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”乗り替わり洞察力”を磨くコツ

前回、気づく力を磨くコツと題して記事を書きましたが、今回はその中で話題にした、「乗り替わり洞察力」を磨くコツをお伝えしたいと思います。

まず、乗り替わり洞察力とはそもそもなんじゃい!というご意見もあると思うので、そこからご説明しますね。

一言でいうと「視点」なんですが、そう言ってしまうと以上&終了、となってしまうのでもう少し説明します(笑)
ポイントは「乗り替わり」、ですので如何に自分以外の別の人になれるか、ということが重要になります。

例えば、皆さんが自分の好きなコーヒーショップに入った時を想像してみてください・・・

店頭に新商品の説明があり、
レジ前に商品があり、
レジには人が並んでいる、
空いている席と人がいる席がある、
奥にトイレがあるな、、、

ざっとまぁこんな感じだとします。
その時、大体普通の人は「自分が飲む飲み物」や「場所」に意識がいきますね。もちろん、私もそうです。
で、一連のプロセスが終わり、注文し終わってから、お店を出るまでに皆さんはどんなことを考えていますか?

私は、実はめちゃくちゃ人間観察をしています。(もともと人間観察が好きなんですが)

店員さんの導線
店員さんの注文時の動き、注文後の動き
他のお客さんの注文しているメニュー
他のお客さんの注文後の動き
お客さんの構成

などなど

で、お客さんはたくさんいまして、種類も豊富です。
もちろん男女差も見ているのですが、
お年を召した方、子供連れの主婦、ビジネスマン、学生、、など
ケースによって結構動きや時間の使い方が違います。その上で、見ている人に想像しながら「乗り替わる」のです。

視点を変えると、実は店舗オペレーションで必要なポイントが結構違います。ビジネスマンにとってはいいことでも、お年を召した方にはいまいちなサービスがあったり、その逆もしかりです。
もちろんお店にはマニュアルがあるので、サービスレベルを一貫して合わせることも重要なのですが、いかにその場に沿った運営であるべきかが重要になってきます。

その中で、「自分が店長だったらこうするのにな」と課題解決策をシミュレーションしていくのです。
デジタルに得意な世代と、そうでない世代では困りどころも違いますし、説明が必要だったり冗長だったり、などいろいろな視点で整理すると、それなりの数の改善ポイントが出てきます。

妻からは、「またやってる。。やめなよ。。」と言われるのですが、あくまで私の中でのシミュレーションなので、許していただきます(笑)

これが習慣化していくと、「乗り替わり洞察力」が磨かれまして、瞬時にいろんな視点での改善策が出てくるようになっていくのです。
最初は、不満をいうつもりで始めて見るといいかもしれません。解決策はすぐに見当たらなくとも、まずはその種である不満を見える化することが非常に重要なプロセスとなります。


なお、少し話が変わりますが、乗り替わり洞察をする時のポイントは、
「なぜなぜ分析」です。
みなさん、なぜなぜ分析はご存じでしょうか。
5W1Hのうち、「WHY」以外は大体対応する答えがはっきりしていることが多いのですが、「WHY」だけは答えに重ね掛けが可能なのです。

なぜ、この店は自分にとっていい空間なのだろうか
なぜ、いい空間と思うのだろうか、店員さんの雰囲気がいいからか
なぜ、店員さんの雰囲気がいいと感じるのだろうか
なぜ、雰囲気がいいと感じるのだろうか、レスポンスがいいからか
なぜ、レスポンスがいいのだろうか・・・

といった具合です。重ね掛けが可能ということは、「深堀ができる」ということです。乗り替わり洞察をする際に、なぜなぜ分析を追加していくと、さらに深い洞察を得ることができるのです。


そして、このような思考を日々繰り返すと、この思考プロセスが習慣化していきます。すると実はプライベートだけではなく、仕事においてもいい影響が及んできます。

上司は、なぜあのようなセリフを発したのだろうか
後輩は、なぜあのような行動をするのだろうか
お客様は、なぜこのソリューションが必要なのだろうか
お客様の上司は、なぜこのソリューションを必要と判断したのだろうか

など、その人その人の裏にある「理由」を把握することが得意になってくるのです。そうすると、かなりの確率で相手の考えていることが理解できるようになり、先回りできるようになるのです。

これは、前から私が申し上げていることではありますが、要は、自分以外の人の思考ロジックを想像することができるようになっていくのです。
それによって、生産性が抜群に上がります。
なぜなら、その人の必要な情報を事前に準備して提示できるからです。

このスキルを身に着けていただけると、決裁も通しやすくなり、気が利くやつだ、と評価もうなぎのぼりでしょう。
できればこのスキルは入社2~3年目までに習慣化していただくと、中堅社員になるころには相当差が生まれてきます。ぜひとも若手のうちから実施していただくことをおススメいたします。

今回のお話のコツは、いきなり仕事でやるのではなく、まずはプライベートの時間で、乗り替わり洞察を習慣化してみるということですね。
そうすると、いつの間にか仕事でも乗り替わり洞察が習慣化され、いつの間にかあなたは「気が利く人」と呼ばれていると思います。

このコツの簡単なところは、ファーストフード店やレストランなど、身近なところから実施可能なので、まずは気軽に楽しく始められることです。
継続して実行していくと、その中でご自身のUX(ユーザーエクスペリエンス)の辞書が磨かれていきますので、きっとビジネスの面でも好影響を与えることになるでしょう。

さて、いろいろな側面からお話しさせていただきましたが、今回は洞察力を磨くコツをお伝えしました。
みなさんもぜひ身近なところから楽しく思考力を磨いてみてください!


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