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次郎に教えてもらったことシリーズ

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IQ18次郎と暮らす中で教えてもらったことのエピソードを綴っていきます
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#ケアラー

ママがボクになりすまし日記?!

ママがボクになりすまし日記?!

1.自己紹介ボクの名前は次郎。1994年生まれの25才。知的障害者だ。よくわからないけれど、いやな呼ばれ方だ。ボクはボク。次郎だ。そこのところ、よろしく!!
 ボクの最新(2014年)の診断は、「MA(精神年齢)3才 IQ18 SA(社会生活年齢)2才7月 身辺自立2才10月 移動2才4月 作業2才9月 意思交換1才8月 集団参加3才7月 自己統制2才2月」となっている。
この結果を言うと、ボクを

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次郎という世界を旅する方へのガイドブック~未完・随時更新~

次郎という世界を旅する方へのガイドブック~未完・随時更新~



1.はじめに~そもそもなぜガイドブック?〜

みなさんは、知らない土地を旅する時、予備知識なしでまっさらの状態で旅をしますか?
それとも、下調べをして、ある程度もしくは詳しく調べてから旅をしますか?

私は若いころは、予備知識なくまっさらな状態で旅することが良いと思っていました。偏見を持たず、人の意見に左右されないで、自分の目で見たいと思っていました。

ところが、歳を取ってくると、もっ

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詩「いいお母さん」

詩「いいお母さん」

私はすこぶる評判のいいお母さんで
私を知る人は口をそろえて息子に
「いいお母さんでよかったね」と言う
「お母さんの子どもでよかったね」と言う

息子の答えは
「ぶー」だ
私の息子が言うのだから
息子が正しいに決まっている
だけど
息子の「ぶー」が届くことはない

ある朝私は、息子をぶった
息子は会う人会う人に
ぶたれたことを訴えた
ある友人は
「そんなはずはない」と言った
ある友人は
「もしそ

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今日は海老原宏美さんの話をしたいのにケアラーがコロナになった話しになった

今日は海老原宏美さんの話をしたいのにケアラーがコロナになった話しになった

12月24日は海老原宏美さんが旅立った日だ。もう一年経つ。聡明で明るくて優しかった海老原さんを失って、今も惜しむ声は大きい。海老原さんの意思を継ごうという方も多いしその仕事を応援もしたい。けれど、海老原さん、やはりあなたは唯一無二の人でした。

この一年で私は何度、天を仰いで海老原さんの名前を呼んだだろう。困り事がある度に。

正直に言うと今もそう。

12月21日次郎が39.2度の熱を出し、歩い

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映画「普通に死ぬ」を普通に観てほしい

映画「普通に死ぬ」を普通に観てほしい

泣いた。

映画が終わって、監督挨拶に貞末麻哉子監督が出てきて、しゃべりだしたら、また涙が止まらなくなった。貞末監督にお会いするのは二度目だけれど、生真面目で、不器用で、こだわりが強くて、ご自身も生きづらいだろうに、よくぞ10年もの歳月をかけて、この作品を撮って完成させたと思ったら、熱いものが込み上げてきて、涙があふれて止まらなくなった。

ドキュメンタリー映画「普通に死ぬ~いのちの自立~」は、今

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