見出し画像

土曜の休日、ふと不倫について考えてみた

土曜 表参道 午前11:00


昨年末から月1で行っているネイルの日。

予定を1時間まちがえて早く到着してしまったので、スタバに来て時間を潰している。


一人でカフェに行く際は、窓際の、外の景色がよく見える席に座るのがわたしの定番だ。


目の前に広がる、信号が変わる1分間の間に何回も通り過ぎる車、カップル、子連れの夫婦、一人でいる人、友達と歩いている人。


もう二度と同じ景色が目の前に来ることはない。
そんな日常の景色を、カフェの窓際の2階から無心で眺めるのがけっこう好きだったりする。





ふと、不倫について考えてみた。


いきなりって感じだが、無心で人々を眺めているときは、前触れもなくいきなりこういったテーマを、無心でピックアップしたくなったりするものだ。



午前11:00、表参道のスタバにて、

不倫について考えるわたし。

時間を持て余した人間の時間の使い方は自由だ。





わたしの小学生時代からの地元の親友は、女にとっては大切な時期であるだろう、男性からいちばんチヤホヤされる20代前半に、約4年近く不倫をしていた。



わたしは、その不倫相手にも一度会ったことがあり、友達も自分の母親に不倫相手を紹介していた。


今思えば不倫相手を友達(わたし)と自分の親に紹介するって彼女はなかなかカオスだったな・・・



相手の人は、17歳年上の、当時41歳。
小学生になる娘さんがいた。

フジモンとユッキーナと同じ歳の差って友達が教えてくれたっけな。

その彼と会ったことがあったときの印象は、見た目が30代前半で肌艶もよく、年相応の大人の落ち着きがあったし、あぁ、これはモテるなと。
と同時に、この人若いとき遊んでたタイプだなーって思ったのが第一印象。

(いや、不倫をしている今も遊んでいるか)

20代前半の女の子が本気になってしまうタイプだとすぐ理解できたし、わたしの友達が好きになってしまうのも無理はないなと思ってしまった。(もちろんわたし自身は妻子持ちはどんなにタイプであったとしてもNGである)


百貨店に勤めていた友達は、同じフロアで働いていた他店舗にいた彼とそこで知り合い、関係が始まった。

当時の友達は彼にどっぷりで、毎日のように会っていて、わたしと遊んだ帰りにその彼と会うからという理由でお泊まりグッズを持ってきていることもあった。
しまいには、その彼と簡単に会えそうな距離にわざわざ実家から引越していた。

引越しの手伝いもその彼にすべて手伝ってもらっていたみたい。


その彼もまた、「こんなに人を好きになったのは初めて」と友達に言っていたそうで、男性経験がそんなになかった友達は、その言葉を本気にしていた。



「年明けまでに離婚するって言ってる」


友達は、その彼が本当に奥さんと別れると信じていた。



不倫してる男の人って、「離婚するから」っていう根拠のない保険を不倫相手の女の子にプレゼントするイメージがあったのだけど、わたしの友達がまさしくそれだった。


きっと不倫してる男の人って、全国共通でみんなこうなんだろうな。



友達は、本当にその彼と付き合えると思っていたし、本当に離婚すると思っていたけど、そこから3年間、もちろん離婚なんてしなかった。


友達はその間、会う回数を減らす努力もしていたけど、恋は盲目。何回も彼の元へ戻っていった。



そんな彼と3年近く付き合ってた友達がある日、彼と本気で別れようと思っていると言ったことがあった。



理由を聞くと、家に帰らず彼女とばかり会っていた彼の家庭は破綻していて、奥さんも旦那の浮気に気づいているけれど、娘が20歳になるまでは離婚しないと言われていたことを知ったこと。


毎朝、彼が仕事に行こうとすると、娘に「パパ、ちゃんと帰ってきてね」と泣きつかれていたことを知ったこと。



友達は、これを聞いて、とくに娘さんのことを聞いて、自分は何てことをしているんだろう、と罪悪感でいっぱいになってしまったらしい。



いや、当たり前だろ。



家庭持ってる人と恋愛関係になるもんじゃないよ、どう考えても。



友達が、まともな考えを取り戻してくれたのだと、少し安心した。




どんなに運命を感じて、大好きな人と出会ったとしても、誰かの不幸の上に成り立つ幸せなんてないに決まっている。



もしあったとしたら、それは束の間の幸せで、幻だ。すぐに現実を見るだろう。ドラッグと同じ。



これは綺麗事でもエゴでもなく、心から本当にそう思う。



もちろん、スポーツの世界での勝ち負けの幸不幸とは別物で、恋愛に限った話である。



不倫をしている彼は、自分が家族を犠牲にしていることに対する罪悪感は、当時どれくらい持っていたのだろう。


友達の貴重な20代のピチピチの時期を、4年間縛り付けていた自覚はあったのかな。





それをきっかけに、会う回数を減らしたと言っていた友達。



どれくらいに減ったの?と聞いたら、
「週2くらい」と。


それ、そのへんにいるカップルと何も変わりないよ、何なら遠距離してて(当時付き合っていた)彼氏と月一で会ってるわたしより全然会いまくってるよ、と言いたかったけど、会う頻度を減らした努力を認めたかったので、友達に甘いわたしはそれ以上何も言わなかった。







それからしばらく経つけど、友達はマッチングアプリを始めてみたり、旅行先のアウトレットで知り合った年下のショップ店員とデートしてみたり、お酒飲めないけど合コンに誘ってほしいと言ってきたりで、不倫相手の彼の話をすることはなくなった。



きっと、不倫話をすることに彼女自身が後ろめたさを感じているのもあるだろうし、わたしが聞いていてあまり良い気分にならないことをわかっているのだろう。



個人的には、不倫相手と友達は、まだ完全に切れてない気はする。

今度思い切って聞いてみようかな。





そういえば、以前勤めていた職場で、3人のママでバリバリ仕事するパワフルで可愛い先輩がいて、旦那さんの愚痴とか一切聞いたことなかったけど、16歳年上の彼氏がいるって言ってたのを思い出した。


マイルを貯めていた先輩は、旦那さんから許可をもらい、有休を使ってグアムに一人でマイル旅に行っていたことがあったのだけど、いま思えば、あれは完全に不倫相手との旅行だったんだろうな。



わたしの叔母の友達が、25年間不倫関係を続けていて、最近、相手の男性が奥さんとようやく別れて、50代半ばで不倫相手と正式(?)に結ばれたらしい。


叔母の友達は結婚歴もなく、25年間、ずっと不倫相手という立場で付き合っていたらしい。

・・・・これは、純愛と呼べるのかな?







午後3時。

ネイルを終えて機嫌の良いわたしは、時折り爪を眺めながら大戸屋の2階の窓際でランチを済ませ、帰りの電車に乗りながら、今もなお、不倫について考えている。




わたし自身、不倫を経験したことがないから当事者たちの気持ちは当然理解できない。

わたしは、自分が幸せになるために誰かの幸せを犠牲にしたくないし、今日、明日、魅力的な男性が現れたとしても、左手薬指の指輪を見つけようものなら、その相手は即こちらから願い下げだ。


シンプルに、クリーンな恋愛がしたいだけ。



これは、綺麗事でもエゴでもない。
本当に心からそう思っている。



それにしても、ネイル可愛い。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?