いい人に越したことはないけれど

オーディオブック視聴中私「ああ! 作者は読者をコケにしています! このやり方はずるいです! この騙し方は認めません! 作者さん絶対性格悪いって面白いなそれにしても!」

 作った人の人格なんて作ったものには関係ないんだよな。好きな作品の作者さんの人格が素晴らしくて倫理観が自分と合うことは私にとってとてもありがたいことだけど、それは加点要素であって減点理由にはなりえない。

 ちょっとよくないたとえかもしれないけど、親が犯罪を犯していたからといってその子供まで犯罪者とは限らないし、親が嫌いだからってその子供と仲良くしたって別に構わないのだ。

 これって逆も言えて、作品に登場するキャラの思想=作者の思想とは限らないし、主人公が友人が一人もおらずひねくれており、コンビニの傘立てから傘を盗むことに一切の躊躇がないような性格の悪い人間だったとして、作者までそういった人間とは限らないのであって。

 いじめ描写がリアルだから作者の実体験~みたいなノリ、多分一生好きになれない。主人公が人間として当たり前に欠けていることを受け入れられない読者も。主人公にも間違えさせてあげてくれよ。それ多分作者さんも正しいと思って描写してないよ、みたいなこと、漫画アプリのコメ欄とかでよくありません?

 創作キャラだって生きてるんだど……! の精神、大事(100カノの山女ちゃんのイメージ)。彼ら彼女らだって独立した一つの人格なのだから、作者とひとまとめにしては失礼だ。

 ……ってわかっていても、登場キャラが揃いも揃って就活のネガキャンをしていると、就活に親でも殺されたんか……という考えがよぎってしまう。意思の薄いことで。我ながら情けない。

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