぶつけてくるタイプのツンデレ系というかツンヘタレ系だし、双子のそっくり美人兄妹に関しては片方と仲良くなると片方が主人公を殺しに来る仕様で、もちろん兄妹どちらも攻略対象だ。

攻略対象たちと迎えられるエンディングは恋愛エンドだけでなく殺害や憎悪、友情エンドもそれぞれ自立したシナリオで存在しており、主人公を取り巻く人間関係をこれでもかと楽しめる。

恋愛だけでは見られない相手のドロドロした面や友達に向ける意外な一面を見ることで攻略対象の印象が深まっていく素敵なシステムだ。

愛憎の果てに相手を直接殺す展開もあるぞ!

ここまで書くと察すると思うが結構シビアな世界観であり、乙女ゲームでよくある育成パートで育成し過ぎて体力のパラメータがゼロになると、主人公は死んでゲームオーバーだ。

スタートからエンディングまでは2時間ほどであり、周回を前提としたマルチエンディングのゲームである。エンディングは100種類以上!私もまだ全部は見れてないし、イベント含めた全クリ報告は正直あまり聞いたことがないがそれでも全然楽しい。最の高。

このゲームの楽しいポイントは、イベントを見るたび玉ねぎの皮を剥くように登場人物たちの思いや過去、トラウマ、性格そして世界観の核心に迫れる所だ。

もちろん普通の乙女ゲーやギャルゲーとしてもバッチリ楽しめる、とっても素敵なゲームなので全人類やるべき。尚、主人公の性別はゲームエンディング時に決めるため男女どちらも攻略可能というお得な仕様です。

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