自宅を建てる-15 浴室
しおやです。
設計した自宅シリーズ、今回は浴室についてですが、ときどき脇道に外れながら書いていきます。
前置き
お風呂は一日の疲れを流し癒す場所として古より重要視されてきました。
最近は西洋文化の流れや、省スペース、省時間、あるいは湯船につかるのが好きではないなどの生活スタイルから、シャワールームだけでも良いという方もいらっしゃるようです。
私が以前住んでいたシェアハウスもシャワールームしか無く、それはそれで慣れれば問題はありませんでしたが、たまに無性に湯船につかりたくなり銭湯に行っていました。
世界を見れば、水が簡単に手に入らない地域も多かったりシャワー文化の地域も多いので、日本のように湯舟につかるというのは珍しいことかもしれません。
自宅の浴室
自宅の浴室にはヒノキを使いたいという野望がありました。
このようになりました。
写真:長谷川健太
上の写真は竣工写真です。
現在は浴室と洗面所の間に防水カーテンを取り付けています。
TOTOのハーフユニットバスを採用しています。住宅で使うようなハーフユニットバスを作っているのは今やTOTOと日比野化学工業くらいのようです。
シャワー水栓もTOTOのもので、アーチハンドルの操作性が特徴的なものを採用しました。
使ってみて思うのは、繊細な取っ手じゃないので使い勝手は良いですが、その分量の調整も大胆になってしまいがちです。
シャワーヘッドはコンフォートウェーブシャワーにしました。
水の出方が3モードあり、サウナでも話題のウォームピラーモードもあります。実際はコンフォートウエーブのほぼ一択で、他のモードは掃除するときに使うこともあります。ウォームピラーモードは水が撥ねにくいので良いです。
照明はBEGAのブラケットです。BEGAの照明を使うのも小さな野望でした。
お風呂のいろいろ
旅館を設計する事務所にいたころに、いろいろな箱根の旅館を見る機会がありました。
やはりヒノキが張ってあるお風呂というのは特別な感じがあります。中には浴槽がヒノキのお風呂もありますが、これはもう相当特別感があります。
1964東京オリンピックのホテルニューオータニ建設時に生まれたユニットバスは、その施工性の良さからかなりの数の住宅、マンション、ホテル等に取り入れられています。
なので、それ以外(在来と呼ばれたりします)なだけでも特別感があります。
十和田石や伊豆石などの石張りや、タイル張りの湯舟もありますね。これらはコンクリートやコンクリートブロックで下地の形を作って、張って行くような作り方です。
他に在来だと、既製品のFRPやアクリル、ホーロー製の湯舟がありますが、これらにも高級感があるものもあります。
在来で設計する時は、好み、値段、施工性、メンテナンス性、見た目、肌触りなど、バランスを見て選択します。
カビ
お風呂で気を遣うのは掃除です。汚れももちろんですがカビという天敵がいますね。
ユニットバスの床は乾きやすいなど、カビ対策がメーカーによってされていますがそれでも掃除は必要です。カビの原因は「栄養」「水分」「温度」「酸素」とのことで、水の切れを良くすることは建築でできる対策のひとつです。
自宅では南に面する大きめの窓を設けることで、日当たりを良くし、水分を蒸発させることもカビ対策になっていると考えています。
物干し場
浴室を南側においたのは、物干し場として使うためでもあります。バルコニーも無いため機能を兼ねています。
いざ生活し始めると、住み始めたのが5、6月頃というのもあり湿気がすごく、日の傾きが真上に近い夏季はなかなかこの窓だけでは洗濯物が乾くことは難しかったです。サーキュレーターを取り入れたり、最終的にはサーキュレーター付き除湿器を取り入れ、れっきとした物干し場となりました。
秋に入ると日差しが入りやすくなってきたのと、空気も乾燥しているのでサーキュレーターだけでも結構大丈夫そうです。
浴室乾燥機も当然有効ですが、上記のような考えや、見た目の面積も2倍以上になり結構ごつくなるので今回は取り付けませんでした。
これまでの話
1-はじめに
2-土地を買う
3-購入の決め手
4-敷地
5-家の大きさ
6-当初案
7-当初案-2
8-実施案
9-工事
10-工事2
11-竣工写真
12-省エネ
13-キッチン
14-トイレ
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