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アラサー女がノートルダムの鐘を見てフロローに自分を重ねた話

ノートルダムの鐘【感想】

※今回は2もみました。


視聴きっかけ

ストーリーが良いのにマイナーすぎる!と憤慨したDヲタのツイートを数年前に見かけたのを思い出したから


あらすじ

舞台は中世のパリ。空高くそびえ立つノートルダム大聖堂の鐘楼に、カジモドという心優しい鐘つき男がひとりぼっちで暮らしていた。冷酷な判事フロローに育てられた彼は鐘楼の外へ出ることを許されず、いつも塔の上から街を眺めては自由を夢見ていた。そして、年に一度の“道化の祭り”の日、愉快な石像ガーゴイルたちに励まされ、ついに塔を抜け出す。生まれて初めての華やかな世界。カジモドは自由を愛し強く生きるジプシーの娘エスメラルダと出会い、初めて友情を知り、そして自らの運命を変えてしまうような冒険に引き込まれていく。


感想(ネタバレ)

ストーリーが良いのにマイナーすぎる!

これに尽きるほんとうに!
え、マイナーだよね、だって知り合い誰からもこの作品の名前を聞いたこと無いもの。
最初のシーンから最後まで爆泣き。
小中高どこでもいいから、道徳の授業でこれ流すことを必修にしてほしいくらい。


カジモドの優しさ

こんな生粋のヴィランしかまともに話す(まともといえるレベルでもないけど)人が居ない中で生きてきて、どうすればこんなに心優しい青年に育つんですか?
行儀良かったり心使い出来たりしたときによく使われる「親の教育がいいんだね」って言葉、私地雷レベルで嫌いなんですけど
子供の優しさと親の教育は必ずしも比例しないってこの作品が示してくれて救われました。

彼の、見返りはなくとも自分の好きな女性を救いたい・彼女が愛している相手を助けたいという無償の愛。泣くしかないよ、さすがに。

序盤の自分の容姿を町の人にばかにされるところ、悲しすぎ。
私の小中学時代のトラウマ蘇りまくり。

ガーゴイル全員良い奴


魔性の女、エスメラルダ

誰に対しても平等で偏見が無く、どんな立場の人だろうが弱きを助け強きに立ち向かう。人の行動や言動でその人を判断する。女性キャラの中で2番目に好きです(1番はムーラン)

だーからみんなから恋の矢が向いちゃうのよ~分かる~!
私でも惚れる~!


選ばれたのはフィーバスでした

この結末がやっぱり、最大のみどころだと思います。
ディズニーのお決まりといえば、だれとも結ばれずみんなで楽しく暮らす、か、カジモドと幸せに暮らすな気がするけど
誰もが「まさかな…?」と思っているフィーバスルートに入るんだもんなあ。面白い。完全な当て馬だと思ってたよ。


カジモド勢の私は、ん、エスメラルダよ、どこが…?
助けてくれたっていう点でいえばうちのカジだって頑張ってますけど…?


フロローという男


さてさて、この男の話をしなければなりませんね。
この作品はこの男の存在が余りにもおおきい。

プリンセスのヴィランズと並んで、ツイステやDハロの手下にも選ばれる…何者…?そんなに魅力あんの…?と、思っていました。
そんなこと思ってごめん!君生粋のヴィランだ!!!
今まで見た中で暫定チャンピオン!!!魅力しか詰まってない!

私がなぜこのおじさんの魅力に気づいたか…
話したいポイントは2つあります

①自分が悪者と思っていない

ディズニーの作品をいくつか見てきて、ヴィランって自分が物語の悪役だという自覚があるキャラが多いなという印象を持っていました。
ですがこのフロローという男!自分が正しいと思い込んでいる!
自分のやってしまった過去の過ち(カジモドの母親殺し)も
仕方のないことだと正当化する始末!

最後はやっぱり神の怒りに触れて死んでしまうというのも、皮肉!


この時点で法は犯してんだよな性格には


一番人間味があるというか、まあ何の特殊能力もないただの人間なんだけど実際にも。いやに親近感がわくよ。

でもこういう人って世の中たくさんいる。私もなりえる要素を持っている。
フロローはもちろんその権力を持っているから・仕事だからという理由もあるけど、今世間で話題の「〇〇警察」に見えて仕方ないんだよね。
自分が少しその道に詳しいからこそ、自分の中の正義に違反していると、排除するっていう考えにしかたどり着けない人たち。

私もね、結構自分の中の正義ってものが揺るがなくて、ときどきそれが人生の邪魔とかしちゃってるからね。気を付けようと反省しました。


毒キノコみてえな帽子だな何度観ても




②メンヘラ…というかヤンデレ

それも私が大好きなタイプの…!笑
…ていうのは掘ってもしょうがないので…笑

この物語における私の最大の誤算がこれです。
お前も結局エスメラルダを愛しているのか、と。
もうあれを愛と呼ぶかは分からないですね。ヤンデレ好きな人だけが愛と呼ぶでしょう。客観的に見たらどう考えても執着心だよね。


うなじの匂い嗅いでます(マジ)


終盤はこいつのメンヘラ劇に町中が付き合わされるという展開。
「私か、死か、選べ」ってとんでもないセリフですよ。
これさ、とんでもない若くてイケメンのキャラだったら
性癖歪められるキッズが何人いたことか…ジジイでよかった


好きすぎてスカーフ燃やすってなんなん?


でも…どうして?
手に入らないから?ただそれだけ?
彼女に惚れる要素が一体どこにあった…?
さすが魔性の女だ…

私はこのキャラがきらいだー!といえるほど
真っ当に生きている訳ではないので、なにか共通点を感じる彼のキャラクターに惹かれてしまう…好きなヴィランランキング堂々の一位。

どんな人間の中にも眠っている本性ってやつを煮詰めて煮詰めて具現化した男、それが今の印象です。


でも私はカジモド一択です…


ムーランも確か公開時期同じくらいな気がするし…
90年代のディズニーが私は好きなのかもしれない


ps

ラストが悲しくて…

Ⅱで運命の女の子に出会うと知って速攻観ました。
ガーゴイルと話せる変わり者のお嬢ちゃんとお似合いすぎ…
本当にいつまでも幸せに暮らしてほしい本当に…

カジがエスメラルダの子供に「友達」っていうの良いな…と思ったので、今後自分の友達に子供が生まれたら「友達」と呼ばせていただこうと思います。



皆さんもこの作品を見て
何が悪で善か、何が怪物で人間か、考えてみてください。

作品中、あなたの目に映る『怪物』は一体誰なのでしょうね。


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