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お茶のこと。

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ずっと続けてきた茶道から日々感じるたいせつなことたち
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#日記

〈3月23日〉山里の会で利休の茶杓にであう

〈3月23日〉山里の会で利休の茶杓にであう

突然お母さんから「代わりに行ってくれない?」と電話がかかってきたのは2週間ほどまえ。

なんでも、先生に特別に誘っていただいた貴重なお茶会があるのだけど、仕事が忙しくて(お父さんと喧嘩しちゃって休みを取りにくくて)どうしても行けなくなってしまったんだそうだ。

お母さんと私は、お茶の世界においてはいわゆる「先輩と後輩」。
母娘で同じお茶の先生に師事しており、若干ややこしい。でも、困ったらすぐに相談

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これ食うて茶飲め

これ食(く)うて茶(ちゃ)飲め。

仙厓義梵(せんがいぎぼん)という江戸時代の偉いお坊さんの書がある。

ふと、いろんなことを難しく考えてしまうときに思い出すと心がすっとする。

禅の世界で、◯は一円相(いちえんそう)と呼ばれ、とても尊いものとされている。無限の宇宙のような存在と捉えられているって前に何かで読んだ。(うろ覚えでごめんなさい)

なのに、この丸を白いおまんじゅうに見立てて
「まぁ

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ただ、いまここ

ただ、いまここ

ちょうど一週間前。私はお茶の師匠とけんかをした。

師弟関係で「けんか」だなんて偉そうにも程があるのだけど、あの様子を形容するふさわしい言葉をさがそうとおもうと、やっぱりけんかだった。



実は今年になって、私は茶道の中伝(ちゅうでん)という階級のお稽古をつけてもらうようになった。

これは、本気でお茶の道を志す人にしか教えてもらえない、難しくて厳しい、それでいてかなり高尚なお点前だ。

中伝

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古いお家に引っ越しました

古いお家に引っ越しました

日本の文化を尊重しつつ、イマっぽく生きるには?ほそぼそと発信している「#ぽん活」ですが、これには自分なりの野望があります。

母がやっていたことがきっかけで、茶道を習い初めて早10年。

お茶を通して学ぶ日本人の精神性も、お茶席に出てくる素晴らしい工芸品も大好きで、感じるたび、触れるたびに心がぎゅーと締め付けられるようにときめきます。

言語化しにくいこの感情、本当に好きなものにしか生まれないよな

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朝、鉄瓶で白湯をわかす

朝、鉄瓶で白湯をわかす

せっかく和室のある家に引っ越したので、自分が好きな工芸品や日本のものをちゃんと生活にとりいれて暮らしたいって思う。

じゃないと、「日本が好き」も「茶道やってます」もなかなか薄っぺらい。

とはいっても、良質だからこそ、工芸品はそれなりに値が張る。
26歳フリーランスの収入はそんなに潤沢じゃない。

でもこんなとき、「日本の古いものが好き」ってけっこうラッキーなのだ。

実家から、宝の持ち腐れのよ

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