二度ある事は三度ある。三度目も正直。
何とかお客様に来て頂きたい。でも何も出来ないという事はある。
お客様が全くといって来られない。行くのが不安だから行かない。我々も来て下さいとは言えない。かといって本当に危ないのかというとどうなんだろう。だって我々は有馬で暮らしている。
いかにお客様に安心感を持ってもらうかという事が非常に重要だ。
今回の内容
日本温泉協会から次のようなメールが来た。
年4回発行しております季刊誌『温泉』の秋号(2021年8月発行予定)にて「立ち上がれ日本の温泉地」(仮)を企画記事といたしまして、各温泉地における現在行われている取り組みやアフターコロナ後の誘客に向けた施策等について、ご紹介する予定となっております。
そこで、是非貴温泉にて現在行われている、新型コロナウイルスワクチンの職域接種についてや、アフターコロナ後の誘客に向けた取り組み等がございましたら、ご執筆ご紹介いただきたく存じます。
という事でnoteの記事だと思って書く事にした。
マスメディアは力のある友達だ!
尊敬する湯布院の大先輩は「マスメディアは力のある友達だ。」と教えてくれた。
阪神淡路大震災の時、焦る我々にメディアの友達は「タイミングが大事だ。今回は自然災害だから地球を悪者に出来ない。だから暴利をむさぼる奴や被災地から盗む奴を叩く。それから復興に動き出す小さな芽を取り上げて、それをだんだん大きく報道する。今はその段階ではない。」
ここだという時に、昼食と温泉のセットを売り出した。そして夏には長期間河川敷では許可の下りない芸者さんのビアガーデンのイベントを開催した。それが契機で、なかなか進まなかった有馬のマスタープランが一気に進み、現在のそぞろ歩きの出来る温泉街が誕生した。
困った時は“掃除”
神戸で新型インフルエンザの患者が発生した。翌日からキャンセルの津波が押し寄せ、観光客が皆無になった。
何で有馬ばっかりがこんな事になるのか天を恨んだが、一つ妙案が浮かんだ。
従業員はお客様がいないので時間がある。この際、総出で普段掃除の出来ない橋の欄干や公園のベンチ。ともかく有馬中の掃除をしようと考えた。
そしてメディの友達に相談した。「新型インフルエンザで有馬が悪くないのはわかっている。それは良いアイデアだ。メディア仲間にも取材依頼をする。」と言ってくれた。
いざ掃除の日。過去最高の数のメディアが集まった。ライバルの温泉地のドンは「有馬は物凄い良い宣伝をした。」と語ったそうだ。
その後、集まってもらったメディアを中心にイベント発信を行ったり、芸妓さんと一緒に街頭宣伝を行った。
傑作に受けたのが“旅館福袋”。忘れたけど一人12.000円程定額給付金か何かあって、その値段で20.000円以上の宿泊内容にする。でも旅館は何処になるかわからない。チェックインを案内所で行って、コインロッカーのカギを選んでもらう。
コインロッカーを開けると旅館のパンフレットが入っているので、その旅館に御案内~!という趣向。ものすごい人気で案内所の電話回線がつながらなくなってしまった。(笑)
その年の夏休みは最高の売上を上げた。と皆は言っていた。
三度目も正直!
二度ある事は三度あった。
今回のコロナ。さすがに長く、終結のストーリーが見えない。でも終結に向かうターニングポイントはワクチンの職域接種かもしれない。安心感が出る。やろうと決めれば、後は問題点を潰していけば良いだけだ。幸い有馬は団結すれば動きは速い。
マスタープランⅡを定めている。阪神淡路大震災の時と同様、コロナ後は進まなかった事が“復興”というお題目があるので進んでいくと考えている。
有馬のお題目?
それはプレミアムな国際温泉リゾート地をつくること。