#短編
ショート 5 歩く君の俯く横顔
あの時、あの道を選ばなくてよかったと、安堵したことが僕にはある。
高校3年。卒業式も終わって、大学の入学式までの春休み。3年で同じクラスだったあいつに、ある女の子を紹介された。
あいつはいつも俺に、「おまえも彼女作れよ!!」と言ってきた。
「彼女作れよ」と言われても、好きな人も気になる人さえもいない僕にとって、そのセリフは左から右へ流れていくただの音でしかなかった。
そんなあいつと、遊んだあ
あの時、あの道を選ばなくてよかったと、安堵したことが僕にはある。
高校3年。卒業式も終わって、大学の入学式までの春休み。3年で同じクラスだったあいつに、ある女の子を紹介された。
あいつはいつも俺に、「おまえも彼女作れよ!!」と言ってきた。
「彼女作れよ」と言われても、好きな人も気になる人さえもいない僕にとって、そのセリフは左から右へ流れていくただの音でしかなかった。
そんなあいつと、遊んだあ