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七転八起で恋をする。

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性的トラウマがあって「男は死ねばいいのに」と言い張っていた女と「結婚はしない」と豪語していた男が、唐突に恋愛を始め、結婚するかもしれない話。
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セックスについて考えてみる。

セックスについて考えてみる。

自分たちのセックスについて語る場面は極めて少ない。
それは、恥じらいの国ニッポンだからかもしれないし、紳士淑女の体裁で生活を送っている私たちの“外面”のせいかもしれない。あるいは、私が体験した性にまつわる暴力のせいであったり、彼が“慎み深さ”を重んじ、セックスに異議を唱える恋人を軽蔑するからなのかもしれない。

1.「する」「しない」という静かなる戦いかくして私たちは密やかに交わり、快楽を共有し、

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私の“ジョー”は、あしたのために戦わない。

私の“ジョー”は、あしたのために戦わない。

「私がミュージカルを観るとバカにするのに、好きな歌手がミュージカルを始めた途端に関心を持つなんて、あなたの価値観ってお手軽ね」
「アグレッション。やめて」

「電気を消し忘れていたから、さっき私が消しておいたよ」
「ありがとう。でもアグレッション?」

私の悪癖のひとつに彼が「アグレッション」と呼ぶものがある。
aggression。
直訳すれば「攻撃」。私の婉曲的な物言いに潜む棘に彼は気づいて不

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「優しい」ってなんだろう?

「優しい」ってなんだろう?

同僚の男の人が口にした一言があまりにもクリティカルヒット過ぎて、1日経っても私の脳と心は痺れたままだ。

「世の中に“優しくない彼氏”っているんですか?」

彼が言うには、世の中の彼女の多くは「彼氏のどこが好き?」と聞かれて「優しいところ」と答えるのだそう。「彼はちょっとルーズなところがあるけど、でも優しいから好き」「私には優しくしてくれるから愛されてるなって感じる」「私が嫌なこと言っても怒らない

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ロード・オブ・ザ・エンゲージリング

ロード・オブ・ザ・エンゲージリング

またの名を「婚約指輪戦争〜仁義なき男女の戦い〜」ともいう…。

縁起でもないタイトルだけれど、婚約指輪って冒険の始まりでもあり、葛藤を生むものでもあると思う。
ちなみに、下記が「ロード・オブ・ザ・リング」の概要。

『指輪物語』を原作とする実写映画化作品。絶大な力を秘めた「一つの指輪」をめぐり、選ばれし旅の仲間9人と、冥王復活を目論む闇の軍勢との戦いと冒険を描く。

絶大な力を秘めた「一つの指輪」

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