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本の山、本の海

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読んだ本のこと。本を読んで考えたこと。
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#エッセイ

芸術起業論が、ふにゃふにゃになるまで

芸術起業論が、ふにゃふにゃになるまで

古典美術を面白おかしく解説するYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」で五郎さんが紹介していた、村上隆さんの『芸術起業論』を買った。気付いたら、夫が先に読み始めていた。

「最近、現代アートとの向き合い方に迷ってるんだよね。ウィリアム・モリスは、日常の中で、大衆に対して芸術があるべきだと言っていて、知的芸術だけが商業的にもてはやされることに異を唱えてる。逆に、村上隆さんは、芸術ってそ

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一つのお別れがあって、そして

一つのお別れがあって、そして

今日、祖父を見送った。92歳だった。

最後に一緒に食事をしたのは、一昨年の秋だったらしい。信じられないぐらいの速さで時が過ぎてしまった。久しぶりに目にした祖父の顔は、とても小さかった。それでも、私の名前を呼ぶ祖父の大きな声は、耳元で聞こえるかのようにありありと思い出せた。

美しい柩の中、色とりどりの花に彩られて横たわる祖父の姿には生の名残があって、そのことは私を少しだけ安心させた。もう何も話す

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本の山を登り、本の海を泳ぐ

本の山を登り、本の海を泳ぐ

文字どおり、本に埋もれている。

机の上に、スピーカーの上に、カウンターチェアの上に、絶妙なバランスで積み上がった本。ジェンガのように、素早く引き抜くことが上手くなった。

ベッドの上、枕のそばに散らばった本。本が占めるスペースの分だけ、私の足先はベッドからはみ出す。

いつでも手を伸ばせば届くところに本の山や本の海があって、小腹を満たすスナックを選ぶかのように、その時の気分にぴったりの本を探り出

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