自然は欲がないから心地良い

東京から自然豊かな田舎に引っ越しました。
幸い、夫もわたしもリモートでお仕事できるということもあって。

こっちに来てからというもの、わたしは自分を取り戻しつつあります。最初はリモートでしていたお仕事も、少ししてから辞めました。

東京にいたわたしは、いろんなことを感じとっていました。きっと、無意識のうちに道を歩いている人の感情にすら影響を受けていたのだと思います。

もともと東京に行きたくて地方から東京に出てきました。でも、だんだんと息苦しさを感じるようになってきた。

会社員だったわたしは、会社の人たちの考え方にも影響を受ける。みんなと違う考え方の自分が間違っているようにも思えて、余計くるしくて。みんなと同じ考え方にならなきゃ、と思えば思うほどもっと苦しくなっていきました。

自分が、誰かの期待に応えるためだけに働いているように感じていました。会社の周りの人も「会社のために、みんなのためにこれが必要だからこれをやる」と頑張っているように見えた。だから私もみんなのために頑張らなきゃ・・・

そう思えば思うほど苦しくなっていきました。

もう、誰かの期待に応えるために働くことは嫌だ。
私は一体だれ?なんのために生きているの?

もう自分に嘘をつきながら、働きたくない。
本当の自分を隠しながら生きるのは嫌だ。
ナチュラルにいきたい。
見栄やプライド、肩書き、お金、キャリア、そんなもののために生きるのは嫌だ。

ただ自然が好きだから田舎に移住した。
だけど心の奥底には上記のような思いがありました。

東京はいろんな人がいるし、地方とは違ってたくさんの考え方が溢れていて、すごく伸び伸びと生きやすいと感じていたのは事実。可愛い小物、おしゃれなカフェ、見るだけでウキウキした経験もある。

でも、私の興味がそこにそそられなくなっていた。
映える写真を取りにお洒落なカフェに行き、自分が人から可愛く見られるように服を買い、人から認められるようなキャリアを思い描き、、
で?何がしたいの?

田舎に移住してからと言うもの、毎日自然の中に出かけています。
滝を見たり、神社に行ったり、木々に触れてみたり。
とにかく呼吸がしやすい。
息が大きく吸える。
胸や喉が開く。
鳥の鳴き声にキュンっとして、ひぐらしの鳴き声に胸がじわっと温かくなる。

そこには、人間ならではの
コントロール、ジャッジ、批判、競争が何ひとつ存在しない。
ただ、全てがありのまま、そのままで。
わたしをそのままでいさせてくれる。

”あなたはなぜ、誰とも比べず、誰とも競争せずにいられるのですか?わたしも人と比べず、競争せず、自由な心で生きたいのです。”
心の中で木々に向かって問いかける。

失いかけていた自分が、少しずつ取り戻されつつあることを感じます。
あれこれ人のことばかり考えていた頭から、
「今日も鳥の声が可愛いなぁ」「空気が美味しいなぁ」
なんて。感じることに意識が向きはじめています。

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