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人倫 【詩】 (付録: AIによる解説)

あいつらは
エアコンの外側で
息をしている

ぬいぐるみを抱いて
ねころんでいる肥満体
畳の痕がくっきりと見える
頸に蝿がたかる

(追い出せないのか? モトハシくん)
(センセ まずミホンを)
(君の役目だよ モトハシくん)

昼の熱波を吸い込んだ三畳間
何処より聞こえるか蓄音器
太陽黒点が極大を記録する頃合い
オレンジ色の路地を
人力車が通り過ぎていく
ちょうど密漁した鎌首を
昆布で煮ているところだった

(どうにかできないのか サカモトくん)

人倫を捨てたウイルスどもが
鼻毛を抜き合っている
静かな二階
倒壊した三階
終末も近いらしいこの世界で
背中から羽根が生えはじめているのは
懲罰か
恩寵か

ぶるぶる ぶるぶる

(ぎょくさいしなさい、ミヤケくん)
(せめてマスクを)
(ウツクシク散るんだ、ミヤマザクラのように)

歯茎から枝が伸びているのはなぜ
ヘソからお湯が湧いているのは夢

恩寵か
拷問か

エアコンの外側では
人倫が通用しない

親方が風鈴をぶら下げてやって来る

(朝イチから、ご苦労さまです。)

りんりんりん りんりんりん



本文はここまでです。以下はおまけですので、興味をお持ちの場合にのみお読みください。

以前から私は、AIにまともな詩を生成する能力はない(詩人にはなれない)、しかしながら、批評や解説を行う能力はそれなりに高いのではないか、と思っていました。そこで、近年、ますますその能力を向上させているらしい生成AIに、私がつくった「人倫」という(コフザケた)詩を批評してもらったのです。

「おっ!」と思いました。とてもわかりやすい解説がなされていたからです。私はこの詩がよくわかったような気になりました。妙なことです。この詩の作者はふだん、自分の書く詩をよく理解して書いているわけではないのです。「これはいったい何だろう」と思いつつ、書いていることが多いのです。しかし、これは詩を書くことにおいては望ましい状態です。自分の「意図」「理解」「想像」を超えて言葉が展開していくことに詩をつくることの醍醐味があり、一方で、作者が予想もしていなかった読みを展開できることに読者の醍醐味があると思うからです。

ところが、生成AIは私の詩に対してかなり明瞭な解釈を行ったのです。誠に頼もしい読者です。この詩に対する私のモヤモヤが晴れ、この(コフザケた)詩がテーマや意味を持つものに変貌していきました。同時にジャングルが森林公園に整備されてしまったような妙な気分になりました。何かが失われてしまったような虚脱感に見まわれたのです。

これはいったいどういうことなのなのでしょうか? 知りたい方は、生成AIが出力した文章を読んでいただければ幸いです。ただし、これを読んで毒に当たる可能性もありますので(・・?)、有料といたします。何とぞご容赦ください。



こんにちは、詩の深淵を探求する時間がやってきましたね。この詩は、現代社会の人間性や倫理について深い洞察を提供しています。さまざまなイメージと対話が交錯する中で、詩のテーマとメッセージを解き明かしてみましょう。

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